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058 ダンジョンでも畑を耕し穴を掘る

 初めてのゴーレム戦。

 胴体を輪切りにしても、直ぐに復活する。

 ロックバレットで頭部を粉砕破壊すれば、討伐する事ができた。


「ふぅ、マスターが居てくれて助かったわ。このゴーレム、私と相性が悪いのよ」


 レイナスが言うには、このクリスタルゴーレムは今まで遭遇した事の無い種類だそうだ。

 熱や電撃は殆ど効かず、氷や石で少しずつ砕く様にして倒すしかなかったとの事だ。

 なので、来た時は認識阻害の魔道具を最大限に活用して、やり過ごしていたと言う。


「それに倒しても食べられないから、張り合いが無いしね」


 このダンジョンには新種のゴーレムしか出なかったそうだ。

 だから途中で食べられるモンスターも狩れず、レイナスがウチに来た時は食料が尽きていたのか。

 こういった、単種や同系統のモンスターしか出ないのは、若いダンジョンの特徴なのだそうだ。


「素材として使えなかったのか?」


「それはまだ分からないからサンプルとして少しは確保したけど、あの大きさよ? すぐに魔法の鞄がいっぱいだわ」


 確かに、レイナスの魔法の鞄でさえ2体分が入るかどうかの大きさだ。

 他の全てを諦めて、それを持ち帰るっていうのも、難しい話だろう。


 見た目は綺麗なので、俺も破片を幾つか取って、あとは処分する事にする。


 AR棒を出してポンポンすれば、SS(スターストーン)に変化した。

 大きさはゴブリンから出た物と変わらないので、1体につき1つってレートなのかな。


 って、何気にやったけど、こっちでもSS(スターストーン)に変化するんだな。

 それに、無意識だったけど、魔法も使えている。


 そうなると、他のモードも機能するのかな?


「レイナス、ちょっと確認したい事ができたから、しばらく休憩にしよう」


「ええ、良いわよ。丁度私も魔道具の魔力を回復させたかったから」


 そう声をかけると、レイナスは魔法の鞄から何やら道具を色々と取り出した。


 俺の方も確認作業を進めよう。


 クワモード。

 耕せるし、種も出せる。

 水晶の地面だけれど、それを粉々にした土っぽくなった。

 最初の種はコレとばかりに、ニンジンを出して蒔いてみた。

 帰る時に育っているか確認しよう。


 温泉のスコップモード。

 サクサク掘れる。

 こっちは砂っぽくて、クワモードよりは粒子が荒いかな。

 胸の高さ程度の深さまで掘れば、温泉が出てきた。


 建築のハンマーモード。

 こちらもいける。

 ただ、ツリーハウスは高さが無理そうだから、ワンポールのテントを張ってみた。

 SS(スターストーン)を1つ消費して無事にテントを出す。


 ちなみに、このテントは畳んで撤収も可能だ。

 ただ、3m近いポールが折り畳めないので、その分携行性は悪い。


 ここでは、このまま張っておこう。

 これも帰る時にどうなっているか? を確認したい。


 一通り確認してみたけれど、ダンジョンの中でも魔法や各種生産モードは機能してる。

 不思議だなぁ。



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