第2732話 第2皇子一家にエイミーの手紙が届きました。(うん?アンもなの?)
第2皇子一家の客間。
ニールと、寝ているピーターを抱いているリネット、クリナがのんびりとお茶をしていた。
のだが、そこにエイミーから手紙が来ていた。
「・・・だそうだ。」
手紙を読み終えたニールがリネットに手紙を渡す。
「なにが『だそうだ』なのかはわかりませんが、失礼します。
・・・・・・・・・・だって。」
リネットが手紙をクリナに渡す。
「お父さま、お義母様、その反応が良く分かりませんが?
失礼します。
・・・やっとですか。」
クリナが頷く。
「クリナの予想通りにエイミーはすぐに動いたな。
エイミーがなぁ・・・挙式は王都だな。」
「皆で行きたいですが、ピーターを連れて行けますかね?」
「ふむ・・・ゆっくりと移動するのなら行けるだろうが・・・
護衛とメイドを多めにしてだろうな。
あと、カリス殿にもケアをお願いする事になるだろう。」
「お父さま、カリスは問題ないと言っていますよ。」
クリナが言う。
「そうか。」
ニールが頷く。
と扉がノックされ、ニールが許可を出すと執事が入ってくる。
「失礼します。
陛下よりの書状が参りました。」
ニールに手紙を渡す。
「・・・すまない、下がっていてくれ。」
「失礼します。」
執事が退室する。
「・・・エイミーの手紙とほぼ同時に父上からかぁ・・・」
ニールがアズパール王からの手紙を開けないで見ながら言う。
「お爺さまからなんてどんな事が書いてあるんですかね?」
クリナが言う。
「まぁ・・・エイミー関係だろう。
さて、見るか。」
ニールが諦めて中を確認すると少し眉間に皺を寄せ始める。
「・・・」
「・・・」
リネットとクリナがニールの反応を待つ。
「ふむ・・・どういう事だと悩みたいが、中身の通りだと、アンもスミスの婚約者になったそうだ。」
「「え!?」」
リネットとクリナが驚く。
「父上の予想ではエルヴィス伯爵が早々に来るだろうから俺も王城に来るようにと。
クリフ兄上も同じように呼ぶと書いてあるな。」
ニールが言う。
「アン殿下とエイミー殿下が同時にスミス殿の下に?」
リネットが考えながら呟く。
「アンはもう嫁ぐのですか?
それにしてもエイミーお姉様と同時とは・・・アン、エイミーお姉様の一世一代の晴れ姿を邪魔しましたね。
・・・あれ?でも、アンにとっても一世一代の晴れ姿になる訳で・・・どうするんでしょう?」
クリナが首を傾げる。
「はぁ・・・どうも、何かが動いているようだが・・・
父上の事だ、無理やりと言う事ではないはずだが・・・アンが自発的にスミスにかぁ。
あの子は聡いからなぁ。」
「お父さま、アンは聡いのですか?」
「クリナも利発だぞぉ。」
「まぁ・・・良いです。
で?アンが自分で決めたのが気になるのですか?
私のバビントン殿の長男と同じように。」
クリナがニールに聞く。
「・・・パットが決めたな。
でなければ、アンが率先して動く理由にはならんだろう。
時期的にはバビントンの所の長女か。
クリフ兄上達が良いと言ったというのなら、本人達も合意したという事か。」
「パット兄さまの正室が決まって、アンが動くのですか?」
クリナが聞く。
「可能性としては大いにな。
アンとしてはパットが正室を決めた事で政争にならないようにと思ったのかもしれないし、元々スミスの所に行きたいと思っていて、良い機会だと思ったのかもしれない。
結果としてはスミスの所に行く決定がなされたということだな。
経過に何かいう事は今の段階ではない。
受け入れるしかないが・・・エイミーと同時というのはエイミーが少し不憫ではあるな。
クリフ兄上が来るのなら文句ぐらいは言っておくか。」
ニールが言う。
「お父さま、私はやはりバビントン殿の所に行った方が良いのですか?」
クリナが考えながら言う。
「いや、クリナ、無理して行く必要はない。
クリナの言う通り王立学院に行ってから考えれば良いし、いざとなれば嫁ぎ先なんていくらでもあるさ。
それに別に貴族に嫁がなければいけないという事でもない。
じっくりとクリナが自分に合う者を見極めるのが大事だ。
流石に行きずりの者は反対するしかないんだが・・・それなりに出自がしっかりした者なら良いぞ。」
ニールが言う。
「わかりました。
なら、当面私は人を見る事を頑張ります。」
「うん、頑張れ。
で・・・とりあえず、エルヴィス伯爵に会ってくる。
スミスにも挨拶しないといけないし、エイミーの様子も確認しないとな。
・・・リネット、やはり嫁に貰って貰う立場だから、リネットの父親のように平身低頭でエルヴィス伯爵に感謝を伝えるべきか?」
「いや、あれはちょっと違うかと思いますけど・・・」
リネットが困惑した顔させながら言う。
「あの時のお義母様のご家族皆様が凄い勢いでお父さまに頭を下げていましたよね。
床におでこを擦りつけるかのように。」
クリナが言う。
「うん、すっごく恥ずかしかったわ。
まぁ・・・私の婚期が遅れていたし、致し方ないのかもしれないですけど・・・」
「お父さま、エルヴィス伯爵にあれをする気ですか?」
「するのも面白いと思わないか?
どうせ、身内しかいない所での話し合いだろうし。
誠心誠意、エルヴィス伯爵とスミスにエイミーをお願いしたいと伝えるにはインパクトが大事だろう。」
「あれは、そういう事ではないと思うのですが・・・」
「お父さまがあれを・・・見てみたいですね。
実施したら教えてください。」
リネットとクリナが逆の反応をしている。
「王城に着くまでに考えておこう。」
ニールが言うのだった。
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