第3719話 鮮魚の配達業をしてみませんか?(魔王国、ブリアーニ王国、エルヴィス侯爵領の連携事業。)
昼食後のエルヴィス伯爵邸の客間。
エルヴィス爺さんと武雄、アリス、エリカ、ヴァレーリ、ブリアーニ、カスト、アンナローロで会談をする事になり、リーザ達は昼寝の為に部屋に戻って行っている。
「ほぉ、レンコンの揚げ物は口に合いましたか。」
エルヴィス爺さんが言う。
「ええ、普段の夕食にも来賓時にも出せるでしょう。
それに今まで食べた事がない食感だったので、食べた者も驚くでしょう。
エルヴィス殿は?」
「一口程度の味見はしましたが、言われたように不思議に思いました。」
エルヴィス爺さんが言う。
「ですな。
我が国内でも流通はし始めるが・・・エルヴィス殿は輸入はされるか?」
ヴァレーリが言うとカストも少し身を乗り出す。
「ふむ・・・輸出入関係はキタミザトより話そうか。」
エルヴィス爺さんが武雄に振る。
「はい。
ですが、レンコンも野菜の為、鮮度が大切です。
1日、2日なら良いでしょうが、魔王国のカスト伯爵領より幌馬車でとなると・・・輸出は出来ないと考えます。」
「ふむ、輸送の日数か・・・」
ヴァレーリが考える。
「そこで少し考えたのですが、魔王国の王軍で引退したワイバーンと老兵を雇えないでしょうか。
そうすれば鮮魚やレンコン、野菜等が直ぐに手に入ります。」
「うん?」
ヴァレーリが首を傾げる。
「週に1度くらいで良いので、輸送事業をして欲しいと考えています。
要は第6軍の管轄の漁港からカスト領でレンコンを乗せ、ここに持ってくるという事業です。」
「うーん・・・・ワイバーンか。
アンナローロ、どう思う?」
「重量的には兵士3名分・・・木箱や氷とかあると魚自体が50kgいくか、どうか・・・そこまで多くは運べないかもしれませんね。」
アンナローロが考えながら言う。
「エルヴィス家とキタミザト家でなら消費出来る分量を輸送してくれたら良いと思います。
それに同じ事はブリアーニ王国でも出来るかと。」
「うん!?うち?」
ブリアーニが自分とは関係のない話だと話半分に聞いていたのか、驚く。
「ええ、第6軍管轄領ーカスト伯爵領ーブリアーニ王国ーエルヴィス伯爵領という流れで持って来てください。
そうすれば、費用的にブリアーニ王国と折半出来るでしょうからね。
費用が安くなるか、倍の量を輸送出来るでしょうからね。」
武雄が言う。
「あー・・・確かに鮮魚が手に入るとなるとうちからも資金提供しても良いなぁ。
量が少ないという事ならエルヴィス家と同様に私が居る屋敷でのみ提供という事で食費から捻出は出来ると思うな。」
ブリアーニが言う。
「ふむ・・・まずは少量で試験運用してみるか。
アンナローロ、第6軍に輸送部隊を設けて、週に1回の遠征訓練とすれば組み込めるか?」
「はい、訓練とすれば特別な費用は必要ないかと。
ですが、ワイバーンの部隊運用の常識として2体で1組です。
なので、輸送部隊を創設しても2体での運用が基本となる為、輸送料は少し高くなるかと。
ですが、ブリアーニ王国とエルヴィス伯爵領との2か所での輸送となると、そこまで費用を見込まなくても良いかもしれません。」
アンナローロが言う。
「ふむ・・・となると実施に問題はなさそうだな。
あとは旬の魚とレンコンを買ってくれば良いという事だな。」
ヴァレーリが言う。
「はい、カストさんの所も週に1度という事で収穫を調整出来るでしょうしね。」
武雄が言う。
「はい、それでお願いします。」
カストが頷く。
「ふむ、すんなりと特別輸入について話がまとまったな。」
エルヴィス爺さんが言う。
「はい、事実、テンプル伯爵領や第3皇子一家からの輸入は時間がかかります。
ですが、魔王国が乗り気なら、少々高値になっても、その日の朝、水揚げされた魚が昼前ぐらいには手に入りますので、鮮度が良いですからこちらの方がありがたいですね。
もちろん、干物等はテンプル伯爵等の国内産を重視しないといけないでしょうけども。」
武雄が言う。
「そうですね。
今まで通り、国内の干物を輸入しないと怪しまれますよね。」
アリスが言う。
「とはいえ、私達の子供の事を考えると鮮魚の入手経路は確保したいですよね。」
エリカが言う。
「うむ、そうじゃの。
キタミザト、買い付けはどうするんだ?」
エルヴィス爺さんが聞く。
「ブリアーニ王国に行ってから来ると想定するのなら、余っている魚を全部買いますよ。」
武雄がにこやかに言う。
「「「え!?」」」
ヴァレーリ、ブリアーニ、アンナローロが固まる。
「ふむ・・・余り物をの・・・
こういっては何だが、ブリアーニ王国で買う量というのは多かったり、少なかったりするじゃろう。
それでもか?」
エルヴィス爺さんが言う。
「はい、余り物は全部買います。
せっかく届けてくれるんです、廃棄なんてさせたらいけません。」
武雄が言う。
「それに今話しているのは試験的に私達、屋敷のみですが、そこが上手く商売としてなりたてば、次は街に卸せるくらいに量が増やせるでしょう?
私達と取引すれば、損はないと魔王国の方に思って貰う事が今は重要だと思います。」
武雄が言うのだった。
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