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第982話 エルヴィス家に報告。2(農地かぁ。)

「そっちはヴィクター達に任せるかの。

 さて・・・気になったのが・・・フレデリック。農地だそうじゃ。」

「んー・・・正直に言えば2名か3名と思っていましたね。

 まさか5名のエルフのご一家だとは・・・資金足りたのでしょうかね?」

フレデリックが考える。

「確か。金貨700枚はあったはずです。」

アリスが考えながら言う。

「ふむ・・・どちらにしても手に入れたのじゃが・・・

 このチビッ子2名のお茶とはなんだろうかの?

 麦茶ではないのは確かなんだろうがの。」

「「「わかりませんね。」」」

アリスとスミスとフレデリックが首を振る。

「そして販売員の獣人?・・・タケオは何を目的に部下にして来ているのじゃ?」

エルヴィス爺さんが首を傾げながら口にする。

「少なくともタケオ様はエルフ一家と一緒に計8名が住める家と農地の確保が必要としているのですね。」

「そこは確かじゃの。

 フレデリック。農地はどうなっておるかの?」

「今の所、貸していただける所があるのか総監部で探していはいますが・・・想定より3倍程度の人員ですのでやり直しをします。

 主。この件はもう少しお待ちください。」

「ふむ。頼むぞ。米は良い特産品になる可能性があるからの!

 ・・・で。今の所どこら辺のを狙っておるのじゃ?」

「裏城門の近くか、研究所の近くかで探しているのですが・・・

 お茶もあるなら城壁外で畑を作っている方にお願いしても良いかもしれませんが・・・いかんせん治安が悪いですからね・・・

 やはり城門内で私達が管理できるくらいの距離で住まわれた方が良いと思います。

 あと新種の穀物である米と何やら新種のお茶ですので、周りは木々があると良いのかもしれませんね。」

「ふむ・・・そうすると・・・

 少し街道から離れてしまうかもしれないの。

 コノハ。米作りで必要な面積はどのくらいじゃの?」

「んー・・・この地域での小麦の作付け面積と同等もしくは若干少なめで構いません。

 なので大人6名分の畑面積で良いと思います。」

「ふむ。

 6名分かの。

 フレデリック。財政局と経済局に聞いて適度な広さを用意しようかの。」

「はい。畏まりました。」

フレデリックが頷くのだった。


「最後に・・・今クゥが散歩に出ていて良かったの。」

「タケオ様。どうやってクゥの母親を見つけたんだか・・・」

「クゥの時は向こうからでしたよね。

 なら今回も向こうから来たのでしょうか?」

エルヴィス爺さんもアリスもスミスも呆れている。

もちろんフレデリックもヴィクターもジーナも目を細めている。

「ねぇ。アリス。

 クゥの母親ってドラゴンよね?」

コノハが考えながら聞いてくる。

「コノハ。当たり前ですね。

 クゥちゃんの姉がレッドドラゴンですよ。

 母親には会っていませんが・・・ん?・・・入手したとありますよね?」

アリスが黒板の文言に注目する。

「ドラゴンっていくらするんですか?

 王家でも買える金額なんですかね?」

スミスが目を細めながら言う。

「いや。主。ドラゴンに奴隷の首輪をするのは自殺行為だと思います。

 事実スーのバスタードソードを前に所持していた者はクゥの姉に一太刀も浴びせられなかったそうではないですか。

 ドラゴンに挑むのであれば一軍を犠牲にするのではないですか?

 そこまですれば他国でも情報が入って来ると思いますが・・・」

マリが考える。

「お父さま・・・ドラゴンって確か人化の魔法が使えるようになるんですよね?」

ジーナが考えながら言ってくる。

「あぁ。確か魔王国でも数体が確認されているな。

 たぶんそれだろうな。」

「あ・・・前にクゥちゃんと姉ドラゴンの話でそんな話が・・・え?・・・でも・・・あれ?・・・入手という事は奴隷という事で・・・

 ドラゴンが人化の魔法で人間種の外見で売られていた?

 エルフ5名と他3名を買ったのにドラゴンを買う余裕があった??

 でもそんなお金はないはずで・・・という事は売主はドラゴンと知らずに売っていた???

 え?それって・・・ドラゴンは人化の魔法をすると種族を誤魔化せるという事なの?」

アリスが何かに気が付き考え始める。

「「「・・・」」」

他の面々が目を見張っている。

「・・・来るのを楽しみに待とうかの・・・」

エルヴィス爺さんがお茶を飲みながらほのぼのと言う。

「彩雲様。ドラゴンは居ましたか?」

「・・・?・・・??・・・」

彩雲が一生懸命思い出そうとしているが首を傾げるだけだ。

「彩雲。情報の交換をします。」

見かねた夕霧が彩雲に近寄る。

「はっ!」

彩雲は少し緊張をするが、頭に手を置かれ、すんなりと情報の交換を始める。

「・・・」

「・・・」

1人+1体が静かにやり取りをしている。

「・・・ん。彩雲が悩むのもわかります。」

情報を受け取った目を開けて夕霧が頷く。

「夕霧わかったかの?」

「タケオの周囲にチビッ子が3名居ます。」

「んん?・・・チビッ子は2名と書いてあるの。」

皆が黒板を見て答える。

「その内、言葉を話せるのが2名、おぼつかないのが1名ですね。」

「それじゃな。」

「それですね。」

「確定ですね。」

エルヴィス爺さんとアリスとスミスが頷く。

「ですが・・・獣人の幼女の外見ですね・・・

 これはドラゴンが人化の魔法で獣人に姿を変えたという事でしょう。」

夕霧が報告する。

「・・・話せない事の対策かの?」

「そこはかとなくタケオ様の意思を感じますが・・・」

エルヴィス爺さんとフレデリックが頷きながらも「良く頭が回る物だ」と呆れるのだった。


その一方で。

「・・・お父さま。予算どうしましょうか?」

「そうだな・・・もう一度研究所とキタミザト家とで別々に予算と支出を洗い出した方が良いだろう。

 農業をする8名分の家賃と土地代がいくらまで出せるのかも計算して総監部に相談に行かないといけないな。」

「明日の午前中はこれですね。」

「あぁ。そうだな。」

ヴィクターとジーナは予算をしっかりと管理し始めるのだった。



ここまで読んで下さりありがとうございます。

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