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㉞ペンテコステ編:いなくなったヒツジ

夏休み明け。9月になった。

久しぶりの学校は、なんだかブルーな気分で登校。

「学校嫌だなあ〜」

「それなあ〜」

ろいこは夏合宿明けで疲れていた。合宿先で宿題も終わらせてきたみたいで、学校に向かう途中ちょっと見せてもらった。


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


校内でヨシアと出会う。

「よっ」


久しぶりに会ったヨシアは、心なしか一回り大きくなった。


「ヨシア、背伸びた?」


「バーカ、夏休みの間にそんな伸びるかよ」

「でもインターハイは優勝したぜ」

「ホント?」

「ああ。次はウィンターカップだ」

バスケの試合はよく分からないけど、優勝はとても嬉しい!


「お祝いにお昼の購買奢ってあげよう!」

「ほう。一番高いヤツ買って貰うか。ドラゴンパフェ丼」

「それはムリ!」

「なんでもじゃねえのかよ」


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


放課後、ろいこと体育館に向かった。

「夏休み明けの授業、クソしんど〜」

「部活でスッキリすっか。めりいもやりなよ、バスケ」

「や、私は運動オンチだし・・・」

「今日なら混ぜてくれるかもよ」

「なんで?」

「みんなブルーだし」

「あー・・・・」


体育館では、既にバスケ部の練習が始まっていた。

「ろいこっ!」

バスケ部の女子顧問が声を張り上げる。

「は、はいっ!」

急いで顧問のところへ向かうろいこ。

「アンタはたるんどる!シャキッとしな!」

「すいません!」

「よし!すぐ着替えな!」

「はい!」

女子顧問の先生は厳しいミセスって感じの人だ。こりゃ私が混ぜてもらえることは無いな・・・


ところ変わって男子の方も熱かった。

「ヨシア!お前は連綿の柱になれっ!」

「ウスッ!」

ゴリ先輩がヨシアを鼓舞している。ゴリラとイケメンの激しいプレーだ。

「そんなんじゃNBA行けねえぞお!」

他のチームメイトをヨシアを激励している。

ヨシアは期待されてるんだなあ・・・・


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


部活後、ろいこと一緒にはれるや教会へ向かうことにした。

「明日とかにしない?ダルいわ〜」

「行けるうちに行っとこうよ。明日明日って伸ばしたら行かなくなっちゃうかも」

「はあ〜〜」

ろいこは大きなため息をついた。


電車とバスを乗り継ぎ、教会へ。

「おお、久しぶり……ではないか」

呼木さんとは夏休みの間も教会で会っている。

「夏休み明けで疲れたので来ました」

「だり〜〜」

ろいこは疲労困憊(ひろうこんぱい)の様子だ。

「ろいこちゃん、疲れてるね。まあ座って」

呼木さんは椅子を用意してくれた。

「あざっす」


「今日はね、お客さんが来たんだよ」

「お客さん、誰ですか?」

「ヨシアくんのご両親だよ」

「えっ!?呼木さんに会いに!?」

「そうだよ」

驚いた。ヨシアのお父さん、以前は呼木さんをあんなにも嫌っていたのに。

「ヨシアくんのお母さん、マリアさんが夏休みの間に教会へ来るようになってね。段々八百さん(ヨシアのお父さん)も一緒に来るようになったんだ」

「まあ、まだ八百さんはキリスト教を嫌ってるんだけどね」


「これも神さまの導きだね」


すごいなあ。神さまはキリスト教を嫌う人でも変えてくれるんだ。


「ほえ〜すごいすごい」

ろいこは夢の中へ入りかけている。白目になって面白い体勢で爆睡しそうだ。写真撮ってやろ。


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


私は呼木さんと聖書の話や映画など、色んな話をした。

「夏休みの間にいろいろ映画を見たんですよ。キャンプで見た『沈黙』に感銘を受けて」

「映画かあ、私の頃は無音の映画だったね」

「Zzzz」

「音がないんですか?」

「その代わり、講談師が前に出て声を入れるんだ。ああいう方法は、今じゃもう見られないだろうね」

「へえ〜」


「わたしが印象に残っている映画は『十戒』だね。レンタル屋でも見かけたら見てみるといいよ」

「モーセの話ですか?」

「そうそう。昔の映画だけど、とっても豪華なんだ。モーセが海を割って渡る場面は本当に壮観だったね」

「Zzzz」

「へえ〜」

さっきからろいこのイビキがうるさい。ので母子室に運んで寝かせてやった。


「そういえば、めりいちゃん。洗礼を受けるんだったね」

「毎週日曜日に勉強してます」

「そうですか。素晴らしいことです」

「聖書で『①見失った羊のたとえ(ルカ15:1〜7)』というのがありますね。

イエスさまは羊飼いで、私たちは迷える子羊。めりいちゃんは99頭の羊より、いま喜ばれているんだ。


①見失った子羊のたとえ⋯ひとりの羊飼いが、迷子になった1頭の羊を探す例え話。羊飼いは99頭の羊を置いて残りの1頭を必死で探す。

そして見つけた1頭のために仲間を集めてパーティーをする。

羊飼い=イエスさま、99頭の羊=もう既にクリスチャンになっている人、いなくなった1頭の羊=新しくクリスチャンになった人。1人クリスチャンが生まれることは、天国にとっては99人に勝る喜びがある、とイエスさまは言われています。

イエスさまの例え話は漫画にもなっているので、ぜひ読んでみてください。いのちのことば社からいろんな本が出てますよ!


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


眠ったろいこを起こして、私は呼木さんに一礼して家に帰った。


久しぶりに呼木さんと話せて、私は心地いい。

ろいこは帰りのバスの中でも爆睡していた。帰宅後、さっき撮った写真をろいこに送り付けてやった。ろいこからは「ショックー」のギャルスタンプが返ってきた。


続く。

クリスマスまであと1週間!

教会では12月に入ると「待降節(アドベント)」といってクリスマスの準備期間に入ります。


今年1年、色んなことがありましたね。

トンガの大噴火、ロシアのウクライナ侵攻、パキスタン大洪水、安倍首相の暗殺、統一教会問題、円安スパイラル、北朝鮮のミサイル・・・・

僕もこの1年はいろいろありました。こうして小説を書いているのは神さまの導きにほかなりません。


今年のクリスマスはぜひ教会へ!

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