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⑳ABCキャンプ編:夏休みと河原とヘビ柄Tシャツ

後日、私(呼木)のところへ扶桑夫妻が謝りに来た。

インターホンを鳴らして玄関で待っていた2人。

「昨日はすみませんでした。感情的になりすぎていた」

「しかし、私はまだキリスト教が嫌いです。受け入れられるものではない」

「今日はそれだけ伝えにきました」と。

彼の中ではパウロ義綏(よしやす)先生は悪者にしか映らないだろう。我々にとっては見習わなければならない信仰の先輩であるけども、難しい話だ。


「今日は※1トラクト配布をしましょうか。サマーコンサートがありますからね」

「ええ。※2ゴスペルデュエットのデボラ&サラさんを招いていますからね」

「これで1人でも来てくれれば嬉しいものです」

今はこうしてはれるや牧師と伝道できることは、これ以上ない喜びだ。一度牧師を辞めてしまった私が、こうして再び神さまに用いられているのは、本当に数奇なものだ。


※1トラクト⋯キリスト教会のパンフレット。イベントがある時はこうしてチラシ配りをして教会へ来るように誘っています。チラシを貰ったらぜひ教会へ足を運んでみてください。人生が変えられるハズです

※2ゴスペルシンガー⋯クリスチャンのシンガー。今回は2人組なのでデュエット


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


「高校入って初めての夏休みですが、羽目を外さないように。夏休みの友をきっちり終わらせて下さいね」

担任の先生の話が終わり、帰りの会が終了するとみんな飛び上がって喜んだ。

「ヒャッホーー!夏休みキターーーー」

「海に行って花火パーティやろうぜ!」

「オレ夏休み中は勉強詰めなんだ・・・」

ある者は浮かれ、ある者は沈む夏休み。

(めりい)たちにとっては、新しい夏休みになるかもしれない!

「ABCキャンプ楽しみだなめりい!」

ろいこがウキウキしている。私も気分はウキウキだ。

「キリスト教のキャンプなん?」

ろいこの友人が話しかけてきた。

「そうそう!キャンプ終わったらBBQな!」

「りょー!」

ろいこの夏休みはリアルに充実している。

「めりいも行く?BBQ?」

「私はいいよ」

「めりいも外出なよお。楽しいよ?」

「しょうがないなあ」

いつも快活なろいこに色んなところへ誘われるのが、お決まりの夏休みだ。


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


家でABCキャンプに行く荷物をまとめていた。

「聖書と、着替えと、タオル。歯磨きセットと……」

「あと本も持っていくかな」

準備を済ませて、就寝に入った。

ベッドの中で、キャンプへの思いに身を馳せる。

「色んな人に会えるの、楽しみだなあ・・・」


目が覚めると、色んな人が河原に来ていた。

インド人、アラビア人、アフリカの民族、ロシア人、本でしか見たことないような、そんな人たちがたくさん集まっていた。

「川になにかいるのかな・・・」

川の方を見ると、ろいこが男の人に頭を抑えられ沈められていた。

「あっ!ろいこ!」

私は一目散にろいこを助けに行った。

「あっ!めりい!邪魔しちゃダメだよ!これは……」


夢だった。なんか変な夢だった。

目を覚まし、私は身支度を済ませて出掛けた。


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


キャンプ場へは電車で向かう。いつものT駅でろいこと合流してS駅まで向かう。C駅からTH線に乗り換えて、C駅で降りる。

「楽しみだねろいこ。そういえば変な夢見たんだけど」

「どんな夢なん?」

「なんか、川に世界中の人が集まってて、で、ろいこが男の人に沈められてたの」

「なんじゃそりゃ!」

「でもろいこは『邪魔をしないで!』って。あの時なんて言おうとしてたの?」

「私が知るかよ!めりいの夢の中のアタシに聞いてよ」

結局、あの夢はなんだったんだろう?

そういえばろいこを沈めた男の人は、なぜだか穏やかな顔をしてたな・・・


S駅に降り、TH線へ乗り換える私たち。

TH線は田舎の電車って感じで、ヒマワリの道が夏の訪れを感じさせる。

「♪なーつがすーぎ 風あざみー」

「どうしためりい」

「夏が来たなあと思って。歌ってみました」

「カーン!残念!」

「歌うまやってんじゃないの!」

ろいこと駄弁っていると、乗客の中に聖書を読んでいる人を見つけた。ヘビ柄のTシャツとグラサンを掛けた、若い先生だ。

「ちょっと声掛けてみよう」

「ちょっ……」

気になった相手がいたら、声を掛けていくのが私だ。私を動物に例えるなら、好奇心旺盛なヒツジだ。

「あの、クリスチャンですか?」

「ん?」

「唐突だなめりい!」

「んん?もしかしてキミたちもABCキャンプに向かっているのかい?」

「!そうですそうです」

「ほー。初めてかい?」

「ええ、初めてです」「ワタシモー」

「私も初めて来るね。私は講師の賢龍と言います。どうぞ宜しく」

「ええっ!?講師!?」

驚いた。この人が講師なのか。ヘビ柄のTシャツからして変な人にしか見えないけど・・・

思えば呼木さんが「今回の講師はくせ者だよ」なんて言っていたが、想像の何倍もくせ者の先生が来るとは思ってもみなかった・・・・


3泊4日のABCキャンプ。どうなるんだろう?

ABCキャンプ場にはモデルがあります。


浜名湖バイブルキャンプ場というところです。毎年春と夏にはキャンプが開催されてるので、ぜひ調べてみてください!

僕は小1の頃から通ってますが、キャンプ場は一生忘れられない場所になりました。食事もめちゃくちゃ美味いです。電話すれば誰でも宿泊できます。

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