第3694話 エルヴィス爺さんと武雄の雑談。(酪農の話もしておこう。)
エルヴィス侯爵邸の客間。
ロー達が帰ったので今日の挨拶訪問日程を終えた武雄とエルヴィス爺さんが雑談をしていた。
「ふむ、皆の訪問と出産祝いを貰ったの。」
「お返しはキャラメルですけどね。
毎回、何かある度にキャラメルを渡していますが、鈴音経由でも不満は出ているという報告はないので、気が楽ではあります。」
「あれは美味しいからのぉ。
まぁ、タケオの祝い事はキャラメルのお返しが定番になるかもしれぬの。」
エルヴィス爺さんが言う。
「年始に続き、色々と話せましたね。」
「うむ、領内の政策が問題ないと思わせてくれて、わしは安堵しておるよ。
タケオ関係の協力工房の生産能力と新製品は今後とも領内の活性化に一役かうじゃろうの。」
「ありがとうございます。
今後とも発展させていきます。」
「うむ、タケオがそう言うと怖いのじゃが・・・ま、やり過ぎぬようにの。」
「はい。」
エルヴィス爺さんの言葉に武雄が頷く。
「さて、タケオの方の協力工房や研究所の方は順調なようじゃの。
ま、輸送船に積む駆動部分の開発はその内に入らないようじゃがの。」
「はは、納期があってないような物です。
ある程度、急かしてはいますが、急がせれば出来る物でもありません。
こればかりはお待ちくださいとしか言えません。」
「うむ、言わぬよ?
とはいえ、船での第3皇子一家への輸出は出来るじゃろうからの。
まずはそこからじゃよ。」
「・・・人工湖へ戻る方法があるのですか?」
「陸送じゃよ。
第3皇子一家領から4頭立ての幌馬車に牽引させて帰って来る事をまずは考えようと思うの。」
「輸送船は幌馬車3つ分のコンテナを搭載出来るようにするという話だったと思いますが。」
「うむ、帰りは幌馬車1つに牽かせて戻ってくるの。
まぁ、馬を4頭でというと費用は嵩むじゃろうがの。
帰りの御者や警護といった諸経費が少々安くなる見込みじゃよ。」
エルヴィス爺さんが言う。
「ふむ・・・幌馬車での3台で行き来するよりかは安い程度ですか・・・うーん・・・」
武雄が考える。
「実際は人工湖での積み下ろしや第3皇子一家領の町での積み下ろし、船を陸にあげる作業等々があるから、もしかしたら同じになるじゃろうの。
じゃが、今、しておけば駆動部が出来、試験する際に役立つと思うからの。」
「ありがとうございます。
実績を作るという事ですね。」
「うむ、それに・・・駆動部が上手く行けば、輸送路が2つ選べるという事になるの。
2つあれば、万が一にも物資が停滞するという事がおき辛くなるからの。
穀物を他領に依存している我が領としては、推し進めるのに反対は出ぬよ。
まぁ、かかる日数がどうなるかは、してみないとわからぬがの。」
エルヴィス爺さんが言う。
「・・・駆動部の方は陸上での試験と改良が終わり次第、輸送船への搭載試験をします。」
「うむ、頼むの。
あとはわしの方の領内政策が上手く行けば良いがの。」
「方針が決まりましたか。」
「今でも迷っておるよ。
やりたい事が多くて困るの。
どこに力を入れるべきか・・・タケオのおかげで、例年よりも予算が多いからの。
均等に分配させて伸ばすというのもあるが、ある程度、集中して資金を投入する方が伸びが良いのも確かじゃの。
随分と贅沢な悩みじゃよ。」
「農業関係が一番として、その次に・・・酪農でしたか?
ゼラチンの製造を本格化すると言っていたかと。」
「うむ、精製する工房の選定と製造、販売については担当者2名で実施しているがの。
決まりそうじゃよ。」
「良い事ですね。
とは言え、牛がどのくらい増えるのかわかりませんが。
ゼラチンの精製が出来る事が大事ですね。」
「牛の方はフレッドとロバートに依頼する事になるじゃろう。
子牛を多く買って、頭数を増やす予定じゃよ。
大人の雄雌も買いはするがの。
上手く繁殖すれば良いが・・・そこは酪農業者に任せるしかあるまい。
こちらの思惑通りに進むというのは、なかなかないからのぉ。」
「まぁ、そうですね。
という事は来年は酪農に力は入れるが、市場へ出まわる乳製品の量は変わらずですか?」
「うむ、市場が潤う程の伸びはないの。
我が領産の物については価格も量も同じと考えてくれて良いの。
ただし、チーズについては輸入量を増やす見込みじゃよ。」
エルヴィス爺さんが言う。
「買うのですね。」
「うむ、今年は緊急的に輸入量を増加させたが、正式に定数を入れる事にしたの。
フレッド、ロバートの2か所からにしたのは、両方からピザをやるという話が来ておるからじゃの。」
「向こうの需要も伸びそうですね。」
「うむ、それを考慮して2か所からの輸入になっておる。
あとは輸入してチーズの売れ行きが良い事を願うばかりじゃよ。」
「ピザの需要は落ちているとは聞いていませんから、大丈夫だと思います。」
エルヴィス爺さんの言葉に武雄が言うのだった。
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