第2847話 武雄魚の仕入れを依頼中。(ヴァレーリ、仕事終わりに捜索していました。)
旧デムーロ国 王都隣の港町の表通りの魚屋。
昼食兼夕食を終えた武雄達が来ていた。
「ふむ・・・明日の朝なら大量に買い込めると言うのですね?」
「はい、前金は必要ですが、明日の朝に言われた魚類は多く仕入れる事は出来ると思います。」
武雄が店主と話している。
「ふむ・・・こういった商店は朝が早いでしょうから・・・
朝はどのくらいからしているので?」
「店自体は3時課の鐘に開けますが。
仕入れは1時課の鐘ですね。」
「なら開店と同時に来ればいいという事ですね。」
武雄が頷く。
「はい、言われた量は明日、仕入れ先に行ってみないと用意出来るかは保証出来ませんが、出来るだけやらせて貰います。」
「わかりました。
なら手付兼軍資金で金貨20枚は渡しておきます。」
「こんなに・・・精一杯、頑張らせて貰います。」
武雄と店主が話し合っている。
「ぎゅ?」
「リーザ、何を見つけたんですか?」
ミアとリーザが武雄が話しているのを気にせずに店内の魚を見ている。
「ぎゅ??」
リーザが木箱に入った物を指さす。
「うぇ・・・なんですかこれ??」
ミアが木箱の中身を見て、驚く。
「ぎゅ、ぎゅ。」
「確かにぬるぬるで、ぶにぶにですね。
魚の形をしていませんね。
なんでしょう?」
リーザとミアが突っつきながら言う。
と木箱の中のタコが生きていたのか足をリーザの腕とミアに絡め始める。
「ぎゅ!?」
「なぬ!?」
2人して体を硬直させる。
タコは構わず足を絡めるのを止めない。
「ぎゅーー!!!!???」
「ぎゃぁぁぁ!!!!」
2人して慌て始めるのだった。
・・
・
「何しているんですか?」
武雄が机の上に座る、顔にタコの吸盤痕を付けたミアとリーザに呆れながら言う。
「怖かった・・・怖かったです、主。」
「・・・ぎゅ・・・」
2人してタコの巻きつきに恐怖を感じたようだった。
「タコも生き物ですからね。
それは巻きつきもしますよ。」
武雄が言う。
「ぬるぬるの物が巻きついてきて、離そうと思っても全然離れなくて・・・・」
ミアが顔面蒼白で言ってくる。
「うん、そういう物でしょうね。
それにスルメがあったのですから、イカも居るでしょうし、タコも居るでしょう。
気を付けないといけないですよ。」
「主、スルメやイカって何ですか?
今回、タコはわかりましたけど。
これと同じ狂暴なのですか?」
ミアが聞いてくる。
「あれ?スルメをミアの前で食べませんでしたかね。
・・・ま、そういった生物も居ると言う事ですよ。
見た事ない生物は気を付けないといけないと学びましたね。」
「嫌と言うほどわかりました。」
「ぎゅ・・・」
ミアとリーザが頷く。
「キタミザト様、この魚は美味しいのですか?」
ヤリスが綺麗な色の魚を見て武雄に聞いてくる。
「美味しいか、美味しくないかは私はまだ知りませんが、売っているという事はこの地で食されていますから食べられるのは確かですね。」
「そうですかぁ。」
「食べたいですか?」
「美味しいなら食べてみたいです。」
「調理方法が定かではないので、丸焼きか茹でて解してサラダかパスタに和えるか・・・
やってみないとわかりませんね。
明日にはある程度買い込みますから何点か試作しましょう。」
「わかりました。」
ヤリスが頷く。
「キタミザト様、私もお手伝いいたします。」
マリスも言ってくる。
「そうですね。
私は家庭料理しか出来ませんが、マリスさんが出来れば、道中も楽になりますね。」
「・・・あれが家庭料理??」
マリスが顔を引きつらせる。
「あ!いた!」
通りから大声を張り上げるヴァレーリとアンナローロ、護衛達が居た。
「おや?ダニエラさん、仕事は終わったので?」
「ちゃんと熟した!
失礼するぞ・・・うん?ミア、顔に面白い痕があるが?」
「ダニエラ様、お気になさらずに。」
ミアが言う。
「気にしてはならんのか。
わかった。
で、キタミザト殿、どこまで買った?」
ヴァレーリが聞いてくる。
「どこまでって・・・単位おかしいですよね?」
武雄が呆れながら聞く。
「うん?キタミザト殿が買うのは数量なら100や200だし、重さならKgだろ?
ならここに見えるの全部買っても不思議じゃない。」
ヴァレーリが言う。
「まだ買っていませんよ。」
「え・・・・・・・・・気になる物が無かったのか?」
ヴァレーリが愕然としながら聞いてくる。
「新鮮なのが欲しいので、明日の朝仕入れ直後に買い取る事にしたんです。
金貨20枚で買えるだけ買うという事でお願いしています。」
「金貨20枚も出して買い占めるのかよ。」
ヴァレーリが呆れながら言う。
「違いますよ。
私が指定した美味しそうな魚を買えるだけ買ってくれとお願いしただけです。」
「十分に買い占めだな。
で、どれを買うんだ?」
「これとこれとこれと・・・これです。」
「ほぉ、1個魚じゃないグネグネしたのを買うんだな。」
「タコを知らないんですか?」
「しらん。
美味しいのか?」
「さぁ?・・・この地方では茹でて細切れにしてサラダに和えて出すそうです。
一般に食されているので問題ないと思っています。」
「ほぉ、珍しい食材として買うんだな。」
「・・・・・・ええ。」
「え?なんでそんなに返事が遅いの?」
ヴァレーリが不思議がるのだった。
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