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第941話 106日目 朝食(過激派なチビッ子達。)

武雄達の宿。

部屋割りは1部屋目が武雄(ミア付き)、パナ、ビエラ(パナと同室)、マイヤー、アンダーセン、ベイノン、オールストン、ニルデ、ジルダ(ニルデと同室)。

2部屋目がアーリス、ブレア、バート、フォレット、ベルテ一家5名に振り分けられていた。

部屋にも限りはあるので各々2人か3人1組で部屋を使っている。


「・・・」

武雄は皆の朝食の準備をし終わり、食卓に座り昨日貰ったタンポポ茶を飲みながら昨日のマイヤーが書いた報告書を読んでいた。

ベルテ一家もニルデとジルダも起きて来ていない。

一番最初に起きたのは武雄。その後マイヤーやベイノン達同一室の男性陣だった。

で、起きてくるまで皆でボーっとしているのだが。


「ん~・・・確かにこのお茶は面白い味ですね。

 私は気に入りました。」

「良いと思いますね。」

「え・・・そうかぁ・・・

 ん~・・・私は難しいなぁ。普通のが美味しいと思うが。」

「ですよね。」

アンダーセンとベイノンはタンポポ茶は飲めるようだ。

マイヤーとオールストンはやはりいつものお茶が良いみたいだ。


「おやほうぼざいます。」

「・・・」

ニルデとジルダがボケボケしながら起きて来た。

その後ろに人間大のパナとビエラが付いて来る。

「はい。おはよう。

 パナも起きまし・・・ビエラ。なんでそんな髪型に・・」

「あ?・・・あ~?」

ビエラが頭を触りながらパナを見る。

「はい。

 じゃ。3人とも湯浴み場に行きましょう。」

「は・・・い。」

「・・・」

「あ。」

パナに連れられて3人のチビッ子が湯浴み場に向かう。


「良く寝られたようですね。」

マイヤーが苦笑する。

「良い事です。」

武雄がそう呟き皆が頷く。

・・

「じゃ。この部屋から行きましょうか。」

「「「・・・」」」

フォレットが扉の前でそう呟くと後ろに控えるビエラとニルデとジルダが無言で頷く。

ガチャ

「「おはよー♪」」

「あー♪」

チビッ子3人が室内のエンマとフローラのベッドに飛び込んでいく。

「あああああ!

 な!なに!?」

「ぐふっ・・・

 お腹にもろに・・・」

フローラは飛び起き、エンマはビエラの膝が腹にめり込んだようだ・・・

「朝~♪おはよー♪」

「ご飯ー♪起きてー♪」

「あ~♪」

チビッ子3人が満面の笑みを2人に向ける。

「あ・・おはようございます。」

「・・・」

フローラがとりあえず挨拶する。

エンマは口から魂が出ているんじゃないかという顔をさせて倒れていた。

「よし!次はあっちだ!」

「おー♪」

「あー♪」

チビッ子達の朝の強襲が始まるのだった。


「楽しそうな声ですね。」

武雄が皆のお茶を用意しながら言う。

パナは悲鳴が聞こえたのでフローラたちを回復させる為に向こうの部屋に向かっていく。

「・・・所長。そう言えばエンマ殿の足ですが、明日の回復でしたよね。」

「ええ。その予定です。

 いきなりするのはパナの能力がバレそうですのでそう考えましたが、何か思いつきましたか?」

「出来るかはわかりませんが、徐々に回復させていくのはどうでしょうか。

 例えば、今日は掴まり立ちくらいは出来るようにさせるとか。」

「それは良い考えかもしれませんね。

 ですが、パナの能力次第ですね。

 朝食後に考えましょう。」

「はい。わかりました。

 お。今日はハムとタマゴのサンドイッチですか。」

「あ。ジャムも必要ですかね。忘れていました。」

武雄が食卓を見てジャムを取りに行く。


丁度、その時に今度は違う悲鳴が聞こえるのだった。

・・

全員が起きて来たので朝食です。

「か・・・過激な起こし方でした。」

フローラが疲れ切った顔をさせていた。

「タケオ・・・あ~?あ♪」

ビエラが楽しそうに武雄に顔を向ける。

「主。ビエラがまたしたいそうです。」

「またしたいですか?

 ん~・・・たぶん。出来るのは今日の人達だけですよ。

 マイヤーさん達は扉開けると起きますからね。」

「あ~・・・あ!」

「やってやるとの事です。」

ミアが目を細めて食べながら誰も見ずに言う。

「「「・・・」」」

今日の被害者はドナート、ボーナ、エンマ、フローラだった。

その4人はガックリとしていた。

小隊の面々とバートとフォレットは苦笑している。

「そうだ。

 パナ。」

「はい。タケオ。美味しいですよ。」

パナがいつも通り普通に美味しいを伝えて来る。

「はい。ありがとう。

 エンマの症状ですけどね。

 段階的に回復させられますか?」

武雄が何気ない風でパナに聞く。

ベルテ一家全員が目を見張る。

「・・・例えば?」

「今日は立つだけ、明日は少し歩ける、明後日が全回復とか。」

「・・・少し時間がかかりますが似たような事は出来るでしょうね。

 ですが、お勧めはしません。」

「それはなぜに?」

「エンマは下半身の痛覚がマヒしています。

 立つとか歩くをすると痛覚を戻す必要がありますし、局部的なケアは出来ないですね。

 全体を一気に治すのがケアですから。」

「?・・・時間がかかったら出来るという事とケアが全体用との差異は?」

「ゆっくりとかけていき対象の箇所が治ったらケアを止めるだけですから。

 中途半端に止めるだけです。

 それでも手を当てている所を中心にかけるので、手を当てている所が一番直りが早いですけどね。」

「ん~・・・下手に痛覚が戻るのは嫌ですね。

 やはり明日までは回復はなしですね。

 エンマ。平気ですか?」

「はい!お願いします!」

「パナは?」

「私はいつでも。」

「では。今日は全回復なしで。

 さてと。後は皆に私がケアをかければ良いでしょうかね。」

武雄が席を立ち皆にケアをかけるのだった。



ここまで読んで下さりありがとうございます。

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