表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

23/175

023 魔法を見せるだけのつもりだったのに(ここからR15です)

 魔法を見てもらうため、ワンドを出現させる。

 レイナスに驚いた様子は無い。


 剣とワンドをぱぱっと切り替えてみる。


「これは驚きポイントじゃない?」


「魔法の鞄を使っているんでしょ? 手際は鮮やかだと思うけど、それくらいだと別に」


 魔法の鞄があるのか。

 それ、気になります。


「後で教えてあげるから、まずは魔法を使ってちょうだいな」


 室内なので一番弱い威力でロックバレットを使う。

 ワンドをくるくる回すと、レンガがゴトリと現れた。


「え? 魔力の流れが、感じなかったわね。もう1回見せて」


 リクエストに応える。


「これは……、何なのかしら? そのレンガも貸してもらえる?」


 レンガを手渡すと、レイナスはうんうんとうなりだした。


「尋常じゃない程の魔力が込められているのはわかるのよ。でも、どこから来たのかが、全然わからなかったわ」


「もう1回見るか?」


「ええ、お願い」


 それからかなりの回数をやってみせるも、レイナスは何の手がかりも得られなかった様だ。


「もう1回!」


「いや、流石にレンガまみれだ。これ以上はまた明日にしよう」


「む~っ! 悔しいわ。これを紐解けないと、私は先に進めないって事ね。上等だわ!」


 レイナスは新たな探求心に火がついてしまった様だ。

 こだわりポイントに触れてしまうと、それに集中したくなるのも分かる。

 けれど、夜も遅くなったので寝る事にする。


「本当にリビングのソファーで良いのか」


「ええ、昨日までダンジョンの中で寝ていたんだもの。こんなに柔らかい場所で寝られるなんて、最高だわ」


 まあ、本人がそれで良いなら問題ないか。


 俺は自分の部屋で寝る。

 おやすみなさい。



 ▽▼▽



「夜中にどうした?」


「魔力の回復に協力してくれるって言ったわよね?」


「まあ、言ったが」


「じゃあ、問題無いわね」


「体に当たってくる弾力が問題アリアリなんだが」


「大丈夫、痛くしないから」


「まだ酔ってる?」


「どうかしら? 確かめてみて」


「……酒っぽいぞ」


「ふふ、気のせいよ」


「色々と生々しいんだけどな」


「大丈夫。ほら、大丈夫でしょう」


「俺は大丈夫なんだけど、これ本当に魔力回復に必要なのか」


「ええ、1番の方法よ」


「に、2番は」


「2番はその、血が出ちゃうから。貴方の」


「あ、じゃあ1番のままでお願いします」


「ええ、たっぷり回復させてね」


 この後、さんざん魔力を回復させられた。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
script?guid=on
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ