第3612話 生地の確認中。(王都の制服案件の話が聞こえています。)
アリスとエリカは準備が出来た魔王国からのカーテンから作った生地を見ている。
「「・・・黄色。」」
2人が薄黄色の生地を凝視していた。
「これは・・・勇気が必要ですね。」
アリスが言う。
「ええ、黄色は若い時にしか着れない色と思っていましたが・・・意匠が良いですよね。」
エリカが言う。
「ええ、黄色は若さの象徴みたいな物ですし、それに少々腰回りが・・・」
「そうですよね。
見た目が・・・ですよね。」
2人が薄黄色の生地を見ながら言う。
「何言っているのよ。
アリスが選んだ真っ赤のだって、膨張色じゃない。」
チビコノハが現れて言う。
「黄色に比べれば、膨張しませんよ。」
アリスが言う。
「公式な場に出る時に明るい色を着ると決まった時は、入念な準備が必要なんですよね。」
エリカが言う。
「・・・ちなみにアリス様、あの赤い生地ですが、胴回りから腰にかけての意匠部分に手を加えてよろしいでしょうか?」
女性店員が聞いてくる。
「うん?どうしたのですか?」
アリスが顔を向ける。
「はい、実は意匠を強調するために黒くしようかという話がデザイン関係者から出ています。
こちらなのですが・・・こちらが赤いドレス、こちらが胴回りから腰までの意匠部分のみに黒を施したドレスになります。」
女性店員がアリスとエリカにラフ画を見せる。
「・・・凄い、同じ幅なのに意匠を黒くすると細く見える。」
エリカが驚く。
「はい、私共も驚きました。
確かに赤は見た目的に膨張しますが、黒もしくは黒系の色を縦に入れると上半身と下半身の膨張色と相反して細く見えるようです。」
女性店員が言う。
「なるほどね・・・うん、この胴回りから腰までの意匠部分のみを黒くする仕立てでお願いします。」
「畏まりました。
仕様変更をいたします。」
女性店員が頭を下げる。
「うーん・・・黄色で黒は入れられないですよね。」
エリカが再び薄黄色の生地を見ながら言う。
「濃い目の青のリボンを付けましょうか?」
女性店員が言ってくる。
「濃い目の青・・・アリスさんの赤いドレスの黒と同じ効果が得られますかね?」
「可能性は高いかと・・・後日デザインした物をご用意いたします。」
女性店員が言う。
「わかりました。
お願いします。
とはいえ、黄色に決まった訳でもないですし、他の生地も見ておきましょうか。」
「そうですね。
他にも良い生地があるかもしれません。
それにエイミー殿下やアン殿下が来た時にお勧め出来るようにしておかないといけないですよね。」
エリカとアリスは生地の確認を進めるのだった。
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武雄とラルフはアリス達とは別に店内のソファで待って居た。
「ダウン系は出揃いましたよね。
トレンチコートも王都の王家専属魔法師部隊と一研に納入済。」
「はい、ちなみに王都の王都守備隊と第1騎士団、第2騎士団からは色違いの注文が来るかもしれません。
今、最終調整中と伺っています。
それと・・・前にコノハ様達が来た際に制服を作ったのを覚えていますか?」
「王都の人事局辺りで話した気がします。
確か、検討中だったかな?
あれ?公募は終わっていたかな?」
「はい、制服については何もないのですが・・・ダッフルコートがどうも採用されるような感じの話になっています。」
「?・・・というと?」
「正確には王都で取引をしている仕立て屋がグループを作り制服の公募に参加しているようです。
その経過が来ていて、コノハ様達が試作した制服を王都で作ろうという話になるだろうと。
事後で申し訳ありませんが、制服のデザイン案は使わせて頂きたいと考えております。
もちろん相応のデザイン料はお支払いします。」
ラルフが言う。
「まぁ、なんでもかんでもこの街で作らないといけないわけではないでしょう。
その件は後程、コノハに言ってください。
私は擁護します。」
「ありがとうございます。
で、ダッフルコートなのですが、この街で製造して納入という事になりそうです。
どうも王都で取引をしている仕立て屋グループで、こっちにも仕事をさせないと許可が下りないだろうと思案したようで、競合しているグループとも事前に話し、コートはダッフルコートで統一し、自分達とは違う、公募しない所で製作することで、制服案に合ったダッフルコートを作らせないという事にしたようです。
ダッフルコートを20着ほど、王都で取引をしている仕立て屋グループに送っています。」
ラルフが言う。
「えーっと・・・商売の事でラルフさんに喧嘩を売りたくないから仕事を用意しよう。
制服はダッフルコートに合う物を皆で考えよう・・・という事ですか?」
「はい、そうなります。」
ラルフが頷く。
「ふむ、こっちで王都の仕立て屋組合の印象を悪くさせないようにしてくれた。
・・と考えて前向きに対処していきましょう。」
「はい、王都との繋がりはあって困りませんので。」
武雄の言葉にラルフが頷くのだった。
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