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第3650話 タイ捨流を模倣してみよう。(意外とメイドに合った剣術なのか?)

魔王国 王城の城内訓練場。

ヴァレーリとアンナローロ、アンナローロの部下数名の訓練が続いている。

とはいえ、ヴァレーリとアンナローロ以外は床に座って息を整えている。


「・・・こうでしたか?」

アンナローロがタイ捨流の独特の構えのような物をする。

ジーナがしていた構えを模倣していた。

「うん、そうだと思う。

 構えてみて、どうだ?」

「・・・攻撃特化なのが、わかりますね。

 端的に言うならば、相手の攻撃を受け止める事が出来ず、相手を斬る事しか出来ない構えかと。」

アンナローロが言う。

「ふむ、構えを解いてくれ。

 こうだな。」

「はい。」

今度はヴァレーリがタイ捨流の構えを模倣する。

「なるほどな、意図的に意識が攻撃に向くな。

 ・・・相手の攻撃に対して半分くらいは捨てている感じだな。

 対応は個人の身体能力に頼るのか?

 で、足を前に出しながら振ると。」

ヴァレーリが構えながら言い、振り下ろす。

「・・・ジーナ殿はこれを極めようとしているのでしょうかね?」

アンナローロが言う。

「あぁ、で振った勢いのまま、振り上げる素振りをしていたか。

 こう・・・お?この位置はまた、振りやすい位置に戻って来たな。

 で、ここで最初の構えに戻るということだな。」

ヴァレーリがジーナを制した際にしていた燕飛えんびを感覚で模倣してしまう。

「なるほど、振って、突き上げ、振って、突き上げの攻撃を連続でする剣技なのですね。」

アンナローロがヴァレーリの動きを見ながら言う。

「些かメイドがするには攻撃的すぎ・・・いや、振って、突き上げの繰り返しなら直線的な攻撃になる。

 となると廊下での戦闘に使えるのか。

 机や椅子、調度品もあるだろうからな、賊に対して常に前に、常に直線的な攻撃は、ある意味理想なのかもしれない。」

ヴァレーリが考える。

「なるほど、確かエルヴィス家の次期当主の警護も兼ねていたのでしたか?」

「お付きと言っていたな。

 ・・・なるほど、主人を守る為に廊下や路地を使って、直線的に前に前にという剣技か・・・献身的でもある剣技なのかもしれないな。」

「身を挺して主人が逃げるのを助けると。

 メイドにふさわしいかもしれませんね。」

「・・・だが、攻撃的過ぎて並みの者では威力は発揮できんだろうな。」

ヴァレーリが頷く。

「第1軍の大隊の方はしなくて良いでしょうが、この間のキタミザト殿のように要人警護をする可能性が高い補佐官と補佐官候補達にはさせますか?」

アンナローロが聞いてくる。

「・・・いや、こういうのは学ぶのなら、しっかりと学ばないといけない。

 ジーナも誰かに教わっているのだろう。

 今回のエルヴィス家への人材派遣の際にキタミザト殿とジーナに聞いてみるか。」

「・・・今、しれっとダニエラ様も行くような文言が入っていましたが?」

アンナローロの目が細まる。

「・・・ウィリプ連合国にはいかんさ。

 それに人員だけ送っても顔見知りが居ないと受け入れる方も困るだろう?

 『こいつらが本当に魔王国の兵士?』と思われても敵わないからな。」

「なら、その役目は・・・いや、キタミザト殿と顔見知りのソルミ殿が居ますね。

 彼が居れば、ダニエラ様が行かなくて良いでしょう。

 それに小隊長はデムーロ国侵攻時、キタミザト殿に付けた者ですよね?」

「くっ!顔見知りを入れたばかりに。」

ヴァレーリが苦虫を嚙み潰したような顔をさせる。

「いや、どんだけ悔しがるのですか。

 ですが、まぁ、人材派遣ですので、ご挨拶も必要でしょうから、ダニエラ様の言う通り、上の顔見知りが必要でしょう。」

「お、アンナローロ、気が利くな。」

「ええ、私で十分でしょう。

 それにドワーフ王国との件の話もしないといけません。

 なので、私が行きます。」

「・・・」

ヴァレーリが口をへの字にして抗議の意を示す。

「まぁ、その次はカスト殿が新国王になられるので、ブリアーニ王国が交渉の前面に出ていただく事になるでしょうが、第7軍の私も同席した方が良いでしょうね。」

アンナローロがヴァレーリの抗議を無視して話をする。

「・・・アンナローロばかりじゃないか!

 我も第7軍指揮官になる、国家を代表しない立場になるんだ。

 会合に立ち会っても良いんじゃないか!?

 アンナローロは指揮官補佐で第7軍駐屯地の整備や店等の手配もしないといけないし!」

「・・・それでは毎月の食事会と代り映えしません。」

「変わる必要はないだろう!?

 むしろ変わらない事で安心感があると言ってくれ!」

アンナローロにヴァレーリが言う。

「・・・ま、誰が一緒に行くかは、また話しましょう。」

アンナローロが頷く。

「・・・今決めておかないと増えるような気がするんだが?」

「あり得なくはないですね。」

ヴァレーリの心配をアンナローロも認識するのだった。


ここまで読んで下さりありがとうございます。

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