第3710話 474日目 レンコンの収穫だ。(強力水流で泥をかき分けるのだ。)
魔王国 カスト伯爵領のとある沼。
王軍 第6軍管轄の港町によってから来たヴァレーリとアンナローロ、グローリアが沼地を見ていた。
傍には、カストとナタリア他カスト伯爵家の面々が居た。
「・・・で?アンナローロ、どうする?」
「どうしましょうか。
少々、私は混乱しています。」
ヴァレーリの問いにアンナローロが眉間に皺を寄せて考えながら言う。
「大丈夫だ。
我も困惑している。」
ヴァレーリが言う。
2人が難しい顔をしている少し前、正確には沼の縁で裸でブーメランパンツを履いたガミジンと同じく昭和のレスリングユニフォームのようなシングレットを着ているダハーカが仁王立ちしている。
「・・・さて、私達がレンコン採りの見本を見せましょう。」
「・・・」
ガミジンが言うとダハーカが頷く。
「・・・やる気なんだよな?」
「・・・やる気みたいですね。」
ヴァレーリとアンナローロが困惑しながらガミジンとダハーカを見守る。
ガミジンとダハーカが沼に入っていき、ある程度奥に行くと。
「・・・ふむ、水面の茎がここですので・・・ダハーカ、ここです。」
「・・・」
ガミジンの指示で水中で手をクロスさせて、魔法を発動し、水流を押し当てる。
「うん!うん!良いですよ!良いですよ!
ダハーカ、少し後ろに下がっていきましょう!」
ガミジンもダハーカの魔法に合わせて土を掘りながら、レンコンを掘り進めるのだった。
・・
・
レンコン掘りを終えて、ガミジンとダハーカが成果をヴァレーリ達の前に置いていて。
「・・・なるほどな。
レンコンとは、こうやって連続的になっている物なのか。」
ヴァレーリが感心しながらレンコンを見ている。
「はい、ダニエラ様。
カスト殿方がご用意したのは、この節目で折れてしまっていたのです。
せめて・・・3つ、ないしは4つ連続させた方が良いと考えます。」
ガミジンが言う。
「なるほど・・・これが食用になるのですね?」
カストが聞いてくる。
「ええ、とはいえ、調理方法は私の方からは今の所、出しませんが。
今回はキタミザト殿に持って行くのです。」
ガミジンが言う。
「カスト、キタミザト殿にレシピは聞くようにする。
費用は折半でな。」
ヴァレーリが言う。
「はっ!よろしくお願いします。」
カストが言う。
「うん、それとカストの息子が来ると思っていたんだが?」
「申し訳ありません。
領主を引き継がせますが、今は領内の顔見せと領軍の指揮をさせております。
今日はどうしても外せなかったのです。
謁見は、日を改めてお伺いします。」
カストが言う。
「ふーん・・・どっかに焼きを入れるのなら王軍も手伝うが?」
「大丈夫です。
そこまでの事になる地域に行っていません。
それに一応、まだ領主は私ですので、体面的には大丈夫かと。」
カストが言う。
「そうだな。
正式にはカストが就任してから領主だもんな。
ま、その時は我は第7軍指揮官か。
ははは、カストはやり辛そうだな。」
ヴァレーリが笑いながら言う。
「他の領主方も知っている仲ですからね。
陛下が居る、居ないに関わらず、やり辛いですね。」
カストが言う。
「西側は我とブリアーニ王国で何とか穏便にする。
まずは南と東だな。」
「はい、当面の目標があるのは、ありがたいです。」
「どちらも厄介だがな。
はぁ、やっと国内全域の問題を考えなくて済むな。
これからは第7軍の予算を貰いに行く事のみに集中出来るのは良い事だ。」
ヴァレーリが言う。
「はぁ・・・引き継ぐ私としては陛下が、そうも嫌がる仕事をしなくてはいけないかと思うと今から嫌になります。」
「うん、やりがいがあるかは本人次第だしな。
我としては、楽しいとか思った事はないが、カストにとっては楽しいかもしれない。」
ヴァレーリが言う。
「はぁ・・・私も最短の任期で代替わりを考えましょう。」
「気持ちはわかるぞ!
とはいえ・・・まぁ、トップの仕事の経験は次に活かせるだろう。
で、レシピはキタミザト殿から入手させるという事で話をしてくるが。
カスト、これ月1で掘れそうか?」
「そうですね・・・今回、してみたのですが、私達が用意した物を見て頂くと、今採られた物より短くなってしまいます。
陛下とアンナローロ殿の精霊殿のやり方は見ていましたが、私達に出来るかどうか・・・
なので、こちらで用意している物で良いのなら、ある程度はご用意出来るかと。」
「ふむ・・・今回、持って行った際にキタミザト殿が気に入れば、輸入という手筈になるんだが、具体的な産出量を知っておかないと交渉が出来ないと思うんだ。」
ヴァレーリが言う。
「そうですね・・・・15kgなら確実とさせて頂きます。」
カストが言う。
「ならば、キタミザト殿との交渉では最大15kgで話し合ってこよう。」
ヴァレーリが頷くのだった。
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