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第2424話 打ち合わせ。(王軍の偵察隊もなかなかです。)

第二研究所陣地内の焚き火周り。


「と豪語してきましたよ。」

昼食会を終えた武雄が笑顔で試験小隊の皆に説明をし終わる。

「「「「はぁ・・・」」」」

全員がため息を付く。

「・・・1小隊がオーガ15体ですか。」

アンダーセンが額に手を当てながら呟く。

「私も働きますから。」

「所長が出ないとその数は捌けませんよ。

 はぁ・・・で、所長の考えは?」

「事前のアンダーセンさんからの提案通り、4名1班として盾持ち2名とその補助1名、攻撃が1名で対応してください。

 研究室の盾が4つありますよね。

 こっちは私も含めて13人。

 あ、陣地を空に出来ないのでマイヤーさんは最初は留守番ですかね。」

「よろこんで。

 その後も留守役で良いです。」

マイヤーが即答する。

武雄を除く試験小隊の面々がジト目でマイヤーを見るがマイヤーは素知らぬ顔をしている。

「私の方に盾は不要です。

 あとの2班で使ってください。」

「わかりました。

 明日以降の訓練では対オーガ戦を想定しての盾と攻撃の連携の訓練を開始します。」

「はい、お願いします。」

武雄が頷く。

「「「「初陣がオーガかぁ。」」」」

新人4人が何とも言えない顔をさせている。

「初陣は移動中のオークでしょう?」

ブルックが言ってくる。

「いやいやいや、戦争ですよ?」

ケイが突っ込む。

「・・・戦闘という所では一緒よ。

 所長の15体引き受けの宣言は驚いたけど・・・所長の事だから私達が戦闘をする前に数を減らすか、バラけさせて多対戦闘をさせないようにすると思うしね。」

「そ・・・そうなのですか?」

「ん?所長、多対戦闘嫌いだしね。

 固まって突撃して来たら、転ばせたりしてバラバラに向かって来させるのよ。

 なので、囲まれる心配はしなくて良いのかもね。」

ブルックが言う。

「まぁ、所長のシールドの使い方がおかしいからなぁ。

 バラけさせるのはするとして短い時間しか間隔を空けられないかもな。」

「その短い時間で倒していくというのが主旨になるな。

 相手の一撃を防ぎ、攻撃してオーガの攻撃力を確実に削ぐことをしないといけないだろうな。」

「まぁ、とりあえず、私達は訓練をしましょう。」

ベイノンとオールストン、アーリスが言う。

「私とマイヤーさんとアンダーセンさんは戦術を考えましょう。

 すぐではないでしょうけど、今日の夕食前ぐらいには打ち合わせでしょうかね。」

武雄が言う。

「試験小隊はこの後、予想される魔王国と3伯爵領の戦闘の見学と軽い運動で終わりましょう。」

「了解しました。

 なら、私は打ち合わせ室に行きますかね。

 エルヴィス伯爵邸に手紙送らないといけないですし。」

「なら、私も行きましょうかね。」

武雄とマイヤーが席を立って打ち合わせ室に向かうのだった。


------------------------

魔王国 パーニ伯爵領の関にある櫓の上。


「・・・準備しているな。」

「そうですね。」

「少ない数ですが・・・まぁ仕方ないでしょうね。」

ヴァレーリとアンナローロ、ボナが眼下の兵士達の動きを見ながら呟く。

「失礼します!

 陛下、偵察して来た者達が無事戻りました。」

兵士が入ってくる。

「おう、ご苦労。

 で、どうだった。」

ヴァレーリが振り返り聞く。

「はっ!現地の確認をしてきました。

 ですが、どのような部隊が居たのかは不明です。

 遺留物も見つかりませんでした。

 推測として約10名以下の人数が居たと考えられます。

 倒れた草の状況から短期間しか、あの場には居なかっただろうと思われます。

 また、広範囲にわたっての罠の設置や何かの確認をしたとは考えられません。

 あくまで10名以下の部隊があそこに留まっただけと考えられます。」

兵士が報告する。

「短期間というとどのくらいだ?」

「鐘1つ以下かと。

 あまり踏み固められておりませんでした。」

「そうか・・・という事は見ていたという事だな。

 何を確認しに来たかだが・・・何が見えた?」

「はっ!ファロン子爵軍のオーガが。」

「オーガ?・・・なるほど、現在のオーガの確認に来たんだな。

 具体的な数までわかりそうだったか?」

「いえ、そこまでは。

 遠目で見て大まかな数のみかと。」

「そうか・・・わかった。

 この事はお前達の方からパーニ達に伝える必要はない。

 向こうが聞いてきたら我の方から言う。

 そう徹底してくれ。」

「了解しました。

 この件につきまして、伺いが来たら陛下にお伺いするようにと返答を厳命させます。」

「うん、ご苦労だった。

 行動した部隊には休息をさせてやれ。

 下がれ。」

「はっ!お心遣いありがとうございます。

 失礼します。」

兵士が去っていく。

「・・・だってさ。

 まだ、戦闘は開始しないから座って話すか。」

ヴァレーリがそう言って中央に向かう。

アンナローロとボナもヴァレーリの後を追うのだった。



ここまで読んで下さりありがとうございます。

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