第3話 行商のおっちゃんマジ神の件
ちょっと読み返して見ましたが、縄文時代の記憶だ何とかのとこらへん分かりにくいですよね。つまり、ここら辺の部分は記憶がないときの主人公の思い出回想でもあり、毎日号泣は痩せていることがコンプレックスのまま一生過ごさなければならない未来を想像したときの惨めさからです。地球の記憶については次回以降になりますが、主人公は高身長低脂肪憧れの記憶が頭に入ってくるので、別にぽっちゃり君にガリガリだとけなされても別にそれがどうした?となる訳です。まあ頭脳は大人になって子供の言うことなんか真に受けないはずですので。
テグナッサ王国には戸籍制度があり、3歳になると王都に出向いて登録しなければならない。ちなみにその際の旅費宿泊費、しまいには滞在中食事もただで食える。帰るときにはお土産ももらえるという至れり尽くせりの制度である。凄いな。地球では戸籍は産まれたらすぐに親が役所に行くけど、ここまでやってくれるとは。
しかも男女種族関係なしに、その登録をすると正式に王国民と認められ、15歳になったときにお祝い金という名の就職支度金がもらえる。その金は就職先に全額支払い、食事やら宿泊やらの面倒を見てもらう。額が多いため、雇う側としては何としても就職して欲しい訳で、これで就職難を回避できる。
用途は雇う側の自由だが、例外を除いて労働環境が悪いとすぐに監査が入り強力なウソ発見器でばれて雇用主は雇うことがしばらく出来なくなり、旨みがなくなるわけだ。なので基本王都の就職先はホワイトなところが多い。
うん、思い返せばこの制度もウソ発見器も全部奴が作ったのだろう、まだ会っていない時はそう言うものだと思っていたが(難しい話が子供に分かるわけがないのでただ単に王都に行くとうまいものが食えるとだけしか教えられていない)。
この世界は1年290日で10月まであり、うるう年はない。暦としては出来すぎだが、はたして偶然なのか科学でどうにかしたのか詳しくは知らない。
王都に行くタイミングは決まっておらず、一応3歳半くらいを推奨してある。遠いところも有るから、送ってくれる業者次第ということだろう。
1番人気なのは年の終始で、王都にいる金持ちの財布のヒモが緩むため、子供が好きそうなものを沢山恵んでくれるのだ。そのためその時期は子供でごった返し、金持ちは自己満足とかの優越感に浸る。
ただし地方から王都に向かう便は限りがあり、早い者勝ちだ。しかも産まれた月がそれぞれ違うため、最大定員の時もあれば、全く誰も行かない時もある。後天候にも左右されるため、結構遅れて到着する場合もある。取り敢えず王都に着いたとき3歳になっていれば良いのだ。
ニロク村でも同様に、王国直轄の送迎業者が来る場合もあれば、王都に行く人が送ってくれる場合もある。まさに"時と場合による"だ。
俺はキャロに出会う1ヶ月前から既に3歳になっており、業者も来ていたのだが、何故か? 都合よく満席となり、しかもブクブクぼっちゃん達も乗っていたので引き下がったわけだ。まあ道中なんかクドクド言われるものも見え見えだしな。
それから4ヶ月後、行商のおっちゃんから、王都の方はだいぶ子供の滞在人数が少なくなっていて、手続きも早いから王都に売り出しに行くついでに送っていってやろうか? と言われ、ついでに道中楽しい話もしてやる、と言われちゃあ断る要因が思い付かない。さらにキャロも3歳なんで一緒に送ってやるとまで言われた。
おっちゃんマジゴッド。眩しすぎて鏡見たいに光が反射するんじゃないかと思うくらいに。ごめんなさい言い過ぎました比喩です。決してそんなことはありません。
でもねぇ、売れ残ってかさばるものをただ当然で売ってくれてうちの両親超助かってるし、たまーにあめちゃんみたいな甘いもの(王都では珍しくないのかな)くれるし、何より王都への送迎費用だ。王国から支給される金額は1人当たり、また村当たり決まっていて、もちろん大勢で一気に送った方が安くつく。だから費用削減で王国直々に業者を用意している。
しかし、2人だけ、しかも山道を行くとなるとどうしてもおっちゃんが損だ。それを笑ってやってくれる時点で。しかもぼっち2人を。このときばかりは感動でずっと鳥肌が立ち続けていた。後でこの話をキャロにしたところ、とても嬉しそうだった。そうだろう、俺も同じ気持ちだったよ。
後日、気分を揚げておいて絶望に突き落とされることも全く知らず、話は王都へ旅立つ数日前に、森の中で頭の中に知らない記憶が入るという出来事へと遡る。
2日続けて遊んでたわけですが、課題が一向に終わっていません。徹夜コースは嫌だなあ。3日で必死こいて仕上げなきゃ体調不良になりそう・・・でもオンラインゲームより小説書く楽しみを覚えたからやっていけるはず‼‥‥‥多分。明日9時第4話予約です。