表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3433/3610

第3414話 武雄、王都に到着。(久しぶりの再会ですね。)

王都の城門。

「ちょっと早めに着いてしまいましたかね?」

エリカがボソッと言う。

「いえ、昼食も取りましたし、そろそろだとは思うのですが・・・ん?」

ジーナが空を見上げると紫雲が旋回していた。

「上空で待機していた様ですね。

 では、ちょっと合図を送ります・・・」

そう言ってジーナは紫雲に向けて瞬間的に魔眼を発動すると、

アームカバーをした腕を止まり木の様に伸ばした。

降下してきた紫雲は直前で勢いを殺すと、フワリとジーナの腕に止まった。

「お待たせしました。

 上から発見しましたが、どうやって近寄ろうかと思っていました。」

紫雲が言う。

「はい、ご苦労様です。」

「エルヴィス家よりの手紙です。」

「はいはい、どうも。」

エリカが手を差し出すと、(エルダームーンスライムである)紫雲の体内に収納されていた手紙の入った小瓶が迫り出してくる。

「さて、何かあったかなぁ?」

エリカが小瓶から手紙を取り出し、内容を確認する。


「紫雲、私は今日でスミス様のお付きの任を離れ、後任にヴィートが着きます。

 なので、今夜にはヴィートがスミス様と顔合わせするので、紫雲達との手紙のやり取りについて段取りを確認しましょう。」

ジーナが紫雲に言う。

「わかりました。

 今後も基本は寄宿舎で受け渡しという事ですね?」

紫雲が言う。

「ただし、今後の担当についてはスミス様かヴィートか・・・今のところはなんとも言えません。

 ヴィートにどれくらいの仕事が出来るのか・・・確認してからでないとキタミザト家の伝令は任せられないでしょう。」

「わかりました。

 指示に従います。」

紫雲が頷く。


「ジーナ殿、手紙の内容確認しましたよ。」

「はい、アリス様は何と?」

「タケオさん達のここまでの道中でのオーク等の討伐数を後で送ってほしいそうです。

 どうも、夕霧殿達が全体を把握しているけど、実際はどうだったかと。」

「ふむ、監視網は出来ているので、ご主人様方の討伐数は掴んではいるのでしょうが、実際に戦った感想を知りたいのかもしれませんね。

 わかりました。

 ご主人様に確認して報告します。」

「ええ、お願いします。」

エリカが頷く。

「・・・来たようですね。」

「ええ、パナ殿から今一報が入ったようですね。」

ジーナとエリカが同時に城門から少し遠くを見るのだった。

・・

武雄達が王都の城門に到着した。


「お出迎えありがとうございます。

 エリカ、ジーナ、元気でしたか?

 おや?紫雲も来ていたんですね。」

武雄が馬から降りながら言う。

「はい、タケオさん、元気そうで何よりです。

 戦争の事も聞いていますし、大活躍だったようですね。」

エリカが言う。

「必死になって、楽しんでいましたよ。

 まぁ、生きて帰ってこれて何よりですよ。」

武雄が言う。

「ご主人様、無事にご到着され何よりです。」

ジーナが綺麗な礼をする。

「はい、着きました。

 ヴィート、おいで。」

「はい!」

ヴィートが武雄の横にやってくる。

「ジーナ、ヴィートです。

 ゴドウィン伯爵領で輸送中だったのを保護して我が家に入れました。」

「はい、詳細はアリス様より連絡が来ております。」

「そうでしたか。

 ヴィート、キタミザト家メイド長のジーナです。」

「はい!お初にお目にかかります!

 ご指導をお願いします!」

ヴィートが深々と礼をする。

「はい、お願いします。」

ジーナが頷く。

「で、ジーナ、この後は?」

武雄がジーナに聞く。

「はい、まずは第八兵舎にお入りください。

 休憩をしながら今後の予定の確認をさせて頂きます。

 総監局より早々にご主人様の予定を確認して提出するようにとの指示がございますので、先に済ませます。

 その後、ご主人様はお疲れでしょうから、夕食まで部屋のベッドでお休みください。

 私はヴィートを連れて連絡先となる王城内各所の案内と、寄宿舎においてスミス様のお付きの交代で引継ぎをしてきます。

 決して!勝手に出歩かないでください。

 エリカ様、ご主人様の監視・・・じゃなくて、寝るまでの話し相手をお願いします。」

ジーナが武雄とエリカに言う。

「出歩かせずに寝かし付ける自信はないですが、頑張ります。」

「はい。

 ご主人様は、久しぶりに再会した妻を放置して1人で出歩く方ではないと信じていますので、大丈夫でしょう。」

ジーナが言う。

「はーい。」

武雄が返事をし、エリカは苦笑している。


「マイヤー殿、皆さん、お疲れ様でした。」

ジーナが試験小隊の面々に言う。

「はい、ジーナ殿、お出迎えありがとうございます。」

マイヤーが答える。

「はい。

 皆さんの宿泊についても王都守備隊に依頼してあります。

 前回も宿泊した場所なので問題無い筈ですが、よろしくお願いします。

 それと部屋割は兵舎到着後に連絡します。」

ジーナが言う。

「了解しました。

 それで、この後我々は夕食の時間まで休憩でしょうか?」

「その予定です。

 また、明日以降はご主人様の日程次第ですが、王城内と王都内での護衛は基本的に私が随行することになると思いますので、皆様はご主人様が要望されたり、王都外に出られる際の護衛をお願いする事になるかと考えております。」

マイヤーの問いにジーナが答えるのだった。


ここまで読んで下さりありがとうございます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
うんうん、完璧なタケオさん専属メイドっぷりだね、ジーナ。 この調子なら第三婦人は確定ですよね、タケオさんw
> ご主人様は、お疲れでしょうから夕食まで寝ていてください。   この会話の前に、    > 休憩をしながら今後の予定の確認をさせて頂きます。    がありましたので、 アラン陛下からの伝言 「今晩…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ