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第2380話 何か貰った。(エイミー出立。)

ゴドウィン伯爵邸がある街の城門。


「お待たせしました。」

ジンゴロ達と話し終えた武雄とアーキンがマイヤー達に合流する。

とはいってもマイヤーだけが御者台で留守番をしていて他の面々は少しこの場を離れているようだった。

「意外と早かったですね。

 皆は息抜きに行っています、すぐに戻りますよ。

 ところで、所長は良い職人に会えたのですか?」

マイヤーが言ってくる。

「・・・ええ。

 お近づきの印にお土産貰いましたよ。

 えーっと・・・これです。」

武雄がリュックから巻物を取り出す。

「うん?何ですかそれは?」

「今回エルヴィス伯爵領に行ってくれるのが、木工職人さんと画家さんなんですけどね。

 画家さんの方が水墨画をするそうなんですよ。」

「すいぼく?・・・どんなのですか?」

「あー・・・木炭を砕いて固めた物・・・ですかね?

 木炭を粉々にして水で溶かした感じです。

 色は黒ですね。」

「黒で絵を描いているのですか?

 絵というのは色彩が鮮やかであると思うのですけど。

 黒だけでは暗い絵になるのではないですか?」

マイヤーが言ってくる。

「・・・ふむ・・・そう言えば絵画をあまり見ないのですがどうしてですか?」

「あー・・・価格が高いですからね。

 小さいのでも銀貨数枚とかしますし、一般の店にはないですね。

 それになぜだか絵画を作っている方々は高圧的な方が多いのです」

「王城とか貴族の屋敷に人物画がないのは?」

「噂では何代か前の国王が描かせた肖像画が気に食わなくて大変怒っただけでなく、時の皇女殿下の全裸の絵を描いただけに留まらず、身籠らせとかの大事件を起こしたそうなんです。

 画家は死・・・行方不明だそうです。

 時の王が肖像画を描く事を認めないとか言い出したそうで。

 他の画家達、貴族達、豪族達は国王が否定した人物画は縁起も悪いし、取り締まりにあうのではないかと心配して、飾らないとしたらしいですよ。

 ま、真相は知りませんがね。

 なので、我が国の美術品は壺や小物入れといった物が一般的なんです。 

 あと、剣とか鎧も飾られていますよね。」

「・・・ま、変な噂を立てられないように人物画は気を付けましょうかね。」

武雄が言う。

「で、所長、そのすいぼくという物はどんな絵なのですか?」

「見てみますか・・・後で見ると言って貰ってきましたので中身はわかりませんが、その場でくれたので簡単な物でしょうね。

 あ、これ巻物じゃないですね、掛け軸です。」

武雄がかける紐があるのに気が付く。

「はい、アーキンさん、これ持ってください。

 高く上げてね。

 はい、そうそう。

 じゃ、御開帳。」

武雄がアーキンに紐を持たせて掛け軸を開ける。

「・・・おぉ・・・」

マイヤーが感嘆を漏らす。

「さ、どん・・・ん?」

武雄が下まで伸ばして全体を見て固まる。

「所長、何をしているんですか?」

「戻ってこられたんですね。」

「早く食べ終えなくちゃ。」

ブルックとケイ、パメラがお菓子片手に戻って来た。

「うん?アーキン、何持って・・・何ですかこの絵は?

 黒で書かれてて、蛇・・・ではないですね、足あるし。

 目がギョロッとしてて・・・変な絵ですね?

 知らない魔物でしょうか??」

ブルックが掛け軸を見て感想を言う。

「でも、迫力はありますね。」

「へぇ~、なんか凄いのはわかります。」

ケイとパメラも感想を言う。

「・・・龍・・・それも昇っている?・・・これに近いの私見たことあるなぁ・・・どこで見たんだろう・・・

 ・・・どういうこと?」

武雄が睨むように掛け軸を見ながら呟くのだった。


------------------------

アズパール王国 王都の寄宿舎前。

馬車が1台と数頭の馬の手綱を持った旅装束の者達がおり、他数名が話し合っていた。

「はぁ・・・少しエイミー殿下の旅路が心配です。」

ジーナがため息を漏らす。

「ジーナ!任せて!エイミー!行くよ!」

ビエラがリーザを抱えながらエイミーとジーナに言っている。

「平気よ、ビエラ殿も居るし、うちのドネリーや王都守備隊も3名付いてくれたし、いざとなれば、エリカ殿もいるし。」

「あの~・・・エイミー殿下、私は?」

「キティは良いのよ。

 ここに居る戦力だけで十分なのよ。

 キティはのんびり座っていれば良いの。

 あ、でも馬と馬車は交代で乗って進んでいこうかしらね?」

エイミーが言う。

「いやいやいや、エイミー殿下とエリカ殿は馬車に居てください。」

「私だって馬ぐらい乗れるわよ。」

「知ってます。

 それでなくともエイミー殿下は王族なんですから馬なんて乗らないで馬車で良いんです。

 私の方こそ、馬車なんて同乗しちゃいけないと言っているじゃないですか。」

「交代で休まないと疲れるでしょう?

 王都守備隊の人達やエリカ殿達と交代しながら行かないと大変よ。

 ま、雨の時とかは不慣れだから馬車に大人しく乗るだろうけど。」

「ずっと馬車で良いですから!」

「馬車も飽きるのよ。

 ・・・ま、その辺は今後話していきましょうかね。

 じゃあね、スミス、ジーナ、行ってくるわ。

 御前仕合の話は戻ってから聞くからね。」

エイミーがスミスとジーナに言う。

「さ、ビエラ殿、リーザ殿、キティ、馬車に乗るわよ。

 エリカ殿には先に乗って待って貰っているし。」

エイミーが皆を馬車に促す。

「いってらっしゃいませ、エイミー殿下。」

「お気をつけて、いってらっしゃいませ。」

スミスとジーナが言う。

「うん、楽しんで来るわ。」

エイミーが馬車に乗り込む。

「出立します。」

フォレットの号令でエイミー達が出立する。

スミスとジーナは頭を下げて見送るのだった。



ここまで読んで下さりありがとうございます。

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[気になる点] >「あー・・・木炭を砕いて固めた物・・・ですかね?  ◇ ◇ ◇  他の方も指摘されておられますが、墨は炭ではありませんね。油脂を燃焼させ、その煤を集めて膠で練り乾燥させた物です。…
[一言] >彼は炭を使っての絵の具を使っており あぁこれで水墨画なのね。 炭と墨を同じ様に扱えるのか知らないけど。 でも来るのは良いとして、他と絡ませる事が出来ない感じの技術者来たねって感じてしまう…
[気になる点] ところどころおかしな点が…夏バテかなにかで疲れてます?
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