表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2402/3620

第2385話 279日目 ゴドウィン伯爵領の関に到着。(陣地内を作ろう。)

日が傾き始めたゴドウィン伯爵領の関にて。


「・・・」

武雄が布陣予定位置に到着して周囲を見渡していた。

「キタミザト様!無事の到着、安堵しました!」

エルヴィス家の兵士長のデビットが数名と共に武雄の下にやってくる。

「お疲れ様です。

 兵士長は先に来ていたのですね。」

「はい、陣地構築の指揮をしないといけませんので。

 これがエルヴィス伯爵領側だと私は関で各領地軍の受付をしている事でしょう。」

「確かにさっき関で受付・・・挨拶をしたらゴドウィン伯爵家の兵士長が居ましたね。

 受け入れる方も大変ですね。」

「まったくです。

 それでこちらがキタミザト家の陣地になります。

 事前に研究所のマイヤー殿とアンダーセン殿との打ち合わせの通りの大きさになっています。

 陣地を隔てる所に木の棒を刺して紐で周囲を囲っていますのでご確認ください。」

「わかりました。

 手配ありがとうございます。」

「いえ、問題ありません。

 では、作業に戻ります。

 何かありましたら、声をおかけください。」

「はい、ご苦労様でした。」

兵士長達が去っていく。


「所長、挨拶が終わったようなので今日のこれからの話をしに来ました。

 陣地内の各配置地予定はこうなっています。

 絵の下側が戦場側、正面ですね。」

マイヤーがやって来て小さめの地図を武雄に見せる。

「長方形での陣地を用意して頂いておりますので、奥左から所長の個室、打ち合わせ室、私のテント、キッチンカーという並びです。

 で、そのまま並びで説明していくと右奥に湯浴みの場所で、その右中間にトイレ。

 右手前から左手前までのエルヴィス伯爵領軍に面している方に小隊員のテントが並び、左中間の所長の個室の前にアンダーセンのテントとなっています。

 中央は開いていますが、そこには大きい脚付きのテントで焚き火を囲んで食事や雑談の場になります。

 あ、備蓄テントはキッチンカーの前です。

 今日の所は、大急ぎで奥側のコンテナ搭載馬車の配置箇所の整地をします。」

マイヤーが言ってくる。

「・・・教えられたのは・・・その作業、明日じゃなかったですか?」

武雄が少し考えてから言う。

「その予定だったのですけど、関で地元の兵士に聞いた所、明日の午後から雨模様になる可能性があるとのことで、今日中にコンテナ搭載馬車の配置箇所だけでも終わらせた方が良いとなりました。

 アンダーセンの判断です。

 雨の中で石を撒くのはまぁ良いのですけど、ぬかるんだらコンテナ搭載馬車を移動させるのが重労働になるだろうと考え、今日中に奥側だけでも終わらせるとの判断です。」

マイヤーが言ってくる。

「そうですか。

 なら、各員の配置は決めているのですね?」

「奥側の整地は試験小隊でします。

 私は焚き火周りの整備、所長は湯浴み場の作製をしてください。

 その後、所長と私は皆の夕食準備です。」

「了解しました。

 えーっと・・・湯浴みの場所は右側ですね。

 全体像はアンダーセンさんが指揮ですね?」

「はい、今、アンダーセンが奥側の各コンテナ搭載馬車の配置場所と湯浴みの場所と焚き火の場所の配置を地面に書いています。

 その大きさまでの物を作っていただければいいと。」

「わかりました。

 マイヤーさんはアンダーセンさんと引き続き打ち合わせを。

 アンダーセンさんの指示に従うと。」

「了解しました、湯浴み場の準備が出来次第、所長を呼びます。」

マイヤーがそういって離れていく。

「初雪、ミア。」

「はい、タケオ。」

「はーい。」

初雪が近づいてきて、ミアが胸ポケットから顔を出す。

「初雪は隣接している森内にスライムを配置して侵入者に対する早期警戒網の構築を。

 それが終わり次第、私と湯浴み場作りです。

 ミアはエルヴィス伯爵邸がある街を出る際に私も一緒にサスケ達と話しましたが、明日到着予定のフウガ達がもう来ているかもしれません。

 たぶん、居ても森内で待機しているでしょうけど・・・気配を確認してください。

 今日は森の中に入るのは禁止です。

 あ、湯浴み場自体が森に近いので一緒に行動ですよ。」

「はい。」

「はーい。」

武雄の指示に初雪とミアが返事をする。

「あ、呼ばれましたね。

 では、まずは私は湯浴み場で、初雪はスライムを放って、ミアは気配の感知で。」

武雄達が森の方に歩いて行くのだった。


------------------------

エルヴィス伯爵軍の陣地。

「はぁ・・・キタミザト様が来たか。」

兵士長が椅子に座ってため息を吐く。

「兵士長、どうしたのですか?

 先ほど、キタミザト様に挨拶をしたのですよね?

 何かあったので?」

「何もない、挨拶だけだ。

 キタミザト様が来たという事は戦争が始まるという事だ。

 伯爵様達が来るのがあと1週間程度か。

 ん?・・・研究所の陣地内が動いているな。」

兵士長が顔を武雄達の陣地の方に向ける。

「あれ?今日はこのまま休むんじゃないのですね。」

「移動が終わって・・・到着していきなり動くんですね。」

「もう日も暮れるだろうに・・・予定通りに進ませる。

 今日終わらせる所がどうなっているか確認をして、遅れているなら人員を回さないとな。

「「「はっ!確認をしてきます。」」」

兵士達が動くのだった。



ここまで読んで下さりありがとうございます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] 遅ればせながら、2400話おめでとうございます。 いよいよ、戦争編開始ですね。 色んな意味でターニングポイントになりそうで、この先、楽しみです。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ