表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

24/175

024 レイナスは異世界人だったと確信

 レイナスがウチに住む事になる。


「ええ、宜しくお願いするわ」


 お願いされちゃったわけだが、一方通行は良くない。

 なので、なにか仕事はしてもらいたい。


「魔力は回復したんだろ? ゴブリンなら倒せるか?」


「そうね、やってみせるわ」


 朝の見回り恒例のゴブリン退治だ。


 レイナスは短く呪文の様なものを唱えると、ゴブリンに近づく。

 5m程の距離になったら両手を突き出し、そこから火炎放射器みたいな炎を放出しだした。


 それにもめげずにゴブリンはレイナスに肉薄し棍棒を振るおうとする。

 しかし、レイナスは華麗なバックステップで距離をとり、一定の間隔を保っている。

 更に同時に、何か別の呪文を唱えているらしく、口元がせわしなく動いていた。


 えっと、これ以上火炎が放射されたら山火事なんだけど……。


 そう思っている間にゴブリンは倒れ、討伐は成功した様だ。

 それを確認すると、レイナスは火炎の放射を止め両手を左右にばっと広げる。


 するとミスト状の水がわっと広がり、燃える火を一瞬で消してしまった。


「ふう、ざっとこんなものよ」


 心のどこかで、レイナスはちょっと頭のおかしいだけの女性だと思っていた。

 けれど、魔法が使えるとなると話は別だ。

 彼女は異世界から来たのだろう。


 レイナスが倒したら、ゲームみたくすぐに消えてドロップアイテムになるかと期待したが、そうはならなかった。


「倒した後は、いつもならどうしているんだ?」


「大抵は炎で皮がダメになっているから放置ね。埋めるのも手間だし、その場で解体なんてもっての外よ」


「じゃあ、SS(スターストーン)にしたりは?」


「何よそれ。どういう事?」


 AR棒でレイナスが倒したゴブリンの死体をポンポンとする。

 問題無く死体はSS(スターストーン)に変わった。


「やだ、ちょっと、それって高純度の魔石じゃない? 魔法の鞄を使った手品じゃないわよね?」


「その魔法の鞄自体を俺は知らないんだが、死体を叩くと何故かこのSSに変わるんだ」


「そう、もっと良く見せてもらっていいかしら?」


 SS(スターストーン)をレイナスに渡すと、いろんな角度から見たり叩いたりかじったりして確認していた。


 何だ、スモモとキラリも欲しいのか?

 もし回復薬が必要になった時の為に、ウエストバッグに入れて持ち歩いているSS(スターストーン)を1つ渡す。

 すると、足で交互に蹴り上げて、リフティングの応酬を始めた。

 上手いものだ。

 はは、熱くなって衝撃波を打たないようにな。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
script?guid=on
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ