表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2408/3621

第2391話 訓練と準備。(始める前にしておかないとね。)

散策後の武雄はというとフウガ達と訓練をしていた。

ちなみに先程1体がエルヴィス家に向けて飛び立っている。


「んー・・・」

「クルルルッ・・・・クルッ?」

鷲達3体が離陸と着陸を何回も繰り返しているのだが、武雄とフウガが首を傾げていた。

「主、フウガが飛び立ってから、もう少し真っ直ぐ飛べる方が良いと言っていますよ。

 あ、さっき主から貰ったリンゴ食べようっと。」

ミアが言ってくる。

「確かにね・・・羽ばたきが激しいですし、急激に高度を上げていきますよね。

 もう少し、余裕を持った上昇の方が良いですかね。」

「クルッ。」

「主~、フウガ~、試験小隊の訓練場より短いですからしょうがないですよ。」

ミアがリンゴを食べながら言う。

「タケオ、スライムの方は大丈夫です。

 地図にエルヴィス家の方々の銅貨を置いておきました。」

初雪が打ち合わせ室から出て来て武雄に言う。

「わかりました。

 あとで確認しましょう。」

武雄が頷く。

「ん~・・・よし!

 兵長達に許可を貰ってきますか。

 ミア、フウガ達を休憩させておいてください。」

「はーい。

 フウガ、こっちにタオルを何枚も重ねて置いた座れる場所があるから座って待ってましょう。

 ちなみにリンゴ食べれます?」

ミアが返事をするのを確認して武雄が陣地を後にするのだった。

・・

「ゴドウィン伯爵家の方とエルヴィス伯爵家の兵士長に許可は貰ってきましたよ。

 じゃ、よろしく。」

武雄が初雪に言う。

「はい。」

初雪が頷き手を上げると。

メキメキメキ・・・

第二研究所の陣地に隣接する森が幅10mで奥行50mの広さで木々が倒れていく。

「・・・上手くいきましたね。

 スライムが木の根元を溶かして倒すと言い出した時は出来るとは思いませんでしたが。」

「タケオ、大丈夫。

 それと、ここに居る間に木々を綺麗にして、種を蒔いておきます。

 数年後には元に戻ります。」

初雪が言う。

「よろしくお願いしますね。

 さて、フウガ達、練習を再開しますか。」

「「「「クルッ。」」」」

「あ、ちょっとまってくださいね。

 足に網を付けて、スライムを入れてっと・・・」

武雄が鷲達の足にスライムをぶら下げる。

鷲達が足を上げたりして感触を確認し始める。

「・・・準備は良いですか?」

「「「「クルッ。」」」」

武雄の問いに鷲達が返事をする。

「フウガ達準備よしでーす。」

ミアが言う。

「なら、始めて行きましょうか。

 まずは飛んで、森の上空で大きく旋回しながら300mまで上昇。

 高度を維持しながらエルヴィス伯爵軍からテンプル伯爵軍まで直線的に飛び、行って帰って来て、着陸です。

 4名で隊列を組んで飛んでくる事、速さは求めません。

 ですが、一定の速度で飛ぶように。」

「「「「クルッ。」」」」

鷲達が返事をする。

「よし!じゃ、いってらっしゃい。」

武雄の言葉を聞いて、フウガを先頭に4体が飛び立つのだった。

・・

しとしとと戦場に雨が降り出していた。

焚き火の周りでは。

「現在の布陣はこのようにテンプル伯爵軍、ゴドウィン伯爵軍、エルヴィス伯爵軍の並びで展開し、我々が居るのはここ。

 エルヴィス伯爵軍の端の奥側に居る。」

アンダーセンが試験小隊全員に向けて黒板を使い説明をしていた。

「命令系統としては3伯爵軍はゴドウィン伯爵が辺境伯という役職で最終決定権を持ち、他の2伯爵に指示を出すという形だ。

 我々第二研究所はこの命令系統にはなく、あくまで助力するという立ち位置でこの戦争に参加している。

 なので、基本的な戦闘では伯爵軍に任せるが、緊急時もしくは所長の決定により参戦をする。

 各自、いつ戦闘があっても良いように、日々の研鑽を積んでおく事。

 特に新人4名は緊張もしているだろう、常に上司達の近くに居るように。

 アーキン、ブルック、頼むぞ。」

「「はっ!」」

2人が返事をする。

「次に相手国の布陣予想があるので、現状との確認をしていく。

 戦場全体としてはこちらがアズパール王国軍、こちらが魔王国軍となるがその間は」

試験小隊は現状の確認をしていた。


打ち合わせ室内には武雄とマイヤー、初雪が居た。

「・・・んー・・・このぐらいですかね?」

マイヤーが削った小さめの長方形の木を持ち上げて言う。

「そうですね。

 こっちも出来ましたよ。

 マイヤーさんが作ったのをください。

 ・・・マイヤーさんの方が少し短いですかね、そっちの長さと同じにしましょうか。

 ならば、今後はマイヤーさんが作ったのを基準として作っていきましょうか。」

武雄がマイヤーが作ったのと長さを合わせながら言う。

「あと・・・100個程作っておきますか。」

「最終的にはそうですね。

 ですけど、今日は・・・8本あれば十分ですけど。

 これ1本で200名か部隊として配置したいですからね。」

「1本で10小隊分ですか。

 まぁ、作りましょう。」

武雄とマイヤーが工作をしていた。

初雪はというと。

「・・・」

机に広げている地図の略図を武雄が描いたので、B5用紙程度の大きさの紙に何枚も写しを作っているのだった。



ここまで読んで下さりありがとうございます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] 略地図配るのかな?情報の共有にワシの伝令、厄介な魔物の狙撃等したら圧勝してしまうのでは…。 前衛はケア作戦よね?
[一言] その内、マグネットを貼り付けられる黒板を開発しようってなるんでしょうね(遠い目 武雄の協力工房の方がエルヴィス家文官よりブラックだって伯爵にもバッチリ認識されてるんだからもうちょい気を配れ〜…
[一言] 地図に硬貨はいいかも。 人数とか規模とかも硬貨で示せるな……これはいいアイディアかも
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ