第667話 試験だ!7(じゃがバターと作業服の採用。)
「ご主人様、美味しいですぅ。」
ジーナが目をキラキラさせながら嬉しそうに感想を言ってくる。
「そうですね。
他の皆さんも楽しそうに食べていますね。」
武雄もジーナの幸せ顔に頷きながら言う。
広場に集まった面々に「じゃがバター」を振る舞われていた。
武雄曰く「バター多め!コーン多め!」とトッピングをして皆に出していた。
皆からは新感覚のジャガイモにホクホク顔で食べている。
アニータとミルコも良い匂いに釣られて眠気を我慢しながら食べていた。
朝霧(黒)は皆の机を回りながら皮等残飯を貰いに回っているのだった。
「ジャガイモを蒸かしてバターを乗せただけで、今まで食べていたのより美味しいと感じてしまうのは不思議ですね。」
アリスは既に完食してまじまじと皿を見ていた。
「バターを乗せたらジャガイモがいつもより甘く感じるなんて不思議ですね~。」
スミスも同意してくる。
「・・・フレデリック。
これは良いの!」
「はい、主、これは流行ります。」
「くぅぅぅぅぅ・・・うちに予算があればのぉ・・・
はぁ・・・養鶏場も着手したいが、牧場もしたいのぉ。
この味なら領民の満足度も上がるじゃろうし。」
「そうですね・・・」
エルヴィス爺さんとフレデリックが難しい顔をさせながら考える。
他の面々がエルヴィス爺さん達を見ながら「将来は明るいなぁ」と思いながらじゃがバターを堪能するのだった。
------------------------
皆が集まり総括が簡単だが始まる。
「さてと、タケオ。
今回の作業服の試験はどうだったかの?」
「私的には満足です。
発見がし辛い事もわかってもらえたようですし。
作業服の耐久性もわかりましたし。
あとはアーキンさんやブルックさんが認めれば良いのですが。」
武雄が2人を見る。
「「お好きにどうぞ。」」
アーキンとブルックが同時に呆れながら答える。
「では採用ということで。
ラルフ店長、今回の試験で作業服の耐久性も見ましたので、現物を見て何かあれば対策をしてください。
あと制服も作業服も例のS・M・L・LL方式で行きましょうか。」
「・・・キタミザト様。
作業服はそれで良いと思いますが、制服のサイズは4種類以上が必要かと思います。
制服はある程度ぴったりとした方が見た目が良いと思いますので。」
「なるほど・・・ん~・・・
あ、そうか・・・ある程度にまで絞れば良いのかな?」
武雄が何やら閃く。
「キ・・・キタミザト様、何を思い付いたのですか?」
ラルフが恐る恐る聞いてくる。
「いえ、うちの所帯は小さいですから制服は採寸でいくとして、作業服はやはり消耗品でしょうから数種類の規格サイズを作っておきたいと思ったのですが・・・
あれ?でもまてよ・・・ズボンの裾は靴の中に入れれば良いのかな?
・・・という事は長さはある程度長くても良い?
なら今の4種類のままでも良いのか?」
武雄が「んー・・・」と悩む。
「キタミザト様、とりあえず考えを聞かせてください。」
ラルフが聞いてくる。
「・・・作業服の上着はS・M・L・LL方式で用意してズボンは腰回りを7種類、股下を5種類の計15種類程度を揃えて置けば採寸で作るよりかは安く仕上がるのかと思ったのですけど・・・」
「・・・ズボンの規格化ですか?」
ラルフが「新たな発想だ」と経営者の顔で聞いてくる。
「えーっと・・・例えばですよ?
ズボンの腰回りを64・68・72・76・80・84・88・92・96として、股下を75・80・85・90のように各々で既に作っておきます。
お客はその寸法を見ながら自分に合ったのを自ら探すというやり方もあるのではと思ったのです。」
「なるほど・・・確かにトレンチコートのような羽織る物は4サイズで事足りるかもしれませんが、ズボンは体型によって変わりますね。
・・・今後量産品を作るという事を考えれば大まかに作っておく事は重要ですかね。」
「ええ。
ですが、今回の作業服はそもそも大きく作って貰っています。
なら腰回りは例えばSサイズなら64~72、Mサイズなら72~80とベルトで調節出来るようにしておけば4種類や5種類を作るだけで良いのではないかとも思いついたのですが・・・
今日はズボンの裾は靴に入れましたし・・・これで股下を細かくしておく必要もないのではと考えながら結局は数種類の方向に戻って来てしまったのです。」
「・・・ではその作業服は先ほどキタミザト様が仰ったように大きく作りましょう。」
「はい、お願いします。
制服については後日、伺います。」
「畏まりました。
では私達はこれにて。
おい!店に戻って作業服の確認をするぞ!」
「「はい。」」
ラルフが店の面々を連れて引き上げていく。
・・
・
「ふむ。
タケオ達の制服等も決まったの。
フレデリック、お開きじゃの?」
「はい。
ハロルド、兵士長、今回の試験の感想を軍務局として報告してください。」
「あぁ、わかった。
明日にでも総監部の方に提出する。」
「うちも連れてきた小隊長達にまとめさせて報告書を上げます。」
「はい。
それでよろしいでしょう。」
「では俺達も戻るとするか。」
「ですね。」
ハロルドの言葉に副団長、兵士長と数名の小隊長が頷き街に戻って行く。
・・
・
「さてと。
俺らも戻るか。テイラー殿はどうする?」
「そうですね。
少しキタミザト様と話したいのでその後にスズネさんと戻ります。」
「・・・わかった。
伯爵様、キタミザト様、お先に失礼します。」
「うむ、ご苦労じゃったの。」
「はい、お疲れ様です。」
「では。」
ブラッドリーを先頭にステノ技研の面々が帰っていく。
・・
・
結果、広場にはエルヴィス家一同と総監部数名、研究所の一派とテイラーが残る。
「ふむ。
タケオ、他にはあるかの?」
「・・・たぶん夕霧がその辺にいるんですけど・・・
エルヴィスさん、会っていきますか?」
「ふむ・・・そうじゃの。
今後はここにわしらは来ないじゃろうからの。
一度会っておくのも良いかもしれぬの。」
「わかりました。
朝霧、おいで。」
武雄に呼ばれて朝霧(黒)が武雄の足元にやって来る。
「夕霧を連れて来てくれますか?
私の上司の伯爵と話をしたいと言ってきてください。」
武雄がそう語りかけると朝霧(黒)が森の中に入って行く。
「さてと、すぐに来てくれると思いますので、少し待っていてください。」
武雄が皆にお願いをするのだった。
ここまで読んで下さりありがとうございます。




