069 コア達と同期した効果
数日ぶりに家に帰り、久しぶりのベッドで熟睡する。
大丈夫、熟睡はできた。
……まだ眠い。
朝、キャンプ場の見回りをする。
もう大丈夫だと思うが、敵対モンスターが発生したらと考えると、気は抜けない。
そう意識していたら、感覚が広がった気がした。
むむっ、気のせいでは無いな。
どの辺に何が居るかの情報が伝わって来る。
コア達がサーチしてくれたのか。
動物だけじゃなくて、植物の分布までわかるのか、凄いな。
けど、情報が多すぎて酔いそうだ。
……切り替えができるのか。
それなら、敵が来た時だけ教えてくれ。
それ以外は、その都度お願いする。
索敵の他にも、敷地内がどんな状態かまで分かる様だ。
設備に破損は無いかとか、沢に異常が無いかとか、そう言う事も手に取る様にわかる。
天樹の森ダンジョンも、水晶のダンジョンと同様に、俺の管理下になった様だ。
そうか、元々管理下にあったけどコアを入手した事で、できる事が増えたのか。
コア達のおかげで、ダンジョンに対する理解が深まる。
送られてくる情報と、実際に自分が見聞きする事に違いがあるのか? 見回りをしながら確認してゆく。
殆ど差異は無いかな。
慣れていないから、違和感があるような気がするけれど、それは気分の問題だともわかる。
健康の為に散歩はした方が良いので、見回りは今後も続けようと思う。
皆で敷地内を回るのも、良いコミュニケーションだと思うしね。
その後の、格闘の鍛錬。
眼が増えるとはこういう事かと驚愕する。
スモモやキラリ達の動きを追える様になった。
……身体が付いてくるとは言っていない。
え? コア達なら相手の動きの先読みができる?
なんか、脳に負荷がかかりそうだから、程々で頼む。
レイナスとガラテアは、激しく打ち合っている。
2人とも体重は軽いのに、ぶつかり合った衝撃がここまで伝わって来る様だ。
いや、実際衝撃波が出てるな。
いくら回復薬があるからって、大怪我はしない様に注意して欲しい。
うん? 成る程、ガラテアとコア達を通じて、両者の疲労度や損傷度みたいな物が伝わってきた。
魔人とゴーレムの身体能力の高さは凄いものだと惚れ惚れする。
疲労度が半分になった頃合いで、2人は動きを止めた。
「ふう、久しぶりに全力を出せた気がするわ。スモモとキラリとだと、体格差で連撃がやりにくかったのよね。防御の鍛錬にはなったけど」
「おくサマは達人の域ですネ」
「ガラテアは私に合わせて少し抑えていたでしょう? 明日はもう1段階上げて良いわ」
「かしこまりまシタ」
ガラテアはレイナスよりも強いのか。
「徒手格闘だとそうね。でも魔法も使ったら、また違うわよ」
レイナスの当面の目標は魔力に頼らない戦闘能力の向上なので、これが限界だと思われたくない様だ。
俺の前で強がりたいとか、もうちょっと弱みを見せても良いんだぞ。
「出会った当初に散々見せたわよね?」
うん、確かに。
これ以上を望むと、彼女に恥をかかせるようになってしまうかもしれないので、自重しよう。
それぞれの強さは
主人公:ダンジョンマスターの力をフルに使えば最強。
レイナス:魔法が強い。魔力が充分なら大規模破壊魔法もある。
ガラテア:物理が強いし耐久力も高い。
コズミン:平和主義。
ウサギ達:可愛いので最強。実際強い。
こんな感じです




