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第805話 王家に激震?微震?

ここは会議室。

「・・・セリーナ、リネット、アルマにレイラが懐妊とな。

 アルマ、よくぞ耐えたな・・・いろいろと辛かったろうに。」

アズパール王が腕を組んで呟く。

「陛下・・・この場をどうしますか?」

アリスがおずおずと聞いて来る。

「ん?・・・んんっ・・・そうだなぁ・・・」

アズパール王が室内を見渡す。


「セリーナお母様!弟です!」

「私かぁ。」

「やっとだね、セリーナ。」

「セリーナお姉様、おめでとうございます。」

「セリーナ、おめでとう。」

「弟の為にいろいろ料理を覚えないといけませんね!」

「アン・・・お腹の子がアンの料理を食べれるのはまだまだ先よ?」

「さ・・・先なのですか?すぐには食べれないのですか?」

アン的には生まれてすぐに食べさせる気でいたので驚く。

「アン、少し大きくならないと食べられないのだよ。

 だが時間があるという事はたくさん考える時間があるという事だね。

 その子が食べる時に笑顔になれる料理を考えないといけないね。」

「はい、お父さま!この子の姉は凄いんだと言わせます!」

「うん、その意気よ。」

第1皇子一家が和やかに語らっている横で。

「で・・・殿下・・・ど・・・どうすれば良いんですか!?

 まずはご飯ですか?それとも湯浴みですか?」

リネットがワタワタしていた。

「お・・・落ち着け!リネット!まずは・・・部屋で寝るしかないな!」

「いやいやいや。お母様、父上、落ち着いてください。

 お母様が慌てるのはわかりますが、何で父上も慌てますかね?

 3人目ですよ?

 どーんと構えてください。」

「エイミーお姉様!お母様とお父さまのお祈りが通じたのですね!?」

「あ・・・うん・・・そうね。」

エイミーは「あぁ、そんな説明をしたなぁ」と思い出す。

「じゃあ!お母様達がこれから祈りをすればまだまだいっぱい弟や妹が出来るのですね!?」

「へ?・・・いや・・・どうかなぁ?

 ・・・クリナ、何人欲しいの?」

「あと5人くらい?」

「「「5人かぁ・・・」」」

クリナが顔をキラキラさせながら姉や親達を困らせていた。


「・・・お茶、美味しいわね。」

そんな喧騒を余所にコノハが優雅にお茶を飲んでいた。

「コノハ、このお菓子も美味しいわね。」

アルものんびりとしていた。

「コノハ、何で皆に性別を言ったのですか?」

アリスがコノハに聞く。

「いや~・・・皆の要望?・・・願望かな?」

「あの勢いは凄いわね~・・・

 まぁ、王家なら性別を気にはするだろうけどね。

 一人には教えて後は教えないのはズルいと言われてしまうと・・・ねぇ?」

コノハとアルが苦笑する。


と執事がスミスとヴィクターが戻ったと伝え、アズパール王が許可を出すとスミスとヴィクターが入ってくる。

「陛下、失礼いたします。」

「うむ。スミスとヴィクター、戻ったか。

 スミス、馬車市はどうだった?」

「はい。新しく煌びやかな馬車が並べられていて新貴族の方々はどれにするのか見て回っておりました。」

「・・・そうか。タケオは興味を示さなかったか。」

「はい・・・今エルヴィス家(うち)で使っている物を再発注しようと言っていました。

 あとはうちの領地から来ていた幌馬車屋に顔を出して戻ってきました。」

「そうか。

 で、ヴィクター。タケオとジーナはどうしたのだ?」

「はい。

 この部屋に向け移動をしている時に第3皇子妃のアルマ殿下が厨房に行かれるのを見かけましたので、主とスミス様のお茶と菓子を一緒に持ってこようとジーナと一緒に厨房に向かわれました。」

「ふむ・・・では、タケオとジーナはそのままウィリアムの所だな。

 一家と一緒に戻って来るだろう。

 あとジェシーも向こうに行かせている。」

アズパール王が頷く。

「はぁ・・・そうなのですね。

 それであの・・・何があったのですか?」

スミスが室内を見ながら言うと。

「スミス!聞いてください!弟が出来たのです!」

「スミス、私にも弟が出来ました。」

アンとクリナがスミスに駆け寄り話始める。

「え?はい?」

「さっきですね!コノハ殿が教えてくれたのです。

 お母様のお腹の中に弟がいるそうなのです!」

「うちのお母様にも出来たそうなのです!

 弟です!弟はどんな感じなのですか?」

「え?・・・それは・・・生まれないとわからないかと思いますが、きっと」

アンとクリナは弟が出来たことを誰かに話したくてウズウズしている所にスミスが帰って来たので凄い勢いで話している。

スミスは対応を頑張ってするのだった。


「・・・アンもクリナもはしゃいでいるな。

 それにしても・・・」

アズパール王が嬉しそうに呟きながらチラッとエイミーを見る。

「・・・」

エイミーはアンとクリナとスミスの様子を複雑な表情で見ている。

アズパール王は「はぁ・・・エイミーはとことん機会に恵まれないなぁ」と思う。

「はぁ・・・アリス、コノハ、エイミーは貧乏くじに好かれているわね。」

アルがため息を付きながら言ってくる。

「まぁ・・・下の子達の面倒を見ながらですと・・・出だしが遅くなってしまいますし・・・」

エイミーを見てアリスが苦笑しながら言ってくる。

「そうね~・・・本当はスミスに話しかける機会だったのにね~。」

コノハもエイミーを見ながら言う。

「ふむ・・・アリス、グレースの事もあるから本当はこんな事言えたことではないのだが・・・

 エイミーに機会を与えられるか?

 ここ数日のエイミーは不憫だ。」

「はい、それは私も薄々気が付いているのですが・・・

 かと言ってこちらから気を回し過ぎるとエイミー殿下も反発しそうです。」

「まぁ、エイミーも固いっちゃ固いからなぁ。

 何か自然と話せる環境はあるか?」

「そうですね・・・

 スミスとジーナちゃんの寄宿舎見学と受付をする必要があるのですが。」

「ふむ・・・そこにエイミーを配置させるか。

 いつになりそうだ?」

「タケオ様に確認してから予定日時の報告が出来るかと。」

「そうだな。

 タケオが居ればこちらの意図がわかってくれるだろう。

 アリス、すまんが調整を頼む。」

「畏まりました。」

アリスが頷きながらスミスを見るとまだアンとクリナの対応をしているのだった。



ここまで読んで下さりありがとうございます。

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