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㉒ABCキャンプ編:あなたこそ私の主

昼食の時間が近付いていた。私たちは食堂の前で待っていた。暇なのかみんなスマホをしながら集まっている。

キャンプではなにが出るんだろう?さっきキッチンワーカーの中国人の人がなにか言ってたような・・・

「ご飯、期待しててよ!」

私が会う海外から来た人たちはみんな日本語が達者だ。私は英語すらも覚えられないから、勉強頑張んないとなあ・・・・ハア。

「いい匂いしてきた〜〜!」

ろいこが鼻を鳴らす。


「アナタたち、めりいちゃんとろいこちゃん?」

突然大人の女の人に声を掛けられた。

「はい、そうですけど」

「良かった!ワタシは2人のカウンセラーになる小田切みのり!ヒーローちゃんって呼んで!」

「あの、カウンセラーってなんですか?」

「カウンセラーっていうのは、これから5〜6人ぐらいのグループを男女それぞれでいくつか作るんだけど、大人がそのリーダーになるのね。

で、そのリーダーのことをカウンセラーって呼ぶんだ」

「後のメンバーは誰なの!?教えて!」

ろいこがキラキラした目でヒーローちゃんに飛びつく。

「わっ!ビックリした〜

あと3人はこれから昼食で挨拶すると思うから、楽しみにしててね!」

「りょ!楽しみ〜」

新しい出会いに胸踊らせるろいこ。相変らずどんな環境にも適応していって、すごいなあ。


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


いよいよお待ちかねの昼食。「腹減った〜」とお腹を空かせるちびまる子ちゃんの小杉くんみたいな人が舌鼓(したつづみ)を打つ。

「お待たせしました!みんなアルコール消毒はしたかな?さあ、席について!」

席は予め決まっているみたいで、ヒーローちゃんに「ここここ!」と誘われ、隅の見晴らしがいい場所に座った。

「すげえ〜〜。ここから湖が見える〜〜」

「あそこの湖、アサリが捕れたりハゼが釣れたりするんだよ。グランドワーカーのあさりちゃんが今朝も釣りに行ってたね」

「いいなぁ釣り。キャンプって釣りの予定あるの?」

「残念!今回のキャンプには無いの!

でも10月に※1爆裂賛美っていうのがあるから、その時に行けばいいんじゃないかな?」

「爆裂賛美!?なんか凄そうですね・・・」

「うん!もうとにかく神さまに歌って踊って、めちゃくちゃ疲れるけど楽しいの!!!」

「ほえ〜。スマホのスケジュールに入れとこ」

「ありがとう!」


「なんだ、みんな集まってるじゃない」

さっきのボーカルの人だ。名前は・・・

石鹸体(さぼんてい)(れつ)。高校2年よ。

皆からは烈っちゃんって呼ばれてる」

更にもう1人見た目がギャルギャルしい子もやって来た。

「チーッス!ウチは咲紗知(さきさち)。高校3年!

さっちんとかささきちとか、好きな名前で呼んでくれしー」

「ギャル神だ!ウェーイ!」

「ギャル神!?ウチ神じゃないから!神さまは天地に1人だけだし!」

「じゃあギャル先輩で!ウェーイ!」

ウェーイ。ろいこはギャル先輩と波長が合うらしく、すぐ仲良くなった。

「あれ?あと1人は?」

烈っちゃんが辺りを見渡す。


「こ、ここにいます……」

いつの間にか私の左へ誰かが座っていた。まったく気付かなかった!

「い、いつからそこに?」

「ずっとココにいました……」

チンチクリンとして人形のように可愛らしい女の子だ。片目が髪で隠れているのもまたキュート。

「お名前は……?」

「あぅ、宇野花らんりです……

中学1年生です」

「らんりちゃん!よろしくね!」

「さっ、後は2人だよ」

「安東ろいこっす。高1っす」

「雷雲綿めりいです。同じく高1です」

「さて、みんな自己紹介が終わったことだし、昼食、頂きましょうか!」

テーブルには小籠包(ショウロンポウ)油淋鶏(ユーリンチー)刀削麺(トウショウメン)等々、中華の定番料理が所狭しと並んでいた!

「お上がりよ!」

キッチンワーカーの亀さんがドヤ顔で胸を張る。

「おっと、食事の前にお祈りだ」


(※2食事のおいのり)

おいしい食事をありがとう

心も体も強めてください

(ウーッ!)

残さず恵みを いただきます!

(はあ〜っ)

感謝します 神さま!

(パンパンっ)


「いただきま〜〜〜す」

食事の前にお祈りの曲なんてあるんだ。なんかキャンプに来てからいろいろ新鮮だなあ。小籠包うまっ。


※1爆裂賛美⋯その名の通り激しく歌い踊る賛美。ライブのような盛り上がりで何曲もいっぱい歌うので疲れますが、その分楽しいですよ!!!

コロナ禍の現在は開催出来てませんが、明けたら一緒にアガりましょう!!

※2食事のおいのり⋯HBCで実際に歌う曲です。この世界を作られた神さまに、食材の生産者に、作ってくれた人に感謝をするというのは大事ですね。


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


「ごちそうさまでした〜〜!!!」

みんなで合わせて食事の挨拶するなんて、中学生ぶりだろうか。少し前のことなのに懐かしい。

「さぁて、次はサッカーだ!」

「いやいや、レクリエーションですよ」

サッカーをしに行こうとしたペドロさんをヘビゴロウ先生が止めた。

「Oh、desculpe(ジスクウピ/ごめんなさい).」

「de nada(ジ ナダ/どういたしまして).」


レクリエーションはキャンプで初めて会った人たちと交流を深める時間らしい。みんなはチャペルへ集合した。

「みんな集まったかな??」

「それじゃみんなー!こんにーちーはー!」

しーーーーん

「あれーっ?元気がないぞお?こんにーちーはー!」

「こんにーちーはー!」

ヒーローショーみたいな音頭の取り方をするヘビゴロウ先生。初めてとは思えないぐらいこの場所、チャペルに馴染んでいる。

「ありがとー!最初はまず『電車じゃんけん』をやりましょう!」

「互いにじゃんけんをして負けた人が勝った人の後ろに連結するゲームだよ〜。一列になるまでやりましょう!」

「ミュージック スタート!」


ドゥゥゥ〜〜〜〜ン


烈っちゃん達が音楽を鳴らす。ん?なんか曲がおかしい?

「みんなーーー!ノッてるかーーい!」

おカッパがリードギターを鳴らしメタルパンク調の曲を奏でる。

「曲がちがーーう!」ベシィ!

「あいてっ!」

チャペルは笑いに包まれた。


最初はろいことじゃんけんをした。

「最初はグーっじゃんけんホイ!あれ?」

呼吸が合わなかった。もう一度。

「最初はグッ!じゃんけんぽい!ええ?」

相撲の力士みたいに呼吸が合わない。

「めりいはゆっくりすぎ!」

「ろいこは早すぎ!」

「喧嘩はよしなよ〜」

ヒーローちゃんは既に3人を連結させていた。さながら特急列車のヒーローちゃん。

「3人でやろうよ」

ヒーローちゃんの後ろにいた男の子が提案した。

「最初はグー!じゃんけんほい!」

私はチョキ。ろいことヒーローちゃんはパーだ。

「ふっふっふ。チョキを制するものがじゃんけんを制するのだよっ」

「なーに訳わかんねえことを……」

私はチョキが最強だと思っている。石もやろうと思えばハサミで砕けるだろう。多分。

ともかく私は棚ぼたで一気に4人連結ゲット。やったぜ。


続いての相手はペドロさんだ。既に4人引き連れている。

「Par ou Impar(パー オウ インパー)でいきましょう」

「ぱおーいんぱーる?」

「NoNo、パー・オウ・インパー。ブラジルのじゃんけんで、偶数(パー)奇数(インパー)か当てるものですよ」

「んん?」

「指スマみたいなみたいなものじゃないかな」

「いっせーのだよ」

「ああ〜」

「それじゃ行きます。パーオウインパー?」

「インパー!」

私は親指をひとつ挙げ、ペドロさんは2つ挙げていた。

奇数(インパー)だ!

「やった!!!」

「Ohー!3回勝負にしない?」

「長くなるからやめれ!」


今度の相手はおカッパだ。いつの間にか音楽は別の人に変わっており、後ろに烈ちゃんがいて全部で7人(+おカッパ1人)。

「負けんなよおカッパ」

「うるせえ」

「おカッパさん、よろしくお願いします」

「だからおカッパじゃねえって!自己紹介でそう言っただろ!」

「不意打ちのグー」

「あ?」

おカッパは無意識にチョキの手にしていたので私はすかさずグーを出した。

「ノーカウント!ノーカンっ!ノーカンっ!」

「じゃあもう一度」

「せーの、じゃんけん・・・・」

「(フッ!今度はグーで仕留めてやる!)」

「ホ・・・」

「と見せかけてチョキ!」

私はチョキを出していた。

「んなっ!?」「アイコだ!」

「あいこで・・・・」

「(クソっ!今度はパーだ!)」

ショイっ・・・・・・!

「がっ・・・・!駄目っ・・・・!」

その後も私は何度も勝ち続け、キャンプの全員を連結させた。I’m Champion!!私はコロンビアのポーズでガッツした。

「うおー!すげーぞめりい!」

「くそー!次は負けねえからな!」

「まだこれで終わりじゃないです!」

列の後ろ側にいたヘビゴロウ先生が声を上げた。

「このまま輪になって回転して!」

みんなが輪になって回ると、チャペルの広間ギリギリに収まる、人の輪ができた。

「Oh・・・・!Hoda(ホーダ/輪)!」

「輪になった感想はどうですか?みんなが手と手を繋ぎ、回るのは素晴らしいことですね!世界はこうありたいものです!」


(あなたこそ私の主)

♪いつも どこにいるとしても あなたは 私と共にいてくださる

それは 変わらない約束 私も主を愛し生きる

(Woo OH OH OH!)

あなたこそ 私の主 私の幸いは あなただけ!

恐れずに 迷わずに 約束の寄る辺に 主と生きる命


「世界は神さまが作られました!神さまを知らない人にこの素晴らしい愛を伝えていきましょー!」

みんなと手を繋いで踊り歌う、これがこんなにも楽しいことだったなんて!

私は目からウロコが落ちたような開放感に包まれた。


続く

HBCの曲出しました!関係者の方、勝手にごめんなさい!

ホントに素晴らしい曲なので、YouTubeで検索してぜひ聴いてみてください、「あなたこそ私の主」。同じタイトルの小坂忠さんが作曲した曲もサイコーです。

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