1話 死から始まる
目が覚めたら、目の前が真っ暗だった。
周囲も真っ暗。そして俺は椅子に座っていた。
ここはどこだ?
「あなたの問に答えてあげるわ。ここは死後の世界の手前、そうね、三途の川の中間と言えばわかるかしら?」
目の前に女がいた。美人に見える。
三途の川の中間?そういえばおれは死んだんだっけ。
記憶が戻ってきた。
「あなたは暗殺任務の途中で死にました。」
そう、俺の仕事は主に暗殺。殺人鬼や麻薬組織や犯罪組織のトップを殺してきた。
いつごろだっけかな?俺は正義の味方になりたかったために
「あなたの判決は正直いって、困るレベルよ。あなたは殺人をしているけど、それは人助けもしている。でも人を殺さなくてももっと別の方法もあった。 で、あなたはそれを望んでやったの?」
「望んではいない。おれは正義の味方になりたかったんだ。だがおれはその正義の道から外れてしまった人間だ。」
それをきいた女は
「よし、君の判決が決まった。君は転生してもらう。慈悲として職業は自由に選べるぞ。そして不老不死の人生で己の犯した罪と正しい方法を見つけることだな。」
職業?
「そう。職業によってスキルが変わっていく世界よ。あなたが生きる世界はね。」
「なら、念のために聞くぞ?どんな職業でもいいんだよな?」
「ええ。」
「なら俺の職業は神だ。」