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097 ラキは製薬が得意

 ラキは魔力を解放するとムチムチでグラマラスなお姉さんになった。

 子供体型は超省エネモードの様だ。

 大きい方が通常体型だとの事。

 俺と同じ位の身長がある。


「……ラキ、おはよう」


「あ! おはよう、マスター。おかげで魔力が全快だぞ」


 ……そうか、それは良かった。

 ラキはニコニコ笑顔で、床に胡坐をかいて座り、乳鉢と乳棒の様な物でもってニンジンを潰していた。


「それは何をしてるんだ?」


「強壮剤を作っているんだぞ。このニンジンは優秀だな」


「マスターに精力剤は必要ありまセン」


「こら、ガラテア、言い方!」


「そっちでも使えるけど、ダンジョン探索用だぞ。疲労の回復が早くなるんだぞ」


「へえ、ラキは薬が作れるのか」


「そうだぞ! すごいだろ!」


「鬼人は丸薬作りが得意だけれど、ラキはその中でも名人ね」


「そうなのか、意外だな」


 てっきり単なる脳筋さんかと思ったらそうでも無いらしい。


 鬼人は魔法が苦手な種族でかつ、肉弾戦が大好き。

 怪我をしても早く戦いに復帰できるようにと、薬の知識が高まったとの事。

 水薬は戦闘中に破損する心配があるので、丸薬作りが好まれるらしい。


 脳筋な理由があった。


 さて、ラキは暫く滞在してもらって構わないが、1つ問題がある。

 頭から見える角だ。

 帽子で誤魔化すのも、浮いてしまって変になる。


 ずっと家の中や地下室に閉じ込めるのもどうかと思うし、水晶のダンジョンや畑エリアだけで過ごさせるのも気が引ける。

 どうにか方法は無いか?


 そう思っていたら、ガラテアがTシャツを切って、毛糸状にし始めた。

 そのTシャツ毛糸を編んで、ヘアバンドを作る。

 それをラキの頭にはめれば、角が飾りの1部に見えなくも無い。


 ラキは筋肉質でグラマラスだから、まるで狩りゲームの麒麟衣装のコスプレにも見える。


 ……その路線でも良いかな。


 ラキがこちらに来た時の服装は、伸縮性のあるサラシを巻いて、毛皮をざっくりと纏ったワイルドスタイルだ。


 今は、俺のもっさりとしたジャージを着ている。

 それを、スポーツブランドのチューブトップやレギンスにすれば、非常に似合いそう。

 小麦色の彼女の肌にも映えるだろう。


「敵が居ないなら、防具も必要ないだろ? 裸で過ごせないって面倒だぞ」


 ラキの着ていた服は、魔法を防ぐ効果のある物らしい。

 それで、今は警戒する必要が無いから、服も必要無いと言う。


「ふわぁ~。そうじゃの。妾も同意じゃ」


 天狐は起き掛けにズボラさを発揮している。

 前に買ってきた下着類は、ワイヤーや締め付け感が苦手で着けたくないとも良く言っていた。

 よし、決めた。

 今日はこいつ等の服を買いに行こう。



「レイナス、ガラテア、午後からあの2人の服を買いに行こうと思う。すまないが、キャンプ場を頼んで良いか?」


「良いわよ。今日は平日だし、飛び入りのお客さんも少ないでしょ」


「お土産に糸を沢山所望しマス」


「わかった。レイナスは?」


「夜に頑張ってくれたら、それで良いわよ」


「こら、また、昼間なのにそうやって!」


「うふふ」


 ……うん、がんばろう。



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