第3747話 485日目 研究室員の発表会。(概ね順調なので次の段階に移行しましょう。)
研究所の3階 会議室。
武雄、マイヤー、ヴィクターの前で研究室の面々がプレゼンをしていた。
トレーシーは分割式の盾であり、鈴音が駆動部の試験機であり、ノットは銭湯の給湯に関してであった。
3人が説明を終えて席に着く。
「・・・概ね順調という所ですか?」
武雄が資料を読み返しながら言う。
「そうなりますね。
スズネ殿は長時間の駆動に成功し、変速機構も組み込めたとの報告でしたね。
試験船への搭載試験への移行となると。
ノット殿も大型の風呂への搭載試験に移行ですね。
トレーシー室長の分割式盾は、試験小隊との試験に移行です。」
マイヤーが言う。
「スズネ様の試験船についてはローチ工房より用意が出来ているとの話が来ておりますし、ノット様の銭湯はエルヴィス家より湯浴み場のオーナー様のご紹介を頂いています。」
ヴィクターが言う。
「ヴィクター、資金の目途は?」
「手付金については今年度予算で、3名の次の研究への移行に伴う研究費は来年度予算内で支払いをします。
足らなければ予備費がありますので、そちらで対応をします。
エルヴィス家への融資分は元々引いての予算配分ですので、研究所予算上の問題はありません。」
ヴィクターが言う。
「マイヤーさん、トレーシーさんの分割式盾の実施試験への移行に伴う試験小隊の研究・検討業務に関しての進捗はどうなりますか?」
武雄がマイヤーに聞く。
「アンダーセンと話し合いをして工程の調整はしますが、私の手持ち資料からは問題ないかと思います。
試験小隊は現在は剣と盾の標準化への集めた物の数値を検討し、数値を取っています。
これは・・・そこまで時間はかからないとしていますが、3月の王都への出張までには、第1弾の報告として、平均値をお知らせ出来るようにします。」
マイヤーが言う。
「ふむ、平均値か。
マイヤーさん、平均値と中央値の両方を出してください。」
「中央値ですか?」
「例えば、剣を10本調べたとして1本だけ他の9本より1m長いとします。
平均値としては全ての長さを足して、本数で割った値で出ます。
中央値というのは、並べ替えて真ん中の値の事です。
極端に長い物や短い物を外すやり方です。
平均値と中央値が近ければ、ばらつきが少ないとなりますし、遠ければ個性的な剣が多いとなります。
まぁ、とりあえず、集計をして、皆にわかりやすく見せる為にやってください。」
武雄が言う。
「わかりました。
では、平均値と中央値で集計をさせます。」
マイヤーが頷く。
「さて・・・トレーシーさん、スズネ、ノットさん、お疲れ様です。
研究所としてはトレーシーさんと試験小隊の研究を王城に持って行きます。
主要な研究は今、発表して貰いましたが、他にありますか?」
武雄が3人に聞く。
「「・・・」」
トレーシーとノットが鈴音を見る。
「はい、武雄さん、遠心分離機ってありましたよね?」
「・・・前に鈴音が脱水機を作っていましたが、あれの応用ですよね?」
「応用?・・・まぁ、応用ですか。
足踏みミシンの機構を使って作って良いですか?」
「バターを大量に作りたいので良いですよ。」
「バター?・・・えーっと・・・バター製造機と遠心分離機を作ります。」
「はい、お願いします。
出来たら報告をお願いします。」
武雄が簡単に了承する。
「あー、キタミザト様、ステノ技研での魔法刻印の講義なんだが、商品に反映させて良いか?」
ノットが聞いてくる。
「ステノ技研製で、販売はテイラーさんの所でしょう?
今の所、ステノ技研製にないなら良いですよ。
それと懐中時計へ適用させるのなら、どんどんしてください。
懐中時計の性能や精度が上がる事は良い事です。」
「わかった。
ステノ技研製の製品への反映をしていく。」
ノットが言う。
「トレーシーさんは、他に何かしますか?」
武雄が聞く。
「今は盾に集中させてください。」
「ええ、良いですよ。
他のをしたくなったら相談してください。」
武雄が言う。
「では、解散しましょうか。
以後も研究に励んでください。」
ヴィクターがそう言い、研究発表を閉める。
とトレーシー、ノット、鈴音が資料を抱えて退出していく。
「ふむ、順調ですね。」
「進んでいる時は、こうなんでしょうね。
ここまで結構、日数がかかりましたね。」
マイヤーが武雄に言う。
「まぁ、こんなものでしょう。
3月に王城に報告出来る物が仕上がるというのは朗報です。
資料を見て、どう説き伏せてくるかは、私の手腕ですね。」
武雄が言う。
「大丈夫そうですね。」
「無難に熟されると思います。」
マイヤーとヴィクターが言う。
「王家専属魔法師部隊と軍務局に見て貰わないといけないかもですね。
どこが一番食いつくのか。
持って行く前に検討しておかないといけませんね。」
武雄が言うのだった。
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