追放side カムイの視点 S級クエスト挑戦編
「はぁい〜。ワタシは〜マーブルで〜す。ええっとぉ〜賢者やってま〜す。ランクはAで〜す」
「おう。喋り方がクソみてぇにウザイことを除けば好印象だな」
連れてきた女はまあまあ良いやつだった。
透き通るような銀色の髪、目、そしてバカみてえにでかいおっぱい。
俺が今生で拝んだ生乳ベスト10には間違いなく入るであろう特盛り級の巨乳だった。しかも入れ物ではなくどうや本物。
服の上からじっくり確かめたいわ〜んなんてな。
「やぁんカムイさんったらそんなに情熱的な目で見つめないでぇ〜今晩いかが?」
「おいおい。僕はそんなに尻軽な女は……嫌いじゃないよ向かいのホテルでどうかな?ははは」
「まぁすてきぃ〜良い声でお互いプレイできそうね〜」
ははっ。やり目かよははっ。
巨乳とスケベ……うんいいな!
全然アリだぞルーナ。ていうかこういうのいっぱいおっぱい連れてこい。
なんださっきのバカ二人は。
映す価値のないやつ映すな全く。
「ね、ねーいいの?カムイ様」
「あん?何がだソアラ。言っとくが今回は追い返すなよ。この子は一応ありにしておくつもりなんだから」
「だってそいつ……男だよ?」
は?何をバカな。
「おいおい。こいつの乳はモノホンだぞほれ」
「やぁん」
うん。確かな手応えだ。
大きくてハリのある若い女のそれだ。
試しにめくって巨峰を拝んでみたが、間違いない。
全く。女って奴は嫉妬からとんでもないことを言いだいいあれ背中に当たってるのなんだ。
嫌な予感がしたので振り返ってそいつのまたぐらを見てみると、そりゃあもうぶっとい見事なモノがズボンの上から自己主張を続けておりましたとも。
「遊んでくれるんでしょ〜?ねぇ〜」
「申し訳ないが、双成はNG」
期待と興奮高まっていたそいつを蹴りで追い返すと、奴は悲しそうな顔をして去っていった。
ふぅ……鳥肌が立つぜ。
「にしてもよくわかったなソアラ」
「だってあいつ……カムイ様を見てその……大きくなってましたよ?」
「完璧にやべーやつじゃねーか。ルーナもいい加減メガネ変えて人を見る目を矯正して欲しいもんだぜ」
その後色々チェックしてみたものの、やはりろくでもないものばかりしかおらず、全員追い返して残ったのが一番最初に保留したピンクの髪の女だった。
「どうします?」
「えーこの子いれるのー??」
「仕方ねーだろ。他全部アウトだったんだし」
まぁ最初からなんとなくこの子が良さげだと思ってたんだけどねグフフ。
オカマ野郎以外はとりたててブスしかいなかったからソアラは全く嫉妬しなかったが、今度は俺の癪に障った。
ブスとデブとブサイクとチビとハゲはいらん。
うちは絶世の美男美女ばかりを取り揃えた身だしなみと実力が高い次元で両立した究極のAランクパーティーですので。
というわけで顔はまあまあ可愛いし腕もそこそこ確かなミシロを入れてここは最強のハーレムパーティーの栄誉を保っておくとするか。
つーかあの荷物持ちに比べたら全然アリだし。
「よーしじゃあミシロくん。今日からウチでとりあえず雑用として使っていくつもりだからそこんとこヨロシク」
「は、はい!よろしくお願いします!精一杯やらせてもらいます!」
ふふ。おい聞いたかよヤらせてもらうだってよ。何をだ?へへへ。
「ふん。あんましチョーシ乗んないでよね。メインの魔法使いはアタシなんだから」
「は、はい!よろしくお願いしますソアラさん!」
「こらこらソアラ〜お前の役を食ったりなんかしねぇんだから大丈夫だって安心しろよ〜」
「ほんとぉ?」
「ホントにほんとう」
「まーしょーがないかっ」
「では、これで人数も揃ったことですし……」
「うむ。我が黄昏の獣王団、長かったがこれでいよいよクエストに出陣じゃあああ〜い!!」
「「「おーっ!!!」」」
いよいよだ。いよいよ旅立ちができるのだ。
くくく。どれだけこの時を待ち侘びたか。
そろそろ金も尽きてきたし、あのこうるさい店主を黙らせるためにもここでひと暴れしてやるとするか!
「よーしんじゃまずギルド寄ってクエストみてくら」
「いってらっしゃーい」
このパーティーでは基本的にまぁ俺が適当にチョイスしたクエストを全員が受けてそんでクリアして終わる。
でまた受けての繰り返しとなっている。
すごくシンプル。
選ぶのは当然難易度A級のクエストばかり。
受付嬢を華麗にスルーしてクエストリストを手に取って見る。
「ほうほう……【アイスドラゴンの群れ一掃】もいいなぁ〜。でも報酬的に言えば【クリスタルゴブリン乱獲】の方がアリだよなぁ〜……んっ?なんだこのクエスト」
それは誰も受けられる共通クエストマークで塗りつぶされていたが、難易度の方が測定不能となっており、一際目立つものだった。
「あぁ。そちらはですね、王都からの特注クエストでございまして【古龍の洞窟に潜む魔神ドラゴガイアを撃破する】という内容で難易度は不明です。ギルドが公式に裁定した推定難易度はSとなっております。ですが誰でも受けられるので腕に自信のある方はふるって挑戦お願いしますね。ちなみにこれまで受けてそのクエストをクリアした人は誰もおりませんので」
「やりましょうっ!」
はは。こりゃ面白くなってきやがった。
あらかたA級のクエストはクリアし尽くして俺たちだが、そろそろここでイッパツSの大台に挑戦してみるのも悪くない。
それに国王からの直々のご依頼とのことで、依頼料だけでも前金で50万ジールというぶっ飛んだ金額が支給される。
もちろん失敗すればこいつらは丸ごとパァになっちまうが。
ま余裕だろ。ドラゴン?ガイア?
これまで何度も倒してきたし。
魔神?はいはいワロスワロス。
名前だけ見栄っ張りなやつめ。この俺が成敗してくれよう。
「てわけでいくことになったからー古龍の洞窟ー」
「うわぁっちょっとやりすぎぃ〜いきなりSだよぉ〜?」
しかしそういうこいつらの顔からは全然不安とかそういうのは感じられなかった。
やれやれ頼もしいバカどもだぜ。
気になる点といえば唯一新加入のミシロだけがやや表情を曇らせていたことだが。
「おいおいなんだよミシロくんその顔は。まさか俺たちが失敗するとでも?」
「い、いえ!初Sなんでききき緊張を」
ふっなんでえ可愛いところあるじゃねぇか。
余裕ぶっこいてるうちの女捨てた女どもよりよっぽど好印象だぜ。
「なぁーに固くなってんのよ。アタシらは天下のAランクパーティーよ?どーんと構えてりゃいいのよ」
「そうです。私たちが敗北する確率は0%……。どんなクエストでも『成功』以外の二文字はありえませんわ」
「まーそーゆーこった。ほんじゃま気楽にやってこーぜ!!」
そして俺たちは駆け足でその古龍の洞窟とやらに向かった。
しかも国王から馬車での送迎までついてくるなんてとんだVIPな気分だぜ。へへっ。
「お主らには期待しておるのじゃ。くれぐれもそれを裏切るような真似はしてくれるなよ?」
王都の国王であるグランジール国王様が念を押していっていた。
「任せておいてくださいって……逆に俺らができなきゃ他にどのAランクパーティーができるっつーんですかい」
そうすること2時間の旅路の果て、俺たちはとうとう古龍の洞窟まで到着した。
馬車からおろしてもらい、そのまま洞窟の中に全員入って行った。
SだろうがSSだろうが新生黄昏の獣王団にかかりゃ余裕だぜ!!
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