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第3395話 ブリアーニ王国が正式に引っ越しをしました。(武雄とスミス達は順調に移動中。)

エルヴィス伯爵領 魔王国に面する関。


「グルッ・・グルッ・・・」

ブルードラゴンが成獣状態でのんびりとうたた寝をしていた。

「・・・小さい方が威圧感がないのですが、すぐに飛び立ちますからね・・・」

リーザを知る兵士が傍で呆れている。


「・・・報告!魔王国の関の魔王国旗が降ろされ、新たに・・・所属不明旗が掲揚されました!」

エルヴィス家が購入した試験小隊からのお下がりスコープで魔王国側を見ている兵士が大声で皆に知らせる。

「・・・指示通り、 6時課の鐘か・・・12時きっかり。

 総員警戒せよ!隣国に異変あり!軍事行動を察知した場合、関の門を閉じる!

 閉門の準備をせよ!

 また、使者が来る可能性も考慮し、敵を発見、接触してもこちらからの武力行使を禁ずる!

 各班長!班員達に徹底させろ!」

「「「「了解しました!」」」」

関の隊長が皆に号令を出すと兵士達が動き出す。

「報告!向こうの関から騎兵3名がゆっくりとこちらに向かってきている模様!

 現速度のままだと・・・到着は30分後!」

スコープで見ている兵士が言う。

「了解。

 3班!近づく騎兵が、この関に到着したならば、制止させ、相手より用件を聞き出せ。

 武力行使は禁ずる。

 盾の使用は許可する。」

「はっ!関正面に班員を展開。

 接触してきた騎兵に職務質問を実施します!」

班長が返事をし、敬礼をして走っていく。

「・・・リーザ殿を起こしてくれ。

 そろそろお仕事の時間だと。」

「はっ!お伝えします。」

隊長の傍に居た兵士がリーザの方に歩いていく。

「ま、形式は大事だ。」

隊長が近づいてくる騎兵を見ながら言うのだった。


------------------------

エルヴィス伯爵領側の王都の壁の街が見える街道横の広場。

武雄達は休憩をしていた。


「・・・ここって降爵する方がいる所なのですよね。

 それも男爵から騎士爵へと。」

武雄がボソッと言う。

「所長は陞爵で侯爵様ですね。」

ブルックが言う。

「男爵で爵位を息子に譲れると思っていたら、騎士爵で一代限りか・・・

 通達された際には慌てただろうなぁ。」

ベイノンが言う。

「慌てても受け入れるしかないでしょう。

 何かすれば討伐されかねませんよ?

 気持ちは複雑なのはわかりますが。」

アーキンが言う。

「跡取りの方が気持を整理するのは大変だったんじゃないか?

 貴族になる予定がなくなるんだから。

 歳が若ければ、まだ何とかなるだろうが・・・歳をそれなりに取っていたら・・・」

オールストンが言う。

「まぁ、何か商売をするか、文官としてどこかに任官でしょう。」

アーリスが言う。

「元貴族の息子か・・・採用する所があればいいがな。」

マイヤーが言う。

「所長、ありますかね?」

アンダーセンが武雄に聞く。

「うーん・・・街中で仲良くしている工房に入るとかですかね?

 でも、客として相手をしていたのを、次の日、部下にするのは、採用する側も嫌でしょうね。

 この街にではない、他の街で仕事を探すしかないでしょう。

 一番、仕事がありそうなのは王都ではありますが・・・貴族家に生まれた者が一般的な給料で満足できますかね?

 どんな職業に就くかはわかりませんが、未経験なら、うちの子供達と同等金額か、それ以下になると思うのですけど。」

武雄が言う。

「「「「あー・・・」」」」

皆が「この地への滞在は荒れるなぁ」と思いながら言う。

「・・・いつでもシールドを展開出来るような心構えをしておきましょうかね。」

武雄が言う。

「ですね。

 私達も気を緩めず同行いたします。

 所長、行きますか。」

マイヤーが言う。

「ええ、行かないと宿と湯浴みにありつけないのでね。

 さて・・・もう少し頑張るか。」

武雄が立ち上がると皆も立ち上がり、出立の準備をし始めるのだった。


------------------------

王都に続く街道。


「この旅ももうすぐ終わると思うと・・・特に何もないですね。」

アンが言う。

「そうね、何もしていないものね。」

エイミーが頷く。

「えーっと、王都に着いたら登城して、お爺さまに挨拶してから私は部屋へ。

 エイミーお姉様達は寄宿舎に行かれるのですね。」

「そうなるわね。

 アンの私物はいつ届くの?」

「私達が出立して、次の日にクラリッサお母様が送り出してくれる事になっていますから、明日の夕方には届くと思っています。

 途中で何かあれば2日後でしょうか。」

アンが言う。

「服とかは大丈夫?」

「平気です。

 セリーナお母様が事前に総監局に手紙を出してくれていて、事前に下着とか服、ドレスも少し送っています。」

アンが言う。

「そう、なら大丈夫ね。」

エイミーが頷く。

「エイミー殿下、スミス様、明日は王立学院ですね?」

ジーナが聞いてくる。

「ええ、そうよ。

 ジーナは休暇を取って、引っ越し作業ね。」

「はい、すみませんが、ドネリー様、お願いします。」

「はい、畏まりました。」

ドネリーが言うのだった。


ここまで読んで下さりありがとうございます。

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第3390話 432日目 スミス達の順調な旅路。(ジーナの引っ越し予定はギッチギチです。)   > 新しいお付きが来たら、街中を覚えさせるついでにスミスも新しい店を探すようにね。     新しい店もそ…
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