表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

17/175

017 不思議な美女を倒してしまったので

 山道で出会った女性を倒してしまった。

 話が通じなかったから、仕方が無かったんだ。


 彼女は恰好の色合い的には迷彩だけど、とても山に来る様な人には見えない。

 すごく怪しい。


 だからと言って、山の中で放置するわけにもいかないので、背負ってキャンプ場まで運んだ。


 芝生のエリアでシートを敷いて横にさせている。

 事務所や家に入れるのはちょっと躊躇した。

 また暴れられて、家具でも壊されたらかなわないから。


 その分、日よけのタープを張って、暖かブランケットをかけてあげている。


 天気が良くても、寒いからね。


 ……パンツが見えてしまうからね。

 ブランケットをかけてあげざるをえない。


 彼女が気付くまで離れるのも何なので、レンガを生み出しながら待つ事にした。

 レンガはどれくらい消えないで残るのかわからないが、とりあえず何かを作ってみる予定だ。


 スモモとキラリは、前足を器用につかってレンガを積み上げている。

 どちらがより高くなるか競っているらしい。


 こらこらキラリ、足でドンてして邪魔しちゃ反則だろ?

 はは、そんなイジワルするから、自分の方が崩れちゃうんだ。


 仕方ない、どれだけ高く積めるか一緒にやろう。



 ▽▼▽



 レンガの塔を築いていると、緑の女性が気付いたようだ。


「暖か~い。柔らか~い。気持ち良~い」


「起きたんなら、ちょっと話をしてくれないか?」


 そう声をかけると、緑の女性は勢いよく飛び起きてブランケットを跳ね除ける。

 そして飛び起きた勢いが強すぎたので、タープに絡まりミノムシ状態になってしまった。


「っく! 負けて虜囚りょしゅうの身になるなんて……。女を捕縛するなんて、たいした趣向ね。お次は生きたまま腸を引き出すのかしら?」


「いやいや、だからね、話をしましょうって言ってるの。それに、縛られているんじゃなくて、貴方が勝手に紐に絡まってるんだよ? お腹を切るとか、物騒な事も言わないでね」


「くぅ、良いわ。私を打倒した程の階層主が、どれほどの者か。冥土の土産に聞こうじゃない」


 うわ、また物騒な事を言い出した。

 かなり不思議さんだ。

 けれど、話をする意図はあるみたいだから、このまま続けよう。


「えっと、ここへは迷って来ちゃったんですか? 何処から来たんですか?」


「……新しく発見されたダンジョンの探索をしていたら、ここに着いたのよ。ダンジョン名はまだ決まっていないんじゃ無いかしら。ちなみに、私の拠点はトラキスよ」


 トラキスとは知らない地名だ。

 検索してみると、古代ギリシアにそんな場所があるのだとか。

 そっち方面の人なのだろうか?

 前世の聖戦士が云々かんぬんみたいな。




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
script?guid=on
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ