第3404話 武雄達は朝食中。(今日はのんびり散歩です。)
エルヴィス伯爵領側の王都の壁の街の宿。
武雄達は朝食を取っていた。
「今日は1日休暇ですから皆さんのんびりとしていて構いませんよ。」
武雄が皆に言う。
「休暇と言っても・・・何しましょうかね?」
ブレアが首を傾げる。
「・・・しょうがない、飲むか。」
ベイノンが言う。
「朝から飲める場所がありますかね?
それに深酒にならないようにすれば良いのか。」
アーリスが言う。
「所長、夕食までは自由行動という事ですね?」
オールストンが聞く。
「ええ、夕食は18時を予定します。
今日の夕食はパスタにしようかな?
ペペロンチーノの気分なので、それを作りましょうかね。
ベイノンさん、酒場で夕食になりそうな物があったら・・・いや、お肉料理を適当に5人前を調達してください。
皆で分けながら食べましょう。」
「了解しました。」
ベイノンが返事をする。
「アーキンさんとブルックさんは野菜をお願いします。
レタスとニンジンで良いです。
マヨネーズ作るので、付けながら食べましょう。」
「「了解しました。」」
アーキンとブルックが頷く。
「ケードさん、コーエンさん、アニータ、ミルコは明日の朝食と昼食用のパンの調達を。
人数×5個くらいで。
多く買ってきて大丈夫なので、数は厳密ではありません。」
「「「「わかりました。」」」」
ケイ達が頷く。
「うん、食材を頼んだ方は18時に持ち帰る事。
他に食べたい物があったら買って帰ってきて良いですからね。
その都度、夕食が変わりますが、それはそれで楽しいでしょう。」
武雄が言うと皆が苦笑しながら頷く。
「はい、なら、皆さん今日は日中のお休みを満喫してください。」
武雄が言う。
「所長は今日は何を?」
マイヤーが聞いてくる。
「散歩かな?
リーザ、初雪、ミアとだらだら散歩して、15時に戻ってきて、夕食作りをしようかと。」
「なるほど。
アンダーセンは?」
「そうですね・・・特にないので本屋にでも行って、暇つぶしの本を買ってここに居る事にします。」
「そうか、留守を頼むな。」
「いえいえ、途中で寝ているかもしれませんがね。」
「十分だ。」
マイヤーが言う。
「マイヤーさんは?」
「私は所長に付いて行きますけど?」
武雄の問いにマイヤーが言う。
「散歩するだけですよ?」
「ええ、所長が散歩すると何だか人材を確保する事が多いのでね。
見守る人員が必要でしょう。」
「・・・確かにヴィクターにジーナ、タンユさん達がそれにあたりますか。」
武雄が考えながら言う。
「ええ。」
「でも、ここは王都に近いし、割と危険は低めで王都に行けますよ?
有能な人材は王都に行っちゃうんじゃないですかね?」
「・・・所長、ヴィクター殿とジーナ殿を拾ったのどこでしたか?」
「・・・カトランダ帝国の東町でしたっけ?
良い買い物でしたよね。」
「あのレベルの人材が王都ではなく、地方に居るのですよ?」
「奴隷だったし、しょうがないんじゃないのですかね?
たまたまでしょ?」
「子供達を拾ったのはどこでしたっけ?」
マイヤーが再び聞く。
「ゴドウィン伯爵領の領都でない東町だったような。
関の帰り道でしたっけ?
奴隷商に連れられてですから致し方ないですよ。」
「優秀ですよね?」
「あの子たちは優秀の分類でしょう。
少なくとも数か月研修して、エルヴィス伯爵家の次期当主のお付きが出来るぐらいにはね。」
武雄がヴィートを見ながら言う。
「ありがとうございます。」
「ヴィートも今日はのんびりと過ごしなさいね。」
「はい。」
ヴィートが頷く。
「まぁ、所長が出歩くと高い割合で人材を確保しますから見守りが必要です。」
「良い人材が転がっているのが悪いのです。」
武雄が悪びれもせずに言う。
「まぁ、所長の言う通り、優秀な方々は王都への近さと仕事の多さから王都に行く事が多いと思います。」
アンダーセンが言う。
「そうですよ。
そう欲しい人材がいる訳ないじゃないですか。
それに今は、そこまで人材不足は感じていませんよ。」
「・・・でも優秀な人材が居たら声かけますよね?」
マイヤーが聞いてくる。
「行く当てのない人達には声をかけるかも。
うん?今までの人員は皆、行く当てがない人達ばかりですね。」
「やはり、付いて行かないといけませんね。」
マイヤーが頷く。
「まぁ、採用したくて道を歩いている訳ではないですよ。
たまたまです、たまたま。
さ、食事をしたら休日を満喫しましょう。」
武雄が皆に言う。
「ぎゅ?」
「リーザは私達と一緒ですよ?」
リーザの問いにミアが答える。
「どこかに行きたいですか?」
「ぎゅー?」
「別に行きたい場所はないのですか。
主ー、リーザも行きたい所はないようです。」
ミアが武雄に言う。
「なら、一緒にだらだら散歩ですね。」
武雄が言うのだった。
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