神代に語るる英雄の物語【序章】 1
初投稿です。
まずは、読もうと思ってくださった皆様に感謝を。
そして、次も読もうと思ってくださった方には更なる感謝を。
次回から会話だけですが神様出てきます。
ってか、会話しか出てきません。
さて、よくわからんが俺はココにいる。
ココと言われても想像もできないだろう?
大丈夫だ。
俺もよくわからない。
別に周囲が見たこともないような風景って訳じゃない。
何処かの街の裏通りってやつだろう。
道を通る人たちの風体も、まぁよくあるようなモンだ。
ただし、なんていうか・・・違うな。
うん。違う。 色々と違う。
そもそも俺が違う。
ん?あぁ、それも理解できないよな?
大丈夫だ。
俺も理解出来てる事は半分にも満たない。
とりあえず自己紹介?
俺は26歳で、大枠で言えばサラリーマンだ。
枠を絞って言えば、とある小売店の雇われ店長やってた。
んで、ココに座って人通りを眺めている事しかできない俺は15歳らしい。
ほら、わかんないだろ?
そして、なぜ裏通りで人通りを眺めているかというと、それしかする事がないからだ。
さらに、なんでそれしかする事がないのかと言えば。
俺から2メートルくらい離れた視点から俺を見てもらえば、おそらく1000人中998人は正解することだろう。
俺のケツの下は分厚い木の板だ。その上に麻の敷物の上に座っている。
ぶっちゃけ、ケツいた~い。
耐えられなくて時々正座にしてみたりするが、それはそれで、拷問かよ!ってツッコミ入れたくなるような快適さだ。
んじゃ立てばいいじゃんとか思うだろ?
でもな~。 天井が低いんだよな~。
この部屋?の高さが1.2メートルくらいなんだよ。奥行きも似たようなもんだな。幅もな。
ぶっちゃけ箱。
部屋とか言ってごめんなさい。
聡明なみなさん達は、疑問に思った事があるはずだ。
木の箱の中にいて、どうやって道行く人を眺められるのか。
答えは簡単です。
お気づきの方も多くおられると思いますが、箱の正面部分だけ板ではないのです。
なら出れば良くね?と、思われるでしょう。
でも、この箱から出れるのは手足くらいのものです。
頭と胴は無理ですね。
なんせ・・・鉄格子ですから・・・
みなさ~ん。
鉄格子のはまった箱の中に、人が居るってどう思います?
『犯罪者?』
違います。
『実は珍妙な動物?』
人です。
『自分を人だと思い込んでる珍妙な動物?』
いやいや、本当に人です。
『人の形をしているけれど、解剖してみると全然違う珍妙な動物?』
ひとだ~~~! 何がなんでも珍妙な動物にしたがるのやめてくれませんかね?
『奴隷?』
正解!
売りに出されてるんですよ。
売り物なんですよ。俺が。
今まで物を売るのが仕事だった俺が。今や売られる立場ですよ。
奴隷なんて違法だろ?って?
残念。違法じゃ無いらしい。「この世界」では。
なんかチョット説明受けただけなんだけど、ここは地球じゃないらしい。
星が違うとかじゃなく、「世界」が違うらしい。
つまり、宇宙ごと違うのか?よくわからん。
詳しくは神様にでも聞きたい所なんだが・・・
色々勝手に説明したあげくに、『疲れたからチョット寝る』と言われてから4日放置されて今に至ります。
神様のチョットって長いね~・・・
そもそも、この手の物語ってのは子供のころに漫画とかで読んだ感じだと、
なんか神聖っぽい場所で説明受けてから飛ばされたりするんじゃないんですかね?
店の開店準備をしてたら、足元から真っ白に光りだしたと思ったら、
次の瞬間には膝を抱えた少年ですよ。
唐突にも程がある。
そして、ケツの痛みに耐えながら、すきっ腹と膝を抱えた状態で、大勢の通行人の前で、
姿の見えない神様っぽい何かからの説明ですよ。
リアクション取れば通行人から変な目で見られるし。
しかも、売り出し中の奴隷なもんだから、冗談でも揶揄でもなく「気でも触れたの?」って目で見られる。
仕方ないから、抱えた膝で口元隠してボソボソを会話をしてたら、
もんのすご~く可哀想な物を見る目で見られた。
まぁ、元々十分に可哀想な身の上ではあるんですがね。
ちなみに、俺が受けた長々とした説明を簡単に約すと、
『なんか、そっちの世界で異世界とか流行ってるみたいだから、やってみたくなっちゃった。てへっ☆』
らしい。説明が下手な上にわき道にそれるから、長々説明して内容これだけ。
つまり、別に魔王が人類を滅ぼすでもなく、戦争で困窮した国が最後の手段で呼んだのでもなく、
偶然世界の狭間的な何かに引っかかった訳でもなく、トラックに轢かれて死亡したわけでもなく!
面白半分に連れてこられただけ・・・
俺の人生どうしてくれんだ?
つ~かさ~。
早く説明の続きをお願いします!
ココは何処なんだ~!