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掌編小説集3 (101話~150話)

愛の告白

作者: 蹴沢缶九郎

ファミレスで食事をしていると、隣の席に座っていた女性が恥ずかしそうに声をかけてきた。


「突然すいません。あの…私あなたの事が好きになってしまったんですけど、良かったら付き合ってもらえませんか?」


いきなりの愛の告白で驚くが、そこそこ可愛い女性で僕は独り身なので断る理由がなく、付き合う事にした。

五分ほど、まだ名前も知らない彼女と話していると、そこへ男性ウェイターが食器を下げにやってきた。


そのウェイターを見た彼女が突然僕に、


「ごめんなさい、やっぱり別れてください。私、このウェイターさんが好きなの。」


と言い、今度はウェイターに向かって、


「突然すいません。あの…私あなたの事が好きになってしまったんですけど、良かったら付き合ってもらえませんか?」


と愛の告白をした。男性ウェイターは満更(まんざら)でもなさそうに、


「良いですよ。僕もあなたの事が好きです。」


と彼女の告白を受け入れた。


なんという事だ。彼女にフラレてしまった。僕は彼女の事が好きだったが、彼女が別れたいと言っているのだから仕方がない。僕は潔く彼女と別れる事にした。


彼女だった女性と男性ウェイターを横目に席を立ち、店を出たところで通りかかった女性に一目惚れをしてしまい、僕は思わずその女性に愛の告白をする。


「突然すいません。あの…僕あなたの事が好きになってしまったんですけど、良かったら付き合ってもらえませんか?」


突然の愛の告白に女性は驚いていたが、


「私でよろしければ…。」


と告白を受け入れてもらえた。


「じゃあ、映画でも観にいきましょう。」


「ええ、いいわね。」


僕と新しい彼女は腕を組んで歩き始める。せめて映画館に着くまでは僕の彼女でいてくれるといいな…。

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