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第733話 授与式後の昼食。(先駆と鮮紅。)

執事が第3皇子一家の執務室の扉をノックすると中から「どうぞ。」と返答があり、執事が扉を開けて中に入る。

「失礼いたします。

 キタミザト様とアリス様が参られました。」

執事が中の人に言う。

「はい、では中に入って貰ってください。」

レイラが声をかける。

「失礼します。」

武雄とアリスが入って来る。

中にはウィリアム達とジェシーとスミス、そして9人分(・・・)の昼食が用意されていた。

「タケオさん、アリス、いらっしゃい。

 ごめんね、先に食べているわ。」

レイラが声をかける。

「すみません、遅れてしまったようで。」

「良いのよ。アリスはフルプレートからの着替えでしょう?

 少し時間がかかっても仕方ないわよ。」

アルマがのんびりと答える。

「タケオさん、アリス、昼食をどうぞ。」

ウィリアムが着席を勧める。

「「はい。」」

武雄達も昼食を取るのだった。

・・

「はぁ・・・主、どうだったのですか?」

ミアが昼食を食べ終わりまったりしながら聞いてくる。

ミアはエリカと執務室でお留守番をしていた。

「特に何もなかったですよ。

 ミアはどうでしたか?」

「日当たりが良いので気持ち良かったですよ。

 それにエリカ様がレモンをハチミツに漬けた物をくださいました。

 美味しかったです~。」

「エリカさん、すみません。」

「いえ、こんな物しか用意出来ませんでしたので満足して頂いたようで良かったです。」

「さて、食べ終わりましたね。

 改めてタケオさん、アリス、爵位授与おめでとう。」

ウィリアムが言ってくる。

「「ありがとうございます。」」

武雄とアリスが頭を下げる。

「タケオさん、ちっとも驚いた素振りをしないからつまらなかったんだけど・・・」

アルマがつまらなそうに言う。

「・・・いや十分に衝撃的でしたよ。

 何ですか二つ名を用意するとか。普通しますか?」

武雄が呆れながら言ってくる。

「『先駆』のタケオさんと『鮮紅』のアリス。

 ふふん、良い感じ♪」

レイラが楽しそうに言う。

「なんでこんな事になったのか・・・」

武雄がガックリとする。

「実はね。

 タケオさんに爵位を与えるのは私達皇子一家の推薦でしょう?

 お義父さまの危機を救った報酬が出てないのよ。

 なので二つ名にしてしまったわけ。」

アルマが説明する。

「まぁタケオさん、国公認の二つ名なんて手に入らないんだから良かったじゃない。」

ジェシーが苦笑しながら言ってくる。

「タケオ様、他に欲しい物があったのですか?」

スミスが聞いてくる。

「欲しい物・・・お使いの報酬は前もってレイラさんに送りましたし・・・

 特にはないですから・・・貸しで良いです。」

「タケオさん!貸しは止めて!?・・・本当に勘弁して!」

レイラが慌てる。

「えぇぇ・・・?貸しが一番の報酬ですよ。」

「わかっているわよ。

 それにタケオさんは貸しの取り立てをあまりしない事もわかっているわ。

 でもそれが怖いのよ!貸しをいろいろな所に作っているのは知っているし・・・特に第1皇子一家辺りに凄くあるみたいだけど。」

「・・・ええ、そうでしたかね。

 おかげでアン殿下に懐かれていますけど。」

武雄が思い出しながら言う。

「「本当にね・・・」」

アルマとレイラがため息をつく。その様子をジェシーとアリスは苦笑し、ウィリアムとスミス、武雄は不思議そうに見るのだった。


「で、なんで私達が集められたのですか?」

「あぁ、そうだった。

 タケオさん。タケオさんの出自等やカトランダ帝国に行った本当の目的(・・・・・)についてはエリカさんにも言っています。」

ウィリアムが武雄に言ってくる。

「そうですか。

 じゃあ、この面々は私の出自を知っているのですね。」

「はい。すみません、勝手に言ってしまって。」

「構いませんよ。

 これから先、私とエリカさんとで知恵比べををするのでしょう?」

「それは・・・したくありません。」

エリカが武雄を嫌そうに見ながら言ってくる。

「まぁそう装ってくれるのが一番ですね。

 エリカさん、タケオさんと連絡は密にしてください。」

「はい、ウィリアム殿下。

 タケオさんもお願いします。」

エリカが礼をしてくる。

「構いませんよ。私に出来る事ならしますから。」

武雄が朗らかに言ってくる。

「で、タケオさん。今後エルヴィス家はどう動くの?」

アルマが聞いてくる。

「アルマ殿下、それは確定事項のみですか?」

武雄が楽しそうに答える。

「・・・えーっと・・・

 それはエルヴィス家の今後の行動指針とタケオさんとエルヴィス伯爵との検討中の内容があるって事だよね・・・

 んー・・・んー・・・」

アルマが悩む。

「アルマお姉様、とりあえず聞いてみましょうよ。」

レイラが後押しをしてくる。

「そうだね。

 タケオさん、出来れば確度の割合も教えてくれますか?」

ウィリアムも頷く。

「なるほど、それは確かに必要ですね。」

武雄が頷く。

「タケオ様、言うのですか?」

「良いのですか?」

スミスとアリスが武雄に聞いてくる。

「ふむ・・・どうしましょうかね。

 じゃあ、聞いていてマズい事を口走ったら2人とも止めてくださいね。」

「「わかりました。」」

アリスとスミスが頷くのだった。



ここまで読んで下さりありがとうございます。


良い年越しをお迎えください。

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