第3383話 村に着いた武雄達はいつもどおり過ごします。(女性は部屋に。男性はテントに。)
エルヴィス伯爵邸がある街のすぐ西の村。
武雄達が村長の家で話し合いをしていた。
「「「なんで、所長が外なんですか!?」」」
アーキン達が言う。
「くじで負けたからですけど?」
武雄が負けくじを見せながら言う。
「そうじゃなくて!なんでくじに参加して・・・いや、そもそも二部屋しかないのであれば、所長とマイヤー殿で終わりですよね?」
「え?別にテントで良いですけど?」
「ええ、私も別に良いのですけど。」
武雄とマイヤーが言う。
「「「ダメに決まっているでしょう!?」」」
アーキン達が言う。
「えー?・・・あ、なら女性陣を部屋にして、私達男性は外にしましょうか。
帰りはエリカとジーナも居ますし。」
「あ、そうですね。
ブルック達を部屋にすれば良いのですよね。」
武雄とマイヤーが言う。
「「「「・・・」」」」
ブルック達女性陣は何も言わないで見守っている。
「それに必ず野宿が1泊あるのですから宿に必ず泊まりたいなんて我儘は言いませんよ。
そういう事を言い出すなら特殊コンテナ搭載馬車で移動しますし。
あれは長期の野宿をする際に使用します。」
「そうですね。
アンダーセン、女性達は宿に。
男性はテントとする。」
「はぁ・・・了解しました。」
アンダーセンが渋々頷く。
「はい、部屋割り終了。
テントを設営したら毎回恒例のオーク狩りしますからね。
長期休暇で鈍った身体をシャキっとしましょう。」
武雄が言う。
「あ、主、フウガが来ましたよ。」
ミアが胸ポケットから顔を出して言ってくる。
武雄が見上げると鷲が着陸してくる。
「クルッ。」
「フウガ、お疲れ様。」
武雄が近寄り声をかける。
「クルッ。」
「フウガ、この辺でオーク居ますか?
主達が狩りをするのですが。」
ミアが聞く。
「クルッ?・・・クルルッ。」
フウガが森の方を見る。
「主、あっちにいるそうです。」
「フウガ、何体くらい空から確認出来ましたか?」
「クルッ?・・・クルッ。」
「主、4体は確認したと言っています。」
「・・・6体は居そうですか・・・
ま、大丈夫か。」
武雄が言う。
「所長、この後、討伐ですね。」
「ええ、さっさと終わらせましょう。
フウガ、すみませんが、再度確認してきてください。
フウガが戻るまでに皆さんはテント設営を。
私は焚き火を用意しておきます。」
「「「はい。」」」
アンダーセン達が頷く。
「キタミザト様、私はどうしますか?」
ヴィートが聞いてくる。
「あー・・・マイヤーさん、焚き火の番をお願い出来ますか?」
「ぎゅ!」
「主、リーザもマイヤー様と居ると言っています。」
「良いですよ。」
武雄が頷く。
「畏まりました。
私がヴィート殿、リーザ殿と留守番しておきましょう。」
マイヤーが頷く。
「では、皆さん。
動きましょう。」
「了解です!ではこれよりテント設営をする。」
アンダーセンが指示を出すのだった。
・・
・
村から少し離れた森の中。
ドンッ!!ドドドドドドドドドッ!!!!!
小銃改の発砲音と大量のファイアが巻き散らかされる音が響く。
「・・・7体でしたね。」
抜刀し、警戒しながらオークの亡骸を確認したブレアが言う。
「・・・ミア、周辺にオークの気配は?」
「しません。」
「よし!アンダーセンさん、周辺の確認をし、異常が無ければ戦闘終了とします。
その後、換金用の部位とサスケ達の土産部分を取って私の大袋に保管。
捨てる分はフウガ達用に2体、他の5体は初雪達スライムに吸収させます。
ブルックさん、リュックから初雪を出してください。
人型になったらポンチョを着させてください。」
「「了解しました!」」
アンダーセンとブルックが返事をする。
「・・・村の近くに7体か・・・少し近いかなぁ。
あとでフウガにこの近辺を再度確認させて、エルヴィスさんに報告を上げますかね。」
「そうですね。
この地は魔物の主の縄張りはないのでしたよね。
鷲で確認して狼達が派遣されるか、スライム達で確認して兵士方を派遣でしたか。」
アーリスが言う。
「ふむ・・・エルヴィスさん達は時雨の情報でわかっていたので、対処しようとしていたのかもしれませんが・・・
私達が移動するとわかっていたから残していた可能性もありますか。」
「あー、私達試験小隊が討伐しながら進むのはエルヴィス伯爵も知っていますからね。」
「なら、期待に応える為にエルヴィス伯爵領を出るまでは毎日、夕食前にしますか。」
「はい。では、私も残処理に合流します。」
アーリスが去っていく。
「タケオ、掃除に来ました。」
初雪がポンチョを着て、近寄って来る。
「ええ、すみませんが、仕事をお願いします。
解体は今、試験小隊がしていますが、血等の廃棄する物と土に染み込んだ物も吸収してください。」
「わかりました。
・・・エルダースライムが来ていますね。」
初雪が言う。
「そうですか?」
「はい、伯爵邸の北の私達の森に居るはずでしたが・・・シグレがこっちに何体か向かわせていたようです。
タケオが討伐すると予想して、こっちで餌を与えようという事のようです。」
初雪が言う。
「なら、その通りに。」
「はい、わかりました。
私達で廃棄物を処理します。」
初雪がスライムを生み出しながら言うのだった。
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