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第3449話 襲撃場所の確認とアスカムの材木店に行こう。(ボールドが入る意味がないのですが?)

スミス達が食堂に着くと。


「タケオ様は帰られたのですか?」

スミスがエイミーに聞く。

「ええ、『また来るって』伝言よ。」

エイミーが言う。

「ふむ・・・タケオ様もお忙しいので、致し方ないのでしょうか。」

スミスが残念そうな顔をして言う。

「そうね。

 ま、『空き時間が出来たから寄った』と言っていたからね。

 グレース達も会いたかった?」

「はい、エイミーお姉様。」

グレースが答え、イーデンとカイルも頷く。

「ふむ。まぁ、その機会があるのなら、話しても平気かな?」

エイミーが首を傾げる。

「??エイミーお姉様、何かあるのですか?」

「うん?グレースが会ってもタケオさんとの話題がないだろうなぁと。

 タケオさん、そういった話題作りしないし。

 グレースもタケオさんの興味を引く話が出来るとは思わないし。」

「・・・事実ですが、私だって話したい事はあります。

 キタミザト殿ならご質問に答えてくれそうです。」

グレースが口を尖らせて言う。

「質問形式か・・・んー・・・」

エイミーが腕を組んで考えるのだった。


------------------------

武雄とジーナはイーデンが暴漢達に襲われた現場に来ていた。


「・・・・・・思ったより、王立学院の校舎の近くなんですね。」

武雄が周囲を見ながら言う。

「ご主人様の中では、もう少し敷地の端の方にあると思っていたのですか?」

「ええ・・・そう、ここでね・・・」

「あまり人が来ない場所になります。」

「・・・うん、何もないですね。

 だからこそ、犯人達は暴挙に出たんでしょうけど。」

「はい、犯人のその後については王立学院を退学処分になったと、ボールド殿より聞いておりますが、詳しくは人事局に確認が必要です。

 人事局に出向きますか?」

「そうですね・・・ジーナとスミス坊ちゃんが必要と思って介入し、王城でも問題にしていないようなので、その件を咎めるような事は言いませんが、ジーナの所属先責任者としては相手ご家族に謝罪は必要だと思っていました・・・・・・一度、人事局で話し合ってから謝罪に出向くかを決めましょう。」

「はい、ご主人様、お手数をおかけします。」

ジーナが頷く。

「ええ、構いません。

 あ、アルダーソン殿と一緒に聞きに行った方が良いでしょうかね。

 でも、こっちが勝手に動いては、アルダーソン殿が困るか。」

「かもしれません。」

武雄の言葉にジーナが頷く。

「王城で一度確認しましょう。

 では、ジーナ、次に行きましょう。」

「畏まりました。」

武雄とジーナが王立学院を後にするのだった。

・・

で、王城にまっすぐ帰る気のない武雄とジーナはアスカムの材木店に来ていた。

そして、武雄関係者が来るといつも通される奥の会談場所に通されていた。


「・・・あの、キタミザト様?殿?・・・どう呼べば良いのですか?」

アスカムが聞いてくる。

「殿で良いです。

 別に、爵位が変わるからと言って、敬称ぐらいでどうこう言いませんよ。」

「でしたね。

 陞爵おめでとうございます。」

「爵位が上がる事を望んでいた訳ではないので、特に喜びはありませんよ。」

「また変な事を言いますね・・・王族を除けば、最高位の貴族ですのに。

 望んだってなれる物ではないでしょう。」

「まぁ、祝辞は頂いておきます。

 後数日でその肩書です。

 どうなることやら。」

「こんなに嫌々陞爵される方を初めて見ました。」

「知り合いで貴族になった方が居るのですか?」

「・・・・・・そう言われると、居ませんね。面識のある貴族はキタミザト殿だけです。」

「ふーん・・・まぁ、偶々私がこう思っているだけで、大抵の方は喜ぶ事なんでしょうね。

 さて、親父さん、ジーナもここに来ていたようですが、色々動いてくれてありがとうございます。」

「いえいえ、ジーナ殿にも連絡を入れて、エルヴィス伯爵領に物をお送りするだけの簡単な仕事です。」

アスカムが言う。

「で、少々話があるのですが?

 聞いて貰えますか?」

「商売になるのであれば。」

「ええ、なりますよ。

 実は、さっき王立学院に行ってきたのですけどね。」

武雄は、ボールドに提案した事を話し出すのだった。

・・

「ふむ・・・ボールド学院長に店を持たせるというのは、あまり私としては賛成出来ませんね。 

 いえ、キタミザト殿のいう事には意義があるので、実施しても良いと思います。

 ですが・・・ボールド学院長が店を持つのは・・・いくらキタミザト殿の協力工房の商品に価値があろうとも、いつかは売れ行きが落ちる物です。

 短期的には利益を出せても・・・一地域の商品だけというのは将来性が不安定で・・・商店を持つ意味はあっても何代も続けていけるような店に出来るのか・・・」

アスカムが考えながら言う。

「まぁ、そうですよね。

 親父さんとしても、この店を身売りをする意味はないですよね?」

「ありがたい事に、今の商売で借金はしておりません。

 キタミザト殿の協力工房の商品一式を扱えるのは魅力的ですが、私どもが取次販売をやるのなら、ボールド学院長が関与する必要がないですよね。

 キタミザト殿の協力工房の商品について、注文が来たらその都度ボールド学院長が販売の可否を決めるって事ですよね?

 んー・・その行為自体無駄ですよね?

 そういう仕組みの取次なら、私はボールド学院長が関与する事は拒否させて頂きます。」

アスカムが言うのだった。


ここまで読んで下さりありがとうございます。

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― 新着の感想 ―
たとえ侯爵様でも言うことは言う! 何処かのJ◯関係者もアスカムさんを見倣って欲しい。 いつも面白い更新ありがとうございます。
ボールド家嫡男カイルより嫁のグレースが 余計な首突っ込んでなんかやらかしそうな案件ですね 文具等もそうですが以前ナプキンを専売にとか言ったし あれこれ割とアスカムさんピンチじゃね?
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