第3526話 夕食の支度まで自由時間です。(ジーナは、ちょっと先の為に動きます。)
受付後、武雄達は各々の部屋でのんびりする事にした。
武雄は部屋の机等に、玄米が入った厚底の鍋を置いて行く。
「タケオさん、多いですね。」
「結構な人数なのでね。
出来るだけ炊こうかと思います。」
武雄が言う。
「上手く炊けるのでしょうか?」
「王城の厨房や第八兵舎から鍋を借りてきましたが・・・たぶん大丈夫ですよ。
多少焦げても食べられる所を食べて頂きます。
残りは私と初雪で食べれば終わりです。」
「そうですか・・・タケオさんはこの後仮眠ですか?」
「ええ、15時くらいまで寝て、16時くらいから玄米を炊き始めようかと思います。
エリカは、どうしますか?
買い物に行くのならジーナとビエラを連れて行ってくださいね。」
武雄が言う。
「うーん・・・特に欲しい物はないので、私も昼寝します。
今日の夕食が楽しみですから、それを考えながらウトウトします。」
「うん、なら、寝ましょうか。
パナ、ペイトー、すみませんが、仮眠します。」
「わかりました。
15時に起こします。」
武雄が声をかけると、チビパナとチビペイトーが現れ、頷くのだった。
------------------------
ジーナ、ビエラ、初雪、ミアの部屋。
「うん、ご主人様とエリカ様は昼寝に入られたようですね。
パナ殿から連絡が入りました。」
ジーナが3人に言う。
「ジーナ、タケオ達寝たの?
ジーナは何かする?」
ビエラが聞いてくる。
「特段する事がないのですが・・・ちなみにビエラはどうしますか?」
「寝る!」
「はい、おやすみなさい。
ミアはどうしますか?」
「うーん・・・主もビエラも寝るのなら、私も外出しないので、ここで寝ますかね。
今日は夕食が目的ですからね。
それに外に行っても、ここより美味しい物は無さそうですし。」
「わかりました。」
ジーナが頷く。
「ジーナ、私は何かしますか?」
初雪が聞いてくる。
「うーん・・・個人的にスライムを撒いておきたいと思いますが。
報告書で見ましたが、初雪、アズパール王国の西側にスライム専用通路はないのですよね?」
ジーナが聞く。
「はい、ないです。
エルヴィス侯爵領内は順調に整備しています。
寄宿舎へは侯爵邸からのスライム専用通路が通っています。
ジェシーの所には、侯爵邸からのスライム専用通路があり、そこから魔王国との関に繋がっています。
第3皇子一家の屋敷までは、現在も拡張中です。
それに領内でも南町の方が村を作ったり、道沿いに隣の領に大きな村を作ったりしているので、そっちにスライム専用通路の拡張をしています。」
初雪が言う。
「ふむ・・・周辺の情報網を綿密にする為の整備をしているという事ですね。」
ジーナが頷く。
「はい、ジーナ、何かしますか?」
「緊急性は、まったくないのですが、ここから街道が2つに分かれ、ウィリプ連合国とカトランダ帝国とに行きます。
この街道沿いにスライム専用通路を設けて置いて貰えませんか?」
「わかりました。
寄宿舎の方にくっ付けておくようにします。」
「はい、お願いします。
特に何かをとは思いませんが、今年の8月にご主人様がウィリプ連合国へ出張する事が決まっていますので、日数はかかるにしてもスライム専用通路があれば、定期的な伝言をお送り出来ると思います。
今の所、カトランダ帝国へはご主人様の出張は予定されていませんが、いつもの如く、突発的に出張が決まるかもしれません。
なので、ウィリプ連合国用を8月前に出来ていれば、良いと思います。
カトランダ帝国用は遅れても問題ありません。」
「わかりました。
ジーナ、さっそく取り掛かりますから残飯を貰ってきてください。」
初雪が言う。
「すぐに持ってきます。」
ジーナが立ち上がるのだった。
------------------------
試験小隊の面々はカウンター前のロビーに集合していた。
「所長は、部屋割の際に料理をするまで、昼寝をすると言っていたので部屋から出てこない。
という事で、私とブルックとアーキンは部屋で待機。」
「「はい。」」
マイヤーの言葉にブルックとアーキンが頷く。
「王都で買った食材は、昼に食べたパンと肉だけだから消耗は少ない。
とはいえ、明日は野宿をする。
アンダーセンを中心に足りないと思う物を購入してきてくれ。
それと王都で余った所長からの土産品購入費用を使って、高い茶葉を種類多めで買ってきてくれ。
あとは自由で良い。
16時くらいまでに戻って来てくれれば問題ないだろう。」
マイヤーが皆に言う。
「わかりました。
皆、自由行動という訳ではないが雑貨屋、酒屋、青果店に行き、買い物をしよう。
ここで買ったのは、あとで所長のリュックに入れて貰うから、大きめでないなら大丈夫だ。
ま、滅多に来ない町に来たんだ、集団行動だが楽しんでくれ。」
アンダーセンが言う。
「「「はーい。」」」
皆が返事をする。
「よし、頼むな。」
マイヤーが頷くのだった。
ここまで読んで下さりありがとうございます。




