第3651話 研究所にお届け物があります。(王城からリストと地図が届きました。)
研究所の3階 所長室。
ベルテ一家への納入と雑談を終えた武雄は戻って書類仕事をしていた。
「・・・ふむ、計画は出来ていましたし、後は成果を出すだけか。
まぁ、基準を作り始めた段階で良しとしなくてはね。」
武雄が試験小隊の修正された年間予定と進捗報告書を見ながら言う。
「失礼します。
農業部門より今年4月から1年間の年間予定が提出されました。
また、昨年の年間報告も提出されましたので、お持ちしました。」
ヴィクターが入ってくる。
「あれ?さっき渡されましたか?」
「いえ、3日前に提出され、私達、総務部で回覧し、添削していました。」
ヴィクターが武雄の前に薄い冊子を置く。
「・・・腰を落ち着けさせてやれますかね?」
「ベルテ一家なら問題ないかと。
むしろ主が今年は3月と8月に長期出張があります。
魔王国との慣例の戦争や魔王国の対外戦争の観戦よりかは落ち着くと言えるかもしれません。」
ヴィクターが言う。
「2月と12月に出産もありますしね。」
「主は今年も大変そうです。」
ヴィクターが言う。
「失礼します。
王城の人事局より荷物が届きました。」
ジーナが大きな木箱を持って入ってくる。
「・・・主、何を頼まれたので?」
ヴィクターが木箱を見ながら言う。
「・・・私も今、何を頼んだのか考えましたが、これと言った物が思い当たらないです。」
武雄が首を傾げながら言う。
「箱の大きさの割に軽いですよ。」
ジーナがそう言いながら室内の端に木箱を下ろす。
「??・・・うーん?」
「何が来たのでしょうかね?」
武雄とヴィクターが木箱を見る。
「開けますね。」
ジーナが木箱を開ける。
「・・・書類の束と長い巻物・・この長さは地図でしょうか?」
ジーナが木箱から取り出しながら言う。
「ふむ・・・とりあえず、軽く見るので書類をください。」
「こちらになります。」
武雄が言うとジーナが机に書類を置く。
「はい、ありがとう。
えーっと・・・あ、今回の陞爵や降爵での各領主名が記載された地図と全貴族と全騎士の名簿だそうです。」
武雄が中の書類の1枚目を見ながら言う。
「去年は名簿を私達が頂きましたね。」
ヴィクターが言う。
「あ、そうなのですね。
まったく興味がないので存在を知ってもいませんでしが・・・そうか、持っていたのか。」
武雄が言う。
「はは、厳重に保管しております。
と、その名簿が来たのですね。」
「今回も多くの陞爵や入れ替えがありましたからね。
陞爵等々がある度に名簿が送られてくるのでしょうかね。」
武雄が言う。
「まぁ、知っておかないといけない事もあるでしょう。
それと地図とは?」
「うーんっと・・領土が増えた事で書き換えが必要になったからというのと、去年、私の同期が領地を貰ったから更新となったようです。
・・・何となく、私の同期が領地を貰ったので新しい地図を皆の分を作っていたら、エルヴィス侯爵領が増えて大急ぎで追加した感があるんですけど・・・まぁ、良いか。
ジーナ、地図をソファの机の所に広げてみてください。」
武雄が言う。
「はい。」
ジーナが地図をソファの前の机に広げる。
「ふむ・・・アズパール王国全土の地図に領地線が描かれて、領主名も記載されていると。」
武雄が席を立ち、ソファの所に広げられた地図に近づきながら言う。
「そのようですね。
・・・去年くれても良かったのに。
まぁ、良いです。
エルヴィス侯爵領は大きくなりましたね。」
「まぁ、空白地帯を取り込んだ形ですのでね。
これだけ見るとエルヴィス侯爵領にふさわしい大きさに見えなくもないですね。」
ヴィクターが言う。
「大きさだけで、収入が少ないからなぁ・・・
ま、領地が大きいと発展出来る余地が広がったと思う事にしましょうか。」
武雄が言う。
「・・・こっちからとこっちからで4年後に侵攻されるのですよね?」
ヴィクターがウィリプ連合国とカトランダ帝国を順次指を指して言う。
「ええ、少なくとも、ウィリプ連合国に面しているアドラム子爵領のウィリプ連合国との関から町1つと村5つを犠牲にし、2つ目の町を拠点にして防御し、カトランダ帝国方面からの支援を待つ・・だったでしょうか。」
「そこにブリアーニ王国からのクロスボウですね。
軍務局は買われるだろうと主は予想して、王城にお金を貸していますが。」
「侵攻してくるウィリプ連合国は12000名、こちらのウィリプ連合国方面の貴族軍が5500名。
侵攻を遅らせるには、数の差を考慮するのなら遠距離ないし中距離からの牽制を行うしかないでしょう。
そして、魔法師は圧倒的に少ないとなれば非魔法師を使うしかない。
手元には良い兵器が転がり込んできた。
ヴィクター、どうします?」
武雄がヴィクターに聞く。
「はぁ・・・かなりの高確率で採用でしょうね。
今の所、ブリアーニ王国には先行でクロスボウを500個、矢が5000本の発注をしています。
まぁ、その内、少々は王都に持って行きましたが・・・
今から追加しておきますか?」
ヴィクターが言う。
「個人としてはエルヴィス家とゴドウィン家で1000個は売れると思いますが・・・発注の1歩手前で止めておいてください。
一応、エルヴィスさんと話をして、追加した後に王都が買わないという方針になったとしても賄える数を検討します。」
武雄が言うのだった。
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