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第748話 陛下の書斎。

アズパール王の書斎にはアズパール王とウィリアムとアルマとレイラ、エリカと武雄とヴィクターとジーナ、そしてマイヤーがのんびりとしていた。

王都守備隊総長は武雄をここに送ったのちに控室に戻っていった。


「はぁ・・・終わった終わった。

 授与式も終わり挙式も終わった。

 これで後は立食のみだな。」

アズパール王がシミジミと言う。

「タケオさん、どうだった?」

レイラが聞いてくる。

「どうと言われても・・・こういう物なのか的な感想しかないのですけど。」

「つまらないわ。

 もっと・・・こう・・・凄く感動!とか、綺麗!とか、なにこの厳格!とかないの?」

アルマが聞いてくる。

「・・・多少は?」

武雄が首を傾げながら言ってくる。

「「えー?・・・」」

アルマとレイラがつまらなそうに言う。

「まぁ、男からすればそういう感じになるでしょうね。」

「そうだな。

 男はそんなもんだろう。」

ウィリアムとアズパール王が苦笑しながら言ってくる。

「で、この集まりは?」

武雄も苦笑しながら本題を聞き始める。

「うむ。

 主賓の4人は今は王都内を練り歩いている。

 その間に立食会の会場を作っているのだがな。

 他の者よりも先んじてカトランダ帝国とウィリプ連合国の使者が王城に来る手はずになっている。

 エリカはカトランダ帝国の使者と面識があるかもしれないからな。

 参加はしないのだが、どんな使者がくるのか城に入る際に確認する手はずになっている。」

「なるほど。

 他国への祝辞の使者が皇族も知らない(・・・・・・・)ような低位(・・・・・)なはずないですものね。」

「そうだ。

 なのでエリカに頼んだのだがな・・・」

「何か問題なので?」

「ふむ・・・実はな。

 いつもだったらうち方面の軍の将軍がくるのだが、今回は帝都にいる帝都護衛軍という皇帝の側近集団がくるのだ。」

「そうなんですか・・・では向こうの王かそのご一家の誰かが来るのですね。」

「・・・タケオもそう思うか?」

「ええ、私はされた方ですから。

 そう考えて行動すれば楽ですよ。

 それにしてもそうですか、エリカさんの家族ですか。

 エリカさんの家族だとなおさらエリカさんは会わせられないですかね。」

「・・・一応何通りか考えた。あとでタケオにも教えるがな。

 表向きは帝都護衛軍(使者)の相手は王都守備隊総長がする。」

「まぁ同格ですからね、接待は必要でしょう。

 それで私は?」

「エリカの傍にいてくれ。

 城門から玄関まで見渡せる部屋を用意したが、1人だと淋しい(・・・)だろうからな。」

「わかりました。

 マイヤーさん、試験小隊の面々は何をしていますか?」

「私とアンダーセンとベテラン4名は王城内の警護に駆り出されました。

 アーキンとブルックとアニータとミルコは今日は会議室にいるかと。

 知識面の補強をするとか言っていました。」

「・・・辞令はまだだからしょうがないですね。

 ではアーキンさん達をその用意されている部屋に居させてください。

 ヴィクターとジーナはアリスお嬢様を探して連れて来てください。」

「「はい。」」

ヴィクターとジーナが頷く。

「うむ、すまんが頼むな。

 はぁ・・・あとは立食で皆解散か。

 皆と何を話そうか・・・」

「陛下、お気楽ですね。」

「大変なのはあの4人だけだしな。

 我は雑談にふけるだけだ。

 唯一の楽しみは料理ぐらいか。

 あ!そうだ!タケオ、レアチーズケーキ美味しかったぞ!」

「お口に合いましたか?」

「あれは美味かったなぁ~。

 ジャムの味で印象が変わる優れものだな!

 タケオ、他には何かあるか?」

「ケーキでですか?

 んー・・・基本はないのではないですか?

 あとは形の違い(・・・・)でしょうね。」

武雄が傾げて言ってくる。

「ふむ・・・画期的な料理はないか。

 まぁウスターソースに魚醤、バターサンドにマヨネーズ・・・タケオが来ただけで食事が楽しみで仕方がないな!

 感謝するぞ!」

「いえいえ、美味しい物を食べれるならそれが一番ですよ。

 あとは料理長が何かしているでしょう。」

「そうだな。

 それとエイミーが何やら屋敷から樽を送ってくるから厨房に入れるように手配していたが何か知っているか?」

「報告はされていませんが・・・まぁ何となく。」

「新しい料理か?」

アズパール王の目が光る。

「・・・前にエイミー殿下にレシピをお送りしたのを知っていますか?」

「ああ、我もアルマ達との話し合いに立ち会ったぞ。

 それ関係か?」

「はい。たぶん・・・お願いはしましたのでそれだと思いますけど。

 試作はこのイベント事が終わってからでしょう。」

「あぁ、他の貴族が居たら面倒だろう。

 帰路に着いてからゆっくりとやってくれ。」

「わかりました。」

武雄が頷く。


「ではタケオ、後は頼む。

 我はもう少しのんびりだな。

 ウィリアム、アルマ、レイラは我の相手をするように。」

「僕達も暇ですから構いませんよ。」

「ですね。」

「タケオさん、エリカさん、よろしくね。」

「はい、畏まりました。」

エリカがウィリアム達に対して頷く。

「ではエリカさん、厨房に寄ってお菓子を貰ってその部屋に向かいましょうか。」

「はい、お願いします。」

武雄とエリカが退出していくのだった。



ここまで読んで下さりありがとうございます。

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