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第3588話 第3皇子一家にエリカの懐妊の知らせが届く。(エリカの処遇はどうするか。)

第3皇子一家の執務室。

中にはウィリアム、アルマ、レイラ、エイミー、アン、ドネリーが待っており、スミスとビエラ、ヴィートが合流した形になった。


「や、皆元気そー。」

ビエラが皆を見ながら言う。

「ええ、おかげさまで。

 で、ビエラ殿、アリスとエリカさんの手紙を持ってきてくださったようで。」

「うん、レイラにこれー。」

ビエラがレイラに手紙を渡す。

「ふむ・・どれどれ。」

レイラが手紙の中身を確認する。

「エリカさん、なんだって?」

アルマが聞いてくる。

「懐妊したって。」

「「えっ!?」」

ウィリアムとアルマが驚く。

エイミーとアンも驚いているが、第3皇子一家ほどではない。

「ふむ・・・子供の事や懐妊したという事でタケオさんとアリスと住むか、私達の領地で産んで卸売市場が終わったらエルヴィス家に戻るか・・・悩んでいるみたいですね。

 はい、ウィリアム、エリカさんからの手紙。」

レイラが言いながらウィリアムにエリカの手紙を渡す。

「はい、どうも・・・・・・ふむ、確かに領地移動というタイミングで離任するというのも時期としては早いけど良いのかもしれないね。」

ウィリアムが言う。

「うーん、確かに大まかに工程表は出来上がっているんだよね。

 エリカさんから報告を私達は受けているし。

 やれなくもないね。」

アルマが言う。

「エリカさんが企画、立案して実施に漕ぎつけたからなぁ。

 中途半端に仕事を終えてしまうのは辛いのかも。」

レイラが言う。

「ふむ・・・まぁ、仕事なので途中で辞められるのは困りますが・・・戻るのは了承しましょう。

 下地が出来上がっているので、実施まで問題ないでしょう。

 ただ、実際に卸売市場が動き始めると諸問題が都度発生するだろうね。

 その時にわかっている者が居ないと最悪、卸売市場自体が消滅してしまうかもしれないね。

 そこをどうするか・・・」

ウィリアムが言う。

「うーん・・・エリカさんの出産は12月ぐらいという事だから、子育てをエルヴィス家で頑張ってして貰いつつ、文官と密に報告をやり取りして貰って、小さい規模でやる際とかに実際にこっちに来て貰うのが精一杯かな?」

レイラが言う。

「・・・レイラお姉様、アルマお姉様、1つ確認です。

 第3皇子一家としてはエリカ殿はエルヴィス家で出産、子育てをするべきだとお考えで良いのですか?」

エイミーが聞く。

「ええ、子育てをしている私達としても夫婦を別々な所で住まわすというのはする気はないわ。

 子育ては乳母が居る私達でさえ、大変なのです。

 いくら気心が知れているとはいえ、他家は他家。

 本当の意味で心安らかに子育てなんて出来ないわ。」

アルマが言う。

「確かに卸売市場は王城内でウィリアムが領地移動後にする政策として大々的に言ってしまったけど。

 必ずしもエリカさんがしないといけないという訳でもないですよね。」

レイラが言う。

「うん、僕も基本的には夫婦を別居させてまで仕事をさせようとは思わないね。

 ただ進んでいる大規模な政策案をどうやって完遂させるかが気がかりだね。

 僕としてもレイラが言う、向こうで滞在しながら、こっちからの質疑や報告書に回答をする事と何か実施する時に参加して貰って、意見と指示をしてくれたら良いかな?」

ウィリアムが言う。

「ふむ・・・エリカ殿は第3皇子一家の相談役から解任となると考えて良いのですか?」

エイミーが聞く。

「解任はしないけどね?」

ウィリアムが言う。

「え?エルヴィス侯爵邸で過ごしますし、相談事等でやり取りをするだけですよね?」

エイミーが首を傾げる。

「うん、仕事をして貰うね。

 解任もないし、辞めもしなくて良いですよ。」

ウィリアムが言う。

「??・・・えーっと、良いのですか?」

エイミーが聞く。

「・・・なるほどね、ウィリアムの考えで良いわよ。

 エリカさんには籍を置いておいて貰いましょうか。

 遠隔地からで出勤しないとなると・・・給料は半額で。」

アルマが言う。

「ま、それで良いよね。」

レイラが頷く。

「・・・ふむ・・・あ!・・・あー・・・まぁ、それで第3皇子一家が良いなら良いです。」

エイミーが疲れた顔をさせて言う。

「?エイミーお姉様、どういう事ですか?

 エリカ殿がアリス様とタケオさんとエルヴィス侯爵邸で過ごすけど、第3皇子一家は、それを認めつつ、仕事は辞めさせないで文書でやり取りのみをする仕事を与えるという事ですよね?

 これっておかしいですよね?

 普通、解雇ですよね?」

アンが聞いてくる。

「・・・普通なら妊娠して実家に帰るというなら、解雇して終わりだけどね。

 エリカさんはタケオさんの側室、尚且つ、タケオさんと並ぶ商売感覚を持っているし、さらには精霊魔法師。

 こんな逸材、手放さないわよ。

 第3皇子一家としては、解雇を言い渡さないし、政策で相談に(・・・・・・)乗って貰う(・・・・・)という仕事を与え、領内の政策に関与させるということよ。

 それにすぐそばにタケオさんが居るから、最新の考えが手に入り易いと思っているのでしょう。」

エイミーがアンに言う。

「繋がりは維持してこそよ。」

「相談役は、常に席に居ないと(・・・・・・・・)いけないわけではない(・・・・・・・・・・)からね。」

アルマとウィリアムが言うのだった。


ここまで読んで下さりありがとうございます。

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― 新着の感想 ―
疑問  第3皇子一家としては、解雇を言い渡さない代わりに、|政策で相談に乗って貰う《・・・・・・・・・》という仕事を与え続けることで領内の政策に関与させる気ね。 誤字というかミスタイプですかね
>相談役は、常に席に居ないといけないわけではない 武雄の現状をもよく表してるなぁ・・・
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