第2831話 港町では突入開始。(武雄達、焼け残りを探し中。)
デムーロ国 隣接の港町の門から300m地点の王軍陣地。
「開門始めました!」
「突撃!突撃!突撃!」
号令と共に大隊が門に向かって全速力で向かって行く。
「・・・開いたか・・・さて、第4軍が上手く合流出来れば良いのだが。
おい、私達も大隊の突撃後に入るぞ。」
第2軍指揮官が周りの兵に言うのだった。
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門の内側にて。
門を開けながらも周囲からの攻撃に対処している。
「報告!大隊が突入してきます!」
「開門急げ!
最低でも8割方開けないと怪我人が出るぞ!
開門!開門!」
第1中隊長が声を荒げる。
「第4軍残りです!
港に先行している部隊に合流します!」
「こっちは門を確保し次第、通りの封鎖をする!
即時、戦闘を開始せよ!
すぐに大隊が到着する!混乱させておいてくれ!」
「了解!失礼します!」
報告に来た第4軍兵士達が走って港の方に向かって行く。
「報告!門の周辺!100mを確保!
戦闘は散発的です!」
「気を緩めずに対処しろ!
この後は門と港に通じる通りの確保をする!
休める隊と攻撃をする隊に分けろ!
第5軍の中隊は小休止を取らせろ!大隊突入後、そちらに回す!」
「了解!」
兵士が去っていく。
と。
「「「おおおおお!!!!」」」
雄叫びを上げながら大隊が門に突撃してくる。
先頭の3個中隊が止まらずに門の奥に向かって行く。
「・・・間に合ったか・・・」
第1中隊長が安堵のため息をつく。
と、急がずに1個中隊がやって来る。
「指揮官殿!」
第1中隊長が敬礼する。
「門の制圧、ご苦労だった。」
「はい、何とか最低限の仕事は出来たようです。」
「そうか・・・連れて来た中隊と交代して第1中隊は小休止しろ。
その後、私と一緒に港の方に行こう。」
「了解しました。
この場の指揮権を第2大隊に移行させます。」
「あぁ、そうしろ。
それと引継ぎに際して、保護出来た奴隷を休ませる部屋をこの門近くの屋敷内に作らせろ。
金銭はあまりないが・・・収容出来るだけでも良い。
今は屋根壁がある所で休ませる方が安定するだろうしな。」
「はっ!了解しました。
引継ぎをしてきます。」
中隊長が返事をするのだった。
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デムーロ国 王城内の宝物庫にて。
室内の真ん中に焼けなかった机を持って来て、焼けなかった物を集めていた。
瓦礫を退け、部屋の隅に持って行くのはダハーカ。パナとタローマティは本を探し、見つけても中身を確認せずに真ん中の机に持って行っていた。
ガミジンは本以外の焼け残りの金品を探して机の横に置いて行っている。
リーザとミアは空いている椅子で昼寝を始めていた。
「・・・あ、これ歴史書だ、いらないや。」
武雄が積まれた本の1つを取り、中身を見て、違う本の山に積む。
そして、また1冊取って中を確認する。
「えーっと・・・左端が集めた本、その隣が精霊本で、その隣がキタミザト殿が気になる本で、その隣がどうでも良いと。」
アンナローロが武雄がいらないと言った本を1冊手に取って言う。
「デムーロ国の歴史は興味ありませんよ。」
武雄が次の本に目を通しながら言う。
「それはそうですが・・・あ、ダニエラ様、これデムーロ国の裏歴史かも。
昔の王の日記です。」
アンナローロが言う。
「ほぉ、今後の交渉で使えそうなら良いな。
あー・・・これは・・・使い勝手悪そうだが、一応大丈夫か。」
ヴァレーリはガミジンが集めた本以外の焼け残りの中から武具を見つけて確認している。
「それにしても・・・デムーロ国はあまり宝物庫内に物を置かなかったのですね。」
武雄がボソッと言う。
「「・・・」」
ヴァレーリとアンナローロが一瞬止まる。
「・・・キタミザト殿、少ないと思うか?」
ヴァレーリが聞いてくる。
「いえ、我が国の宝物庫に入った事は多々ありますけど、それなりな量はありますし、前に魔王国の予備の宝物庫にお邪魔した時も多くありましたよね。
なので、魔王国も本当の宝物庫ならそれなりにあると思っています。
デムーロ国も近年できたわけではなさそうですので、それなりにあるかと思ったのですが。」
「あぁ、前に来た時に行った特定第2倉庫だな。
確かにあれに比べれば少ないか。」
ヴァレーリが考えながら言う。
「奴隷を扱っている国家は潤沢な資金があると思っていましたので、色々集めているのだろうと・・・
これも固定観念ですね。」
「まぁ、その国々で考え方というのは違う物だからな。
富んでいても物の収集をしない所もあるだろう。」
ヴァレーリが言う。
「それに奴隷の収入があるからこそ、国民の不満が出ないように税率が低かったのかもしれません。
その辺の税関係は今後調べる事になると思われます。」
アンナローロが言う。
「まぁ、税率は国民の不満に直結してしまいますか・・・やりくり上手というよりもこれしかなかったのかもしれませんね・・・」
武雄がそう言って、左から2つ目に本を置き、左端に積まれた本を手に取るのだった。
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