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第597話 報告会とヴィクター達の勤務時間について。

夕飯後、客間にエルヴィス爺さん、アリス、スミスと武雄が移動する。

フレデリックが食後のお茶を入れ、皆の前に置き、皆から少し後ろに下がる。

「タケオ、ウスターソースは売れるの!」

エルヴィス爺さんが満面の笑みを浮かべながら言ってくる。

武雄は厨房でいろいろと料理人達と話しながらコロッケとトリカツを作ってウスターソースとタルタルソースを添えていた。

「タケオ様、ウスターソースも美味しいですが、やっぱりタルタルソースも美味しいですね。

 甘いのに野菜のシャキシャキの感じが僕は好きです!」

スミスにも好評なようだ。

「はぁ~・・・」

アリスは至福の時を満喫している。

「はは、相変わらず良い顔をされますね。私も満足です。」

と武雄は微笑む。


「さて、タケオから今日の報告でもして貰おうかの。」

「そうですね。

 まぁウスターソースはご承知の通りですね。

 という事は、あとは仕立て屋と魔法具商店での話ですね。」

武雄が今日の報告を始めるのだった。

・・

「うむ・・・

 話を聞く限り、やはりスズネをこちらに引き込めたのは良かったの。」

「ですね。

 タケオ様と同じ考えが出来るのは味方には欲しいですが、敵には居て欲しくないです。

 そしてスズネとテイラーが一緒にタケオ様の小銃の改造をするのですからどんな凄い物が出来るのでしょうかね?」

エルヴィス爺さんとスミスが頷き合う。

「いや・・・別に私もスズネも賢者でも何でもないですけどね。」

「タケオ様、前にも言いましたが、タケオ様とスズネさんの知識はこの世界からしたら異端でしかないのですよ?」

アリスが呆れながら言ってくる。

「んー・・・腑に落ちませんが・・・」

「私達もそうですよ?」

武雄の言葉を聞いてアリスが苦笑しながら言ってくる。

「で、アリス、タケオの所の制服は見てどう思ったのかの?」

「土色なので地味ですが、まぁ・・・あれで揃えるのもありなのかもしれないかな?と思いました。」

アリスが率直な意見を言う。

「ふむ、タケオの言っている『目立たない為の服装』の実用性はタケオから説明されているし、皆が認めるだろうが・・・

 なかなか浸透しないじゃろうがの。」

「んー・・・戦争の最前線よりも偵察をする事が考えられるので、地味で目立たない方が良いと思うのですけども。

 まぁ1週間後の作業服の試験で良い結果を出さないといけないでしょうね。」

「うむ。

 その時はわしらも見に行ってみるかの?」

「そうですね、主。

 我々も将来作るかもしれませんね。

 タケオ様、どこに試験場を設けるつもりですか?」

「えーっと・・・明日から少しずつ北の裏城門の周辺近くの森に1本道を作りに行こうかと思います。

 500m程度の森の中を真っ直ぐな道を作ろうかと思うのですが・・・」

「ふむ・・・終着地点か途中に我らも居られるスペースが欲しいの。」

「わかりました。

 何か考えてみます。」

武雄が了承するのだった。

「では、次はテイラー店長の魔法具商店での魔力量の話ですね。」

・・

「アニータとミルコの魔力量が多いとな?」

「はい。

 ですが、基本的に魔力量は関係なく、人間社会の基礎と兵士としての基礎を学ぶように言っています。」

「うむ、まぁ、問題はなかろうの。

 あとは試験小隊の面々が上手く成長させるだろう。」

「はい。

 そう願っています。」

「うむ。」

と、客間の扉がノックされエルヴィス爺さんが許可を出すと執事とヴィクターとジーナが入って来る。

「「「失礼します。」」」

3人は室内の面々に挨拶をする。

「伯爵様、キタミザト様。

 本日のヴィクターとジーナの研修が終わりましたので、ご挨拶に参りました。」

「うむ。」

「はい、ご苦労様です。

 ヴィクター、ジーナ、初日はどうでしたか?」

「はい。部屋も用意して頂いておりまして、先ほど皆でラルフ様の仕立て屋に行ってまいりました。」

ヴィクターが今日の報告をする。

「あの、ご主人様、今日の午後に習ったのですが、勤務時間はどうなるのでしょうか?」

ジーナが恐る恐る聞いてくる。

「ん?・・・・そう言えば規定していませんでしたね。

 フレデリックさん、どうすれば良いのでしょうか?」

「そうですね。

 我々総監部の勤務体系ですと・・・タケオ様に頂いた懐中時計を元に言うならば、庁舎に務めている者は9時から18時勤務。

 伯爵邸に勤めている者は6時から15時、15時から翌日6時のシフト制で月ごとに変えております。

 ちなみに私以下執事2名やメイド長等の幹部は6時~21時になります。

 あとは持ち回りで泊まり込みがあります。

 これが平時の際で緊急時は夜通しや何日徹夜とかですが、これはあくまで緊急事態の際なので致し方ないでしょう。」

「うむ。

 タケオ、どうするのじゃ?」

「では、研修中は(・・・・)9時から18時でお願いします。

 18時に報告に来てくれれば問題はありません。」

「畏まりました。」

執事が答える。

「今日は緊張したでしょう。

 ヴィクターもジーナもお疲れ様でした。」

「では。

 明日以降は9時に総監部の方に出向けばよろしいのでしょうか。」

「はい、それで構いません。

 明日からはキタミザト家の年間予算やお金周りの確認をしましょう。」

執事が明日の予定を皆に言う。

「うちの部下をよろしくお願いします。

 出来たら明日の終わりの挨拶の際に私にも報告して欲しいのですが、構いませんか?」

「はい、畏まりました。」

武雄のお願いに執事が了承する。

「あと、キタミザト家の年間予算で今回は少し異例の支払いがありますので、明日お知らせします。」

「はい。」

フレデリックも先ほどの事を暗に示す。

「ふむ。

 とりあえず明日から本格的な研修じゃの。

 ・・・と、退出は待ってくれるかの?

 わしからヴィクターとジーナに聞いてみたい事があるのじゃ。」

「主からですか?」

「エルヴィスさんからですか?」

フレデリックと武雄が同時に反応する。

「うむ、少し待っていてくれるかの?」

エルヴィス爺さんが客間を一旦、出るのだった。



ここまで読んで下さりありがとうございます。

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