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㉘ABCキャンプ編:スキット本番へ!

昨日は女子全員で夜更かし会があった。男子は1階、女子は2階で就寝する。

「男子の中で誰がイチバンイケメンか人気投票」などという話題で盛り上がった。


「義也先輩(猿先輩)イケメンじゃね?」

「アタシは大佐(ベースギター担当のカウンセラー)みたいな人好きだな〜」

「渋い〜。大佐の顔って高倉健みたいだよね〜」

「高倉健?」

「知らない?しょうわ?のなんか有名な人」

「昭和は知らんわ〜」

カウンセラーが食堂で会議しているのをいいことにこんな話で盛り上がる。男子もどうせ「イチバンかわいい子人気投票」なんてやってるんだろう。


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


めりいの予想通り、男子も女子人気投票で盛り上がっていた。考えることは同じである。

「お前ら、好きな子おる?」

「・・・いない」

「なー!俺の教会にもレッツって奴がいるんだけど、すげー性格キツくてさー!」

突如、おカッパの背中に刀を突きつけられたような悪寒が走る。

「う゛ひ゛い゛ッ!!」

「どうした!おカッパ!」

猿先輩がおカッパの背中を叩く。

「なんか突然背中に悪寒が……冷えたかな?」

「クーラーが効きすぎたんだよ」


「烈っちゃん先輩、なにしてるん?」

「いや、なんか誰かが私の噂してそうだったから殺気を送ってあげようと・・・」

烈っちゃんはドアに向かって睨んだ。十中八九、噂をしたのはおカッパだろう。今頃はクシャミしてるかな。


「クシュン!」

「クーラーの温度上げたのにまだくしゃみしてら!」


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


キャンプ3日目。

「あーあー。皆さま、おはようございます。昨日のペドロに変わり、不肖、ヨッシーがモーニングコールを務めさせていただきます」

「ヨッシーのすべらない話100連発!」

「うちの教会でね、礼拝の準備を手伝ってたんですが、牧師先生の頭に後光が差して、プクク・・・」

「隣の近所にいる松田さんがね、昔大阪に行った時に「マックやない!マクドや!」って知らないおばちゃんに言われてさ〜・・・」

反応に困る話が延々と続くのはなんか退屈だ。モーニングコールにこれをチョイスするセンスよ・・・

案の定みんな白けて、布団とシーツを畳み身支度を整えデボーションに入った。

「やっちゃったね〜」

「やっちゃたね」

ペドロさんとあさりちゃんが生暖かい目でヨッシーを見つめた。

「なにがやっちゃたねっすか。僕のそういうのにだけ厳しくないスか?!」


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


今日のデボーションは昨日のP&G(Pray&Gospel)の振り返りだ。

聖書のラブストーリー、ヘビゴロウ先生の証し、とてもいい話だったのを覚えている。

レジェメを開くといくつかみことばが書かれていた。


『愛について

愛は寛容であり、愛は親切です。また人を妬みません。愛は自慢せず、高慢になりません。礼儀に反することをせず、自分の利益を求めず、怒らず、人のした悪を思わず、不正を喜ばずに真理を喜びます。すべてを我慢し、すべてを信じ、すべてを期待し、すべてを耐え忍びます。愛は決して絶えることがありません。預言の賜物ならばすたれます。異言ならば止みます。知識ならば廃れますⅠコリント13:4~8』

『しかし、わたしはあなたがたに言います。自分の敵を愛し、迫害するもののために祈りなさい。自分を愛してくれるものを愛したからといって、何の報いが受けられるでしょう。だから、あなたがたは、天の父が完全なように、完全でありなさいマタイ5:43〜48』


聖書で最も大事な教えが

❶あなたは心を尽くし、いのちを尽くし、知性を尽くし、力を尽くして、あなたの神、主を愛しなさい

❷あなたの隣人を自分自身のように愛しなさい

(マルコ12:29〜31)

わたしは呼木さんに初めて会った時に「人はどうして生きるんですか?」と哲学的疑問を投げかけた。呼木さんは「神さまのために人がいるからですよ」と答えてくれた。あの時は納得いなかったけど、今ならわかる気がする。

神さまが愛してくださるから、わたし達はそれに応えないといけない。神さまは世界の始まりから存在していたそうだけど、神さまは全生涯を人のために全て費やされた。それは人への一方的な愛ゆえに。


神さまにどう恩返ししていけばいいんだろう?

祈っていくのがいいのかな?私になにが出来るんだろうか?

絵本ちゃんは絵が得意だ。将来は絵本作家になると言っていた。そういう“賜物(神さまから与えられた特技)”が、私にもあるのかな・・・・


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


朝食は北京ダックと薬膳スープ。あったまるなあ。

窓から吹いてくる風が心地いい。夏というより春のような心地よさだ。外に出たら蒸し暑いんだろうけど・・・


朝食で英気を養い、最後のスキット練習をした。

ヒーローちゃんからポーズやアクションの指導が繰り返しビシビシと来た。

「違う!もっとビシッと!」

「ワンツーワンツー!ビシッビシッ!違う違う!」

「動きが硬い!仮面ライダーはもっとこう!」

「へ〜〜ん、しんっ!」

正直中高生がやる劇に求めるレベルが高すぎる気がする。でも、これは面白くなりそうだ!

「なんか、すごいなこれ・・・」

ダニエル役のろいこはヘトヘトだ。怪人獅子役を演じるみんなも床にへばりついていた。


「求める、レベルが、高すぎる!!」

「でも、やり切ったら、大賞よ!」

「大賞?このスキットって賞金出るんですか?」

「あはは、賞金じゃないけど最優秀賞には嬉しいプレゼントがあるよ」

「プレゼント!?」

みんなは俄然やる気になった。

「なんでもっと早く言ってくれなかったんだ!」

「あはは、忘れてた」

「ヒーローちゃんはおっちょこちょいだなあ」

プレゼントがあると聞いて、みんなの演技により磨きがかかった。


『コリント9:24

(要約)ですから、あなたがたも賞を得られるように走りなさい』


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


昼食後、スキットの時間がやって来た。

スキットはそれぞれ4つ。私たちめりい&ちいろばグループは最初に発表することになった。

「ゲー。一番手かよぉ」

「どこの順番だろうと、ベストを尽くすまでよ」

「ふえぇ、緊張してきた」

「そういう時は手にバスケットボールを描いて飲み込むんだよ」

「人じゃなくて!?!」

「前にヨシアが言ってた」

「はっはー!呼んだ?」

「猿先輩のことじゃないッス。同級生のことっス」

「あらそう〜」

衣装の類は空き時間に準備した。大体はヒーローちゃんがキャンプのために用意したものらしいけど、ヒーローちゃん、スキットに全力出しすぎじゃない・・・?

「これでワタシの今年度の予算は0だな」

どうやらヒーローちゃん、自腹で衣装を買っていたようである。なんという・・・


「さあ準備はよろしいですかぁ!?」

ヘビゴロウ先生は仮装大賞の欽ちゃんの格好をして気合充分!


さあ、いざ本番発表へ!


続く!

スラムダンクの映画めっちゃ面白かったです。小説でも影響が出てくるかもしれません。今年屈指の面白さです!!バスケ興味なくても感動まちがいなし!



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