第3749話 鉱物汚染対策は必須です。(魔法とスライムと薬でなんとかしましょう。)
研究所の3階 所長室。
人間大のパナと初雪が来ていた。
「随分と多いですね。」
武雄がパナから渡された、個人販売薬のリストを見ながら言う。
「それが私の能力のようなものです。
タケオは何か欲しいですか?」
「虫下し。
こっちに来てから取れたての野菜を食べていますからね。
絶対、虫の卵が入っているでしょう。
蟯虫に注意しないと。」
「わかりました用意しましょう。
それとアリス達にも接種させましょう。
屋敷、皆で1週間かけて弱性のを定期的に取って、排出した方が良いでしょう。」
パナが言う。
「お願いします。」
武雄が頷く。
「それと今後、人工湖の上流と思われる山からの水流を多くしますが、鉱物の汚染も考えられます。
少量の鉱物が混ざるのは問題はないのですが。
ある程度ならケアで治せますが、患者が多かった場合は遅れる可能性もあります。
完治は無理でも和らげる薬は用意しようかと思います。」
パナが言う。
「そうですね。
初雪、前に青スライムを借りてお茶を水にして貰いましたが、水に含まれる鉱物の毒性を取る事をスライムにさせようかと思います。
人工湖の上流に大き目の浅い小池を作り、そこにスライム達を入れて、流入してくる水を綺麗にして行ければと思いますが、初雪、出来ますか?」
「実施は可能です。
ですが、お茶の時はそれなりに時間はかかったので、この件も時間がかかると思われます。」
初雪は言う。
「ある程度の大きさが必要という事ですね。
エルヴィスさんには許可を貰います。
初雪、そこまで離れていない所にまずは1か所作ってみましょう。
そうですね・・・川沿いの街道から森に1km奥に行った所に20m四方の開けた場所を作ってくれますか?
場所は任せます。
場所が出来たら試験小隊で向かい小さい池を作りましょう。」
「わかりました。
シグレと相談して、20m四方の開けた場所を作っておきます。」
初雪が言う。
「うん、それでも被害が出るのなら池の拡張をしていきましょう。」
武雄が言う。
「タケオ、人工湖では紅魚を養殖しますよね?
ついでに倒木を浮かせて放置しておいてください。」
パナが言ってくる。
「・・・えーっと、水質とかですか?」
「ある程度の栄養素を人工湖の水に含ませる為です。
朽ちている木材等は微生物の寝床になります。
端っこで構いません。
それにスズネの輸送船が行き来する事で適度に水中に空気が混ざりますので、微生物を拡散する事が出来るでしょう。
これは川の下流に対してもしておかないといけない事です。」
パナが言う。
「ふむ・・・鉱物の溶け出しと微生物、まったくないというのも問題で、多すぎるのも問題と。
確か、私の居た所では明治期の銅山公害が有名でしたね。」
「ああいった事は全国各地の鉱山直下の川沿い、もしくは麓の村々では珍しくもなかったでしょう。
ほとんどは鉱山採掘が直接の原因ではなく、掘り出した鉱石を製錬する工場から排出される煙による大気汚染と、廃棄物を川に流した事による水質・土壌汚染が原因と言われていますね。
今回はブリアーニ王国が採掘をしますが、精練はその地でどこまでするかわかりません。
ある程度は川に流すでしょうね。」
パナが言う。
「うん、スライム達に任せきりになってしまいますが、川からの鉱物成分の除去を出来るだけして貰いましょう。
初雪、スライム達を酷使しますが、よろしくお願いします。」
「仕事が増えるのは良い事です。
ちなみに街中に居るスライム達が地下に汚物が流れる場所を発見して、良く集まっているみたいです。」
「下水道関係ですね。
そこはエルヴィスさん達の管轄ですが、他人に見つからないようにしてくれれば、私の方からは何もありません。」
「わかりました。
ユウギリ達とも共有して、全スライムに伝達させます。」
初雪が言う。
「それにしても鉱山被害はなくしたいですね。
人体や家畜への蓄積が酷いと習いました。
パナ、薬はどのくらい用意しますか?」
「そうですね・・・実被害がないので、まずは50名分くらいで。
まぁ、魔法での対処が可能なので、タケオ達が知るような被害まではいかないと思います。
あ、コノハが侯爵に話してくれるそうです。」
パナが言う。
「それはありがたいですね。
とはいえ、対策は出来るだけ事前にしておきましょう。
初雪、夕霧と時雨とも相談して、人工湖に流入する川沿いの監視強化をお願いします。
鉱物の溶け出す量が多くなれば、川沿いの木々に変化が出るでしょう。
発見したら、水質の悪化を懸念して、小池を増産するようにしたいです。」
「わかりました。
それも夕霧達に伝達します。」
初雪が言うのだった。
ここまで読んで下さりありがとうございます。




