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第3411話 エリカに報告しよう。(まぁ、ジーナの杞憂で終わりそうだね。)

第3皇子一家の執務室。

ジーナがエリカと打ち合わせをしていた。


「以上が今日の報告です。」

「はい、わかりました。

 第八兵舎の準備をして頂きありがとうございました。」

ジーナの報告を聞いて、エリカが頷く。

「はい、で・・・総長より西側の貴族方がお茶会をしていると聞いておりましたが。」

「ええ、それとなく聞いていますよ。

 第3皇子一家(ここ)には、お誘いはありませんけど。」

エリカが苦笑しながら言う。

「西側は第3皇子一家(うち)とは、基本的に接点がないからね。

 少なくとも今する必要はないと思っているんじゃないかな?」

ウィリアムが言う。

「西側は今、ニール義兄上との接点を急に持とうと躍起だと思うけどね?

 一応、西側のウィリプ連合国とカトランダ帝国の両方を見る形になるし。」

レイラが言う。

「私達は王都とニール義兄上と魔王国側の貴族とでやり取りをすれば良いと思っているわよ。」

アルマが言う。

「あー、なるほど。

 私は、ニール殿下とではなく、西側の貴族のみでしていると思って聞いていました。」

ジーナが言う。

「ええ、地方領のみで集まってお茶会をしている時もあるみたいですね。」

エリカが言う。

「・・・うーん・・・大丈夫でしょうか?」

「何が?」

アルマがジーナに聞く。

「何か良からぬ巧みをしているかもしれないと。」

「良からぬか・・・うーん・・・良し悪しじゃない?

 何かしら行動を起こして貰わないとその話が良い話し合いだったのか、悪巧みだったのかわからないわよ。

 話しただけで捕まるというのは我が国ではないわ。

 何か結果が出たか、国家を揺るがす動きをした時くらいじゃない?」

アルマが言う。

「それに悪巧みなんて、タケオさんが得意とする所じゃない。

 人間だもの良い事もしているけど、悪い事もしているのが普通よ。

 結果として王都が動かないのは、王都に良い結果を還元しているからでしょ?

 タケオさんが来たら、そういった話し合いは増えるんじゃないかな?」

レイラが言う。

「うーん・・・」

ジーナが首を傾げる。

「悪巧みをしているけど、結果として国家の為になった事もあるだろうし、良い事を考えているけど、結果として国力を低下させた事もあるだろうね。

 だから話し合いの段階では、その行為だけで処罰するという事はほとんどないんじゃないかな?」

ウィリアムが言う。

「もちろん、国家転覆や国家騒乱といった事は話し合い段階でも取り締まるべきだろうけど。

 そういった話は王城じゃしないんじゃない?

 ここで話す事なんて大したことないわよ。」

アルマが言う。

「うーん・・・西側の方がご主人様を蔑ろにするのは?」

「タケオさんを襲撃する理由があるようでないけどね。

 でも、もし、したとして、アリスのブチ切れでエルヴィス家は報復に出るだろうし、ゴドウィン家も追従するかもね。

 それと魔王国とブリアーニ王国との友好断絶の危機だろうから、王城関係者は頭を悩ますだろうし、アリス達を止められないだろうね。

 王城内の局によっては、アリスに情報を渡すだろうし。

 王家はアリスに対して積極的な支援を表明はしないかもしれないけど、物資の融通はしてくるだろうね。」

レイラが言う。

「それだけで済めば良いけどね。

 初めて王城に来た時のタケオさん襲撃とは意味合いが全く違うからね。

 侯爵襲撃は流石に笑って見ていられないだろうね。

 アリスが『報復を!』と言えば家同士の戦いになるだろうね。

 王家としてはアリスを支持したくても他の貴族の手前、静観を表明するだろうね。

 酷な話だけど、地方貴族同士で何とか解決しろという立場を堅持ね。

 新貴族・・・今回新たになるからもうその呼び名は使えないか。

 タケオさんの同期の貴族はタケオさんに付くかな?

 あとは仕掛けた貴族側に付いた貴族連合とアリス側に付いた貴族連合と戦う事になるだろうけど・・・アリスの手駒にはドラゴンのビエラ殿やリーザ殿、クゥ殿もいるし、ミア軍団も居るんでしょ?

 魔王国とデムーロ国との戦争ではないけど、数日で決着しちゃいそうね。」

アルマが言う。

「・・・・・・ま、そうならないように今回はタケオさんは第八兵舎で寝泊まりして貰って、スミス達も寄宿舎に居て貰うんだからね。

 西側の嫌がらせは会議場でしか出来ないように王城は仕向けているし。

 王城内外の警備も強化されているみたいだしね。

 ジーナの不安は杞憂とは言わないけど、実施される可能性としては低いかな?」

ウィリアムが言う。

「まぁ、タケオさんに何かあったら一番震え上がるのは陛下でしょうし、次に震えるのは総監局でしょう。

 とはいえ、そういった事は絶対にないとは言い切れないので、警護は常に緊張して臨んで頂かないといけませんね。」

エリカが言う。

「はい、エリカ様。

 ご主人様、エリカ様の身の安全を最優先に考えます。」

ジーナが言うのだった。


ここまで読んで下さりありがとうございます。

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― 新着の感想 ―
武雄が聞いてたら「ジーナも自分の身の安全を考えて行動しないといけませんよ?」とか言いそう。
 毎日更新、ありがとうございます( o'∀')o_ _))ペコ  今回、武雄が侯爵になった時点で、前回嫌味を言っていた貴族たちは何も言えなくなるんでしょうね。子爵、男爵が上級貴族である侯爵を侮辱する…
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