第3546話 アズパール王にアルマとレイラの報告をしにいこう。(精霊本の収集をして欲しいです。)
アズパール王の執務室。
第3皇子一家と武雄達とエイミー達がアズパール王と歓談していた。
「ふむ・・・出ていく者ばかりが精霊魔法師になるな。」
アズパール王が呟く。
「戦争に使えなさそうな精霊ばかりですから。」
アルマが言う。
「まぁ、それはそうなんだが・・・たまには王城に所属の者がなっても良いと思うんだ。
なぁ?タケオ?」
アズパール王が武雄に顔を向ける。
「私に言われても・・・ちゃんと精霊本は補填していますよ?
条件に合う合わないは私のせいではありせん。」
「そうだよなー。」
武雄の言い分にアズパール王が頷く。
「タケオさん、精霊本を補填しているのですか?」
アンが聞いてくる。
「ええ、私にアリス、ジーナにスミス坊ちゃん、それと研究所員の5名が王城の宝物庫で契約しましてね。
それにエイミーさんもドネリーさんもでしょう?
アンさんは精霊本からではないですが、王城の宝物庫です。
キタミザト家とエルヴィス家に相当数の精霊魔法師が存在する事になります。
王城の所有していた精霊本を消費してです。
なので、出張に行った際に入手した精霊本を王家専属魔法師殿に引き取って貰っています。
今回、デムーロ国に行った際に2冊手に入れました。
その前に第2皇子一家領の街で1冊見つけて、他にもスミス坊ちゃんが1冊持って来ましたか。」
「今の所、タケオさんは4冊見つけてきたんですね。」
アンが言う。
「・・・まぁ、出張先で見つけた数ですね。」
武雄が言う。
「ま、タケオには感謝している。
我らの方でも集めているが、個人ではタケオが一番だ。
これからもよろしく頼む。」
「見つけたら買ってきます。
ま、私の部下達がなってしまう事もあるでしょうが、それは許容してください。」
「適性者が居るから精霊本が現れるという話もあるな。」
アズパール王が言う。
「まぁ、そうでもあるし、ないかもしれませんね。」
武雄が言う。
「条件が合っているだけで精霊に声をかけられるわけではないのは知っている。
ドネリーが、まさにそれだな。
要は精霊が気に入った者としか契約しないという事だ。
はぁ・・・こればかりは色々な者達を王城の宝物庫に入れて、確認するしかないだろう。」
アズパール王が言う。
「前にも、そんな事を言っていましたね。
何か企画を考えたのですか?」
「王立学院の生徒と魔法師専門学院の学生を毎年、呼んで見学させようと思っている。
年齢や経験でも合う合わないがあるだろうから、毎年参加でな。」
武雄の問いにアズパール王が言う。
「うーん、もう少し精霊本が必要でしょうか。」
「多くあれば精霊に見初められる可能性は高くなるだろう。
なので、タケオだけでなく、ここにいる精霊魔法師達は外に行った際に雑貨屋や本屋に寄って、精霊本がないか見てくるように。」
アズパール王が言う。
「ちなみに王家専属魔法師殿に持ち込むと1冊金貨10枚で引き取ってくれます。」
武雄が言う。
「それなりに良い金額なのですね。」
アンが考えながら言う。
「うむ、皆、頼む。
多くあれば、エイミーやアンの弟達に付く可能性が高くなるからな。」
「ピーターに。」
「ルイスに。」
エイミーとアンが呟く。
「ヒナには、もう付いていますが、エドワードの為と思えば、集めようとするかもしれませんね。」
アルマが言う。
「まぁ、成れるかは保障をしないがな。
あくまで可能性を高める為に精霊本を集めたいだけだ。」
アズパール王が言う。
「王城にはヴァーユやトールといった精霊が居ますが、他国にも強い精霊が居るのを確認しています。
魔王国にダハーカ、ウィリプ連合国にバロールが居ます。
私達にとっては『そうなんだ』としか名前からしかわかりませんが。
皆さんの精霊方、チビ化して契約者の肩に。」
武雄が言うと各々の精霊が契約者の肩に実体化する。
「・・・この中でダハーカに勝てるのは・・・居ますか?」
武雄が言うとチビ化精霊達が微動だにしない。
「ううん?アル、勝てないの?」
エイミーがチビアルに聞く。
「え、ええ・・いくらか力の調整はされているでしょうけど、ダハーカ相手は流石に・・・」
チビアルが言い淀む。
「アウクソーもダメですか?」
アンがアウクソーに聞く。
「すみません、アン、逃げの一択ですし、逃げ切れる保証はありません。」
アウクソーが言う。
「ふふ、某なら数分は持たせられるかもしれないな。」
「マリでさえ、数分なんだね。」
スミスが感心する。
「ほぉ、各精霊が勝てぬという精霊が居るんだな。
タケオ、その魔王国の・・・精霊は強いのか?」
「魔王国のダハーカですね。
私も何回も会って、お茶とかしていますが」
「「「ダハーカがお茶!?」」」
精霊達が驚いている。
「可哀そうに・・・まぁ、言っても平気でしょうかね。
本人達も隠す気ないですし・・契約者はダニエラ・セラオ・ヴァレーリ、現魔王国国王陛下の精霊で。
魔王国国王自体も過去最強と言われる方です。
そうですね?ジーナ。」
「はい、魔王国歴代最強の呼び名を持つ方です。
精霊も破格なのですね。」
ジーナが目を煌めかせて言うのだった。
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