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045 温泉が湧いた

 寒いので温泉に入りたい。

 なので、掘ってみる事にした。

 ゲームが現実化しているなら、可能なはずだ。


 天樹の森キャンプ場周辺の地域は、実際にも深く掘れば温泉が出る可能性があるという。

 ただ、調査するにも相当な費用がかかるし、実際に温泉設備をつくるとなると、莫大な予算が必要になるだろう。

 気軽にはチャレンジできない博打要素がある。


 だから、何が何でも欲しいものでも無い。

 元々が半分諦め気分なので、ゲームが現実化した部分でできたら良いな、程度の感じだ。

 もし、温泉が掘れなくても、掘った穴は夏にプールでもするつもりだ。

 今からその準備をしても問題ないだろう。


 おおよそ6畳程度の広さをサクサク掘ってゆく。

 上手くいったらコズミンも一緒に入りたいので、大きい方が良いだろう。

 何たって、直径でおよそ2mはあるのだ。


 温泉が出たらこうしたいなって考えて、浅い部分と深い部分とを作りながら掘ってゆく。

 浅い部分は膝くらいで、深い部分はヘソから鳩尾程度まで掘った。


 深い部分を掘っていたら、土が一気に湿り、しゅわ~っと水気がしみ出し始めた。

 地下水だろうか?


 しばらく待ってみる。

 スライム達も念の為、入らないで様子をみてくれ。


 1時間程様子をみたら、かなり水量が上がっていた。

 そして、湯気が立ち、手を入れてみると寒さを忘れる程に熱い。


 温泉が出た!


 お湯をよく見ると、あまり濁っている様な感じがしない。

 普通、こんな状態で水が湧き出てきたら、泥まみれな濁りっぷりになりそうなのに。

 

 調べながらお湯が上がってきた部分の土に手を添えると、しっとりしつつも硬い質感に変わっていた。

 長い年月が経って、ミネラルが固着したかの様な感じだ。

 ゴツゴツはしていなくて、けっこう滑らかな肌触り。


 えっと、これは気分よく入っていたら、自分の体もミネラルに包まれて浴槽の一部になっちゃうんだろうか?


 怖いので確かめてみた。


 タオルを何枚かと陶器の食器も幾つか、それに薪を数本入れてみる。


 1時間様子をみた。


 タオルは、普通に温泉に入れた後の感じで多少ごわつきが強い程度の変化。

 ミネラルの固着等はみられない。


 食器は触ると若干ぬめるかな? って程度。

 シンクでしっかりと洗えば、陶器のつやつや感が戻った。


 薪は普通に濡れた木材。

 温泉地のヒノキの浴槽の様にミネラルの固着はしていない。


 そして、掘った土の部分は更にミネラルが固着し、しっかりとした浴槽になった。


 ……これは、スコップモードで掘った土が、湧き出た温泉と合わさるとミネラルが固着するのだろうか?


 色々と試してみたら、そうだった。

 凄いな。

 これは他にも応用できそうだぞ!




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