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第3562話 エルヴィス侯爵家に到着しました。(ジーナは尻尾好き?)

エルヴィス侯爵邸の玄関。

「あ~・・・やっと、一息つけそうですね。」

武雄が馬から降りて背伸びをしながら呟く。

「所長、長旅お疲れさまでした。」

アンダーセンが馬を降りて言ってくる。

「まったくねぇ。」

「所長、馬の方はエルヴィス家にお返しして良いですよね?」

ベイノンも馬を降りて聞いてくる。

「ええ、馬も幌馬車もエルヴィス家に渡しましょう。」

「了解しました。」

ベイノンが言う。

「マイヤーさん、試験小隊の護衛の任を解きます。

 王都出張ご苦労様でした。」

「了解しました。

 この後は一旦研究所に寄って、打ち上げです。」

「わかりました。」

武雄が頷き、玄関を見ると。

「おかえりなさいませ、主。

 無事に着かれて何よりです。」

「「キタミザト様、お帰りなさいませ。」」

ヴィクターとセレーネとルアーナが玄関から出てくる。

「はい、戻りました。

 よし、じゃ。」

武雄がセレーネとルアーナの前でしゃがみ込み両手を広げる。

「「キタミザト様~♪」」

セレーネ、ルアーナが飛び込んでくる。

「はーい、ただいま。

 お仕事頑張っていますか?」

「「はい♪」」

「うん、それは良かった。

 ・・・ジーナ?どうしましたか?」

武雄にはジーナが、ほんの僅かにだが口を尖らせているようにも見えたので声をかける。

「いえ、なんでも。

 ご主人様、とりあえず・・・他のメイド達は後程、こちらで面通しを実施するとして、一旦、ご主人様の寝室に向かいますか?」

ジーナが聞いてくる。

「ええ、そうですね。

 私とエリカ、ジーナは一旦、湯浴みをしてから客間に集合しましょう。

 ヴィクター、それで良いですか?」

「はい、一旦寝室でお着替えをお願いします。

 ジーナも屋敷内に一部屋用意しています。

 一旦、そちらで着替えと湯浴みをしなさい。

 侯爵様とアリス様の許可は得ています。」

「わかりました。」

ジーナがヴィクターの言葉に頷く。

「マイヤーさん、解散です。」

「はい、わかりました。

 全員下馬!

 ・・・総員!所長に対し敬礼!」

マイヤーの号令で研究所一同がその場で挙手の敬礼をし、武雄も答礼する。

「直れ!

 では、ゆっくりお休みください。」

マイヤーが言う。

「はい、飲み過ぎないように労ってくださいね。」

「わかりました。」

マイヤーが頷く。

「さて、行きましょうか。」

「はい。」

ヴィクターが武雄達を先導して玄関に向かうのだった。

・・

玄関に入ると。

「「「キタミザト様、おかえりなさいませ。」」」

「タケオ、おかえりなさい。」

ルフィナとヤリス、カーティアそして夕霧が出迎えてくれる。

「はい、ただいま。

 では。」

武雄がルフィナ達の前でしゃがみ込み両手を広げる。

「「「キタミザト様~♪」」」

ルフィナ達が飛び込む。

「はーい、ただいまぁ。」

武雄が3人を抱きしめる。

「これは・・・ご主人様、これは恒例ですか?」

ジーナが聞いてくる。

「はい、子供達にはしています。」

武雄が立ち上がって言う。

「そう・・・ですか。

 わかりました。」

ジーナが頷く。

「・・・では、主、エリカ様、ジーナは湯浴みと着替えをお願いします。

 セレーネとルアーナ、カーティアは主とエリカ様のお手伝いを、ルフィナとヤリスはジーナの手伝いをお願いします。」

「「「「「畏まりました。」」」」」

子供達が返事をする。

「では、主、そうですね・・・1時間後に客間ということでよろしいですか?」

ヴィクターが武雄に言う。

「はい、わかりました。」

武雄が頷くのだった。

・・

ジーナがルフィナに先導され、部屋に向かう途中。

ジーナはすれ違うエルヴィス家のメイド達と軽く挨拶をしていた。

「ふむ・・・面影が同じで安心します。」

「ジーナ様、そうなのですか?」

ルフィナが聞いてくる。

「ええ、ルフィナ・・・でしたか。

 キタミザト家のメイド達は、程度の差はありますが、皆、最底辺を見た者達です。

 ですが、拾われ短い間ではありましたが、住まわせて頂いた屋敷が変わっていないのは安心します。

 貴女達もそう思う日が来ると思います。」

ジーナが言う。

「変わらないというのも大事なのですね。」

「そうですね。

 それとヤリスでしたね。」

「はい!ジーナ様!」

ヤリスが返事をする。

「・・・私が最古参のメイドではありますが、この1年の内での差です。

 緊張しなくても良いですよ。」

「はい!よろしくお願いします!」

「ええ、よろしくお願いします。

 その・・・狐の獣人と報告を見たのですが。」

「はい!」

「そうでしたか。

 あとで尻尾を触らせてください。」

「え?はい、わかりました。」

ヤリスが頷く。

「ジーナ様、ヤリスの尻尾に何かあるのですか?」

「いえいえ、狐系の尻尾は至高の触り心地だそうです。

 この機会に触っておこうかと。

 ルアーナ、セレーネにも後程、頼んでみましょうかね。

 触り比べですね。」

ジーナが言う。

「えーっと・・・ジーナ様はそのような事を言う方なのですね。」

ルフィナが少し驚きながら言う。

「ふむ・・・どういう風な報告が上がっているのやら。

 私自身、真面目に仕事はしていると考えていますが、それだけではないですよ。

 ルフィナとも色々話がしたいですね。

 あ、成獣状態の私の尻尾でも触りますか?」

「ジーナ様にとっては尻尾を触るのがコミュニケーションなのですね。」

ルフィナが頷くのだった。


ここまで読んで下さりありがとうございます。

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― 新着の感想 ―
尻尾もふもふ良いですね~
ジーナもまだ完全に大人じゃないから、タケオさん、1年間お勤めご苦労さんのハグをw いつも楽しい更新ありがとうございます。
イッヌはお尻の匂いを嗅いで個犬認識をしてる、と聞いたことがあるけど、イヌ科獣人はシッポがコミュニケーションツールなのん…? それとも、ジーナの癖…?
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