第3686話 465日目 今日はお疲れ様。(次は何を作ろうかな?)
エルヴィス爺さんとエリカと話をしていた武雄は湯浴みを終えて、武雄達の寝室に戻って来ていた。
今はエリカが湯浴みに行っている。
「くぅー・・・」
アリスがぐっすりと寝ている。
「まぁ、気持ちよさそうに寝て。
出産で半日も耐えていましたし、このぐらい当然ですかね。」
武雄がアリスの顔を見ながら言う。
「タケオ、書斎で寝るの?」
チビコノハが現れて聞いてくる。
「ええ、枕と毛布は用意して貰いました。」
武雄が部屋の隅に置いた一式を見ながら言う。
「・・・毛布3枚?
何に使うの?」
チビコノハが呆れながら言う。
「1枚を下に敷いて、上に2枚ですよ。
足を温かくしたいので、1枚は足元にズラして足を包むようにし、もう1枚は顔までかけて、温かくします。」
武雄が言う。
「・・・顔まで?」
「ええ、子供の頃、家の暖房性能というのも低かったですし、そもそも暖を取るというのは割と高価で貴重でしたのでね。
夜は寒いのが当たり前。
雪が降った時は室内温度もそれなりに寒いのですよ。」
「霜焼けとかになったの?」
「私の住んでいた地域ではそこまで。
寝る前までは灯油ストーブで温めていましたけど、寝る前には消していました。
で、隙間風もありましたしね。
室温がどんどん下がると。
で、考案したのが。」
「顔まで毛布や布団をかけるという事ね。
苦しくなかった?」
「そこはコツがあるのですが・・・まぁ、布団ではしませんでしたね。
そもそも私の子供の頃は毛布も布団も重たかったんですよね。
羽毛布団も存在していましたが、高価でしたし。
手が出ませんでしたよ。
大人になった時に自身で買い替えた際に重さの違いに驚きました。」
武雄がしみじみと言う。
「あー、そうだね。
昔は基本的に綿が主流だものね。
綿の布団は重いよね~。」
チビコノハが苦笑しながら言う。
「軽い毛布と布団に慣れてしまうと、昔の重いのは耐えられないでしょうね。」
「やる?」
「・・・いや、止めておきましょう。
羽毛は水鳥ですよね?
生き物相手では毛を毟るだけですみませんからね。
身の方をどうするかによります。
日本で中国産等の羽毛が割と安く手に入っていたのは、北京ダック等の水鳥を食べる習慣がある地域だから生産出来ていたという側面はあるでしょうからね。
少なくともこの地で産業になるほどの羽毛を手に入れるとしたら、食文化を変えるくらいの意気込みは必要です。
費用も馬鹿にならないでしょうしね。」
武雄が言う。
「食文化自体はタケオは、もう色々としていると思うけど・・・まぁ、そうね。
タケオとしてはしたいのはあるの?」
「合皮ですかね?
ソファ等には牛皮等が使われていますね。
私の書斎や所長室、屋敷の客間のソファ等に使われています。
値が高いのがネックです。
庶民には革はまだまだ高いでしょう。
とはいえ、革製品は家具に留まらず、バッグ等にも使えますが、生き物から取ってきているので、生産量が安定していないでしょう。」
「ふむ、安定供給の為の合皮かぁ。
確かに合皮は布地をベースにポリウレタンや塩化ビニル等の樹脂層をコーティングして、本革のような質感を再現した人工素材だけどね。
・・・今ある手持ちの材料だと難しいと思うよ?」
チビコノハが考えながら言う。
「まぁ、そうでしょうね。
とはいえ、作り出せるという事が大きいかと思いますね。
生産量の安定化は販売価格の安定につながります。
それに合皮が出来れば、牛皮等の天然物は高価になり、酪農関係への利益還元にもなるでしょう。
合皮は一般庶民向け、高級志向に牛皮とすれば、住み分けも出来ますよ。」
武雄が言う。
「うーん・・・侯爵達が酪農に力を入れるとしてもたかが知れているわね。
とはいえ、市場に出回る牛皮が多くなるのは確かで。
でも庶民用にとまで価格は落ちてこないか。」
チビコノハが言う。
「それに合皮の方がメンテナンスが楽ですからね。
牛皮程、手入れが少なくて済みます。」
武雄が言う。
「タケオの言う事もわかるわ。
でも合皮と牛皮を混同する者が現れるかもしれないわね?
レザーアーマー等に使いたいとか言い出しかねないわよね。」
「まぁ、牛皮等の動物性の革は頑丈ですよね。
対して、合皮は所詮ベースが布でそこに塗布等をして質感を似せているだけです。
あくまで合皮は、家具とバッグ向けとして販売するしかないかと思います。」
武雄が言う。
「ふむ、命にかかわるから冒険者達や兵士達はしっかりした物を選ぶかな?
むしろそっちに牛皮が集中するから、レザーアーマーの全体の価格が少し下がるかもしれないか。」
チビコノハが言う。
「合皮はいつかしたいとして、また趣味で細々として行きますかね。」
「うーん・・・何か良いアイデアが出たら報告するわ。」
「お願いします。」
武雄が言うのだった。
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