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神代に語るる英雄の物語【序章】 6

毎度読んで頂きありがとうございます。

私の人生にお盆とか無関係ですので、不定期投稿に変化はございません。

書きたいことばっかり増えて、書ききる事ができないジレンマ。



「おはよ~」


おう、おはよう。

毎日よく来るな。


「僕からすると1日って単位が短くてね。話し終わってチョットしたらまた来るって感じだね」


そうとうヒマなんだな。


「そりゃ今まで散々忙しい目にあってきたからね。ココからは楽しむ時間なのさ」


お楽しみ頂けてるようで良かったですね。


「もう色々とワクワクだよ」


んで、今日は何の話だ?


「せっかちさん?」


いやいや、俺は無茶苦茶ヒマなんだよ。

何時間も膝かかえて座ってるだけの人生とか悲しくなるぞ。


「それもそうだね」


ふと思ったんだが、俺の世界には長寿のゾウガメって動物が居たんだが、時間感覚が人間よりも遅いって何かの番組でやってたんだよ。


「それがどうしたの?」


やっぱ寿命で時間感覚って変わるのか?


「それはチョット違うね。感覚のズレは寿命が原因の一つではあるけど、それが絶対ってことじゃないよ」


他にも要因はあるって事か?


「正確には『経験』が原因だからね」


経験?


「そう、要は記憶の問題なんだよ。実際は全員同じ時間を体験してるんだけど、記憶に残っていない部分があるから時間が早く感じるってのが正解」


物覚えの問題なのか?


「それもチョット違うね。ただ繰り返されるだけの動作なんかは、脳が不要な事として選別して記憶を引き出せないようにして、もっと重要な記憶を引き出しやすくしてるんだよ」


なんか難しい話になってないか?


「自分で話題に出しといて文句言わないの」


わるいわるい。

んで、その引き出しづらくなった記憶の部分の時間を忘れてるから時間が早く感じるって事か?


「そゆこと。だから、これまでに経験した事が多ければ多いほど『不要な事』が多くなるんで、記憶を元に時間を感じてる生物は時間感覚が早くなるって事だね」


なるほど、だから子供の頃の1か月と、大人の1か月は全然違うわけだ。


「そうだと思うよ」


おい、ここまで説明しといて『思うよ』とはなんだ?


「個人差まで責任持てないからね。単純に物事を覚えない人も居るのさ」


まぁ、それは否定できんな。


「で、今日の相談なんだけど」


お、おう。


「レベルとかステータスを見れるようにしたいんだよ」


ゲームみたいな?


「そうそう」


どうやって?テレビ画面じゃ無いんだから、そんなの表示できないだろ?


「それをなんとかしちゃおうって事さ」


できるんなら、やれば良いんじゃないか?


「それが、色々悩んでてさ」


悩みどころは?


「ぶっちゃけて言うと、今いる人たちの性能を、そのまま数値化して表示させようとしてるだけだから、そこは問題ないんだけど、ラノベにも大枠で2パターンあるんだよ」


またかよ!

なにげにラノベって発想が弱いのか?


「いやいや、創作ってパクリが大前提だからね。すべてのパクリを排除して新しい事なんて書けないからね。それと大枠でって言ったでしょ?考えられてる話は、ちゃんと考えられてるよ」


まぁ、それは理解できるが・・・


「で、パターンなんだけど『視界の中にウィンドウが浮かんで見える』のと『何らかの道具に表示させる』の2パターンだね」


簡単なのは道具の方じゃないか?


「そうでもないよ」


そうなのか?


「だって、どうやって今から短期間で普及させるのさ・・・・」


あ~~~・・・・・やっぱお前バカだろ。

普及させる事ができない時点で相談も何もないだろ?

ちなみに視界にウィンドウは、どうやって広めるつもりだ?


「巫女に神託おろしてイッパツ完成」


んじゃそれで良いじゃん。


「でもさ、それだと困った事があるんだよ」


どんな?


「基本的に視界に映す方法だと『自分のステータスを確認する為の物』になるんだよ」


ふんふん。


「でもそれだと『なんだこのステータスは!まさか勇者様!』ができない」


う~~~~ん。

チョット何言ってるのか理解できない。


「だから、やたら高いステータスがバレて主人公が地域限定で有名になるイベント?的な?」


ひとつ聞いていいか?


「どうぞ」


今の俺のステータスを表示させたとして、何か驚かれる要素ってあるのか?


「・・・・・・ないね。強いて言えば寿命くらい?」


寿命・・・ながいのか?


「そりゃ冒険の途中で寿命が尽きて終わる物語とかダメダメでしょ?すくなくとも老衰で死んだりしないようにしてるよ」


大問題だな。

単純に人間扱いされないだけだと思うぞ。


「それと、死亡予定日を寿命として表示させたら、もう過ぎてるし」


そういや、この体って1度死んでるんだっけ?

ってか、死亡予定日なんか表示させたら希望を捨てる人が多そうだからヤメとけ。


「それもそうだね」


そもそも、巫女に神託だして解決できるんだったら、良い方法があるぞ。


「なになに?」


神託と同時に教会にでもステータス見れる大きいオベリスクみたいの出しておけばいい。

そうすれば神託にも信憑性が出て一石二鳥だ。

何かアリガタイオコトバと一緒に『これを使ってさらなる発展を』みたいに言っとけば良いんじゃね?


「なるほど、教会にあれば、ほとんどの町に1つはあるから普及した事にはなるね」


そもそも、この世界の宗教ってどうなってるんだ?


「完全な単神教だよ。神様は僕しかしないって、子供でも知ってるから」


そうなのか?


「君の世界と違って、僕は色々と面倒見てるしね」


なるほど。

ちょっと聞いてもいいか?


「何?」


俺の居た世界の神様って、なんで何もしないんだ?


「あ~~~何もしないって訳でもないんだよ」


そうなのか?

日本人だからってのもあるが、ありがたみを感じた事がない。


「そもそも、世界を作った神々が色々と無茶やったせいで、人間にはもう手出しできないっぽいんだよ」


へー。


「なんか、気に食わないから大粛清して、もう人間に罰を与えないって約束したみたいなんだけどさ」


それでか?


「いや、その後にまた気に食わないって言って『犯罪者の町』みたいのをいくつか作って、また粛清したらしいよ」


なんか・・・やること小せーな。


「しかも、粛清するかしないかを、見極めさせるのに派遣した家族の一人が粛清した現場を振り返って見ちゃったらしくてね」


ほうほう。


「証拠隠滅の為に、その人を塩の柱に変えたらしいよ」


うわ・・・えげつねえ。

そして、やっぱりセコイ。


「って事で、もう人間には関わらないっぽいよ。他の動物とかは普通に接してるみたい」


なら、人間には神様は感じられないって事か?


「そうなるね。でも、そのせいで宗教の概念が大きく変化して、古代王朝の神聖化とか、自然現象の神格化で宗教ができるようになって、人間が神様を妄想する世界になったっぽいね」


なるほどな~。


「で、話を進めていい?」


ああ、すまん。

大脱線した。


「次はステータスの内容なんだけど・・・これはあんまり悩んでないからいいかな?」


ステータスの内容って事は、攻撃力とか防御力とかか?


「まぁ、そうなんだけど、防御力は無いよ」


そうなのか?

良い防具装備したりとか影響しないのか?


「防具は関係あるけど、ぶっちゃけ『防げる』か『防げない』か、でしかないからね」


たしかにそうだが、0か1かでしか無いわけじゃないだろ?


「攻撃が通った分だけHPに影響すればいいだけじゃん。現実問題として、それだけだし」


う~ん。

現実とゲームの違いか・・・


「そうなんだよ。でもゲームでも良いのあるよ」


そうなのか?


「そうそう、初期のダンジョンRPGなんか良く考えられてたと思うよ」


へー。


「防具は回避判定のみで、ダメージは武器依存。クリティカルは即死のみ」


なるほど。


「防具が壊れない事を除けば、結構現実に則してる」


体を鍛えて防御を上げるってのは?


「HPが成長すればいい」


あ~、そういう事か。


「なんとなく分かってもらえた?」


まぁ、納得はできた。


「どうせ、今いる人たちの能力を数値化するだけの作業だから、深く考えても現実は何も変わらないんだけどね」


一つ問題があるとすれば、スキルの時と同じ悩みが出そうだな。


「へ?どんな?」


バカがバレる。

口先だけのヤツもバレる。


「それは自業自得ってヤツで・・・・」


それが権力者だった場合は、ステータスの信憑性に疑いをかける事で回避しようとしないか?


「それは無理だね」


そうか?


「自己保身で僕に喧嘩を売れるような存在は無いよ」


なるほど。

信用されてる神様ってのはスゴイんだな。



ん?そろそろ時間だな。

じゃ、俺は店の中に戻るよ。


「うん。また相談に乗ってね~。あと、聞きたいこともあったらドンドン質問してね」


まぁ、遠慮はしないよ。

じゃ、おやすみ。


「またね~」

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